櫻井景子先生の香港レシピ教室 薑葱撈麺の巻

麺粥屋で隠れた人気メニュー、ねぎとしょうががた~っぷりの薑葱撈麺のレシピです。

こんにちは!香港も9月に入りどこかしら秋の気配・・・・これから香港は1年でもっともよい季節を迎えます。実りの秋---美味しいものもたくさん出てきますよ~その代表が上海蟹。あ~もう想像するだけで幸せです。今日は秋から冬にかけて旬のねぎを使ったメニュー”薑葱撈麺”をご紹介します。実は日本人にも隠れファンが多いこのメニュー。とってもシンプルですが、これが意外にも後をひくおいしさ!自宅でも簡単に作れますし、早速今日のお1人様ランチにいかがでしょうー

香港の代表的な麺料理でもっとも知られているのは雲呑麺(わんたん麺)。滑らかで薄いワンタン皮にプリプリの海老がゴロゴロ包まれた香港人の大好きな麺です。私も香港を離れるとまず”あー香港の雲呑麺が食べたいー!”とむしょうに懐かしくなる味なのです。そんな人気の雲呑麺の陰に隠れてひっそり地味に存在しているのがこの薑葱撈麺。茹でた麺の上に線切りにしたたっぷりのねぎとしょうががのっている簡単なものですが、ストレートに麺の美味しさを感じられる通の麺料理です。簡単なだけに美味しく作るポイントを今日はお伝えします!香港のスパゲティやマカロニはふにゅふにゅの茹ですぎが多い中で、この雲呑麺、薑葱撈麺はアルデンテが命です。香港人はそれにとてもこだわります。雲呑麺をオーダーすると器の下に雲呑、上に麺がのっているのは何故かと思ったことがありませんか?そう、あれは出来るだけ麺に熱が通らないように、アルデンテの状態が長く保つようにという配慮だそうです。
では、まず材料の説明をします

もっとも肝心な麺選びから

通常は雲呑麺と同じ全蛋麺(たまご麺)を使います。自家製の店もありますが、麺製造店に依頼して仕入れているところが多いようです。かんすい入りの麺なので色の発色もよく、コリコリした弾力のある麺です。自家製麺の店ではこの生麺を買うことも出来ます。日本に持ち帰って作るなら乾麺をどうぞ!香港には美味しい乾麺の専門店がたくさんあります。
おすすめ乾麺

安利麺
住所:上環文咸東街84-90號 順隆大厦B1地舗
100年以上の歴史がある麺製造の専門店。フレーバーヌードルの数がなんと14種類!
全蛋麺(たまご麺)だけではなく、それぞれの麺によって味が異なるので、全部試してみるものとっても楽しい。ひとつづつパックになっているので、お土産にも嬉しい。
香港在住の方は生麺で挑戦!
おすすめ生麺

佳記
住所:上環蘇杭街94號
今でも青竹で麺を打っていることで有名な店です。麺だけでも買えます。
麺独特の嫌なクセがなく美味しいです!でも、あまり日持ちしないので買った日に作ってください。

オイスターソース
牡蠣油と訳されるオイスターソースは広東料理を代表する調味料。そしてその発祥地がこの香港。日本でも中華の調味料といえばオイスターソースという感じでよく知られていますね。牡蠣のエキスをぎゅっと濃縮させているので旨みがた~っぷりで、これひとつで料理が美味しくなってしまう魔法のような調味料です。今は日本でも手軽に購入できますね。
おすすめオイスターソース
Yuansの金標オイスターソース
購入場所:セルフィユ・UNYなどで
化学調味料なしのオイスターソース。
じっくり時間をかけて濃縮させた牡蠣エキスは
磯の香りが濃厚で、他社のものとは一線を隔します。

少し遠出をするなら・・・・・・
汝記[虫豪]油公司
住所:元朗流浮山海邉街8號
電話:2472-1001/2472-2703
化学調味料など混ぜ物一切なしの牡蠣エキス100%の純粋ピュアなオイスターソース
新界の流浮山にあるオイスターソースの老舗が特別に作っています。馴染みの客だけに
販売するためラベルなしのビンに入っています。

**おすすめをご紹介しましたが、自宅にあるオイスターソースや手に入りやすいオイスターソースで作ってくださいね。
さて、いよいよ作ってみましょう!

材料:1人分
お好みの麺(生麺・乾麺) 1玉
万能ねぎ 2-3本
しょうが  2cmほど
ごま油 少々
塩 少々
オイスターソース 大さじ1
水 大さじ1

作り方

1) 薬味具の準備
万能ねぎとしょうがは線切りにします。ねぎは包丁で少したたいてから切ります。
切ったしょうがとねぎを水に放して辛味を抜いたら、キッチンペーパーなどでよく水分を拭き取っておきます。

2) オイスターソースに水を加えてのばし、暖めておきます
*Point  そのままだと味が濃いので水でのばしておきます
電子レンジに数秒かけてください

3)鍋にたっぷりの湯を沸かし、麺を入れます
生麺の場合 : 湯に入れる前によくほぐしておいてください 茹で時間30秒
乾麺の場合 : 湯に入れてから箸でほぐします 茹で時間2分

4) 時間になったらザルに一旦取り出し、急いで流水にさっと流し、
ふたたび、数秒熱湯につけてあたため直し水分をよく切って、ごま油を箸に
少量つけて麺をほぐしながら、皿に盛り付けます。
*Point 茹であがってすぐに冷水にかけることでアルデンテを保ち、余分な デンプンのぬるつきを取ります。 箸でごま油をまぶすことで麺のくっつきを防ぎます

5) 万能ねぎとしょうがの線切りは水分をよくふき取って、茹でた麺の上にたっぷりのせ、
暖めたオイスターソースをかけていただきます!

できあがり!
この1品で簡単に香港気分になれますね。
麺を代えるとまた違った味わいになります。XO醤をからめても美味しいです。

麺屋さんにはこの他にも
蝦子(えびの卵)を茹でた麺にかけただけのものもあり、香港人にはとっても人気です。
私は香港式の炸醤麺(ジャージャー麺)が好きです。
とーっても美味しいのですよ~是非お試しあれ~

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2006-09-26

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