横浜中華街で感じる香港、その9-絶品の香港式牛バラ麺が大人気!『愛群』

高いリピーター率が全てを物語ります!厳選された素材のみで作り上げるやわらか牛腩撈麺。

こんにちは!香港ナビ勝手に横浜支局です。こっくりとした色合いに煮込まれた牛バラは、麺によし、ご飯によしで、香港の食事の定番中の定番。定番過ぎるだけに各店独自の味付けに好みが分かれてしまい、万人ウケの「大人気!」になるのはむずかしいもの。ちょっとでも噂にのぼった店舗はチェックし、定期的に香港に通い牛バラ肉麺、牛バラ肉ご飯を食べ歩いたという常連さんが、ここならば!と見込んで香港スタイルの絶品牛バラ肉の開発を持ちかけたことから始まった横浜中華街の牛バラ肉麺の歴史。その見込まれた店こそが広東料理店、『愛群(アイチュン)』です。横浜中華街に牛バラ肉麺を初めて登場させた店というだけでなく、他店にはまねできない箸を軽く差し入れるだけでスッと裂けるやわらか牛バラのおいしさの訳をうかがってきました!

張さんファミリーの明るさがお店の元気につながります!

「家庭」料理と冠がついているのにふさわしく、こぢんまりとした店内の雰囲気はとっても家庭的。おだやかに店内を見守るご主人の張明發さんと、元気な声でお店を盛り上げる奥さまの張潔蓮さん。お客さんへもニコニコと気さくに話しかけています。個人経営の小さな店を初めて訪れるときはちょっと緊張するものですが、そんな心配は一切無用。オープンマインドで「いらっしゃい!」と明るく出迎えてくれますよ。その潔蓮さんの明るい声に合わせるように、厨房ではジャーッ!という見事な音を響かせながら息子さんが調理に励んでいます。オープンキッチンで調理の音がダイレクトに席までとどくと、食欲を刺激されますよね!  家族経営だからこその連携で、あったか美味のお料理の数々が絶妙なタイミングでテーブルに運ばれていくのです。

牛バラには日本人のための味付けを…

鼻腔から広がる八角の味が香港牛バラの特徴ですよね。でも、その八角の匂いも味も実は苦手…というかたも少なからずいるのでは? 牛バラの臭みを取るために香辛料をつかうのは不可欠なこととされている部分もありますが、愛群では香辛料にたよらず、ひたすら手間ひまをかけることで牛バラの臭みを抜いているんです。茹でる、揚げる、蒸すという下ごしらえを経て、ようやく調味。4時間がかりで煮込みを終えると、そのあと味をなじませるために一晩に寝かせます。24時間以上をかけてできあがる牛バラだからこそ、素材そのものが生きたやさしい味とやわらかな食感が出るのです!
もちろん調味のために香辛料は使いますが、うかがったところ、約9.8kgの牛バラに対して使用する八角は、実の尖った部分2かけしか使わないそうです。きちんと臭みを抜いた素材に対しては、吹けば飛んでいってしまうような量でも充分風味が引き出せるのだとか。
それゆえ、愛群の牛バラは突出した香辛料の味がなく、だしと調味料に融合して全体にマイルドな味わいになっているのですね。尖った味でないことからお子さんにも人気で、お母さんの分を少しもらって食べ始めたお子さんが、結局お皿を抱えて全部食べてしまった、なんてエピソードも数々あるそうですよ。刺激が欲しい大人のためには、山椒の辛みそを用意しています。すこし牛バラにつけて食べると、爽やかな刺激が目先を変えてくれます。
牛腩撈麺(牛バラ肉和え麺) 1050円

食後のスイーツ杏仁豆腐も隠れた人気メニュー

牛バラ肉麺に満足した後には、ぜひオリジナルのデザートも試していただきたい! オリジナル、と聞いていたのに登場したのは特に見た感じ特徴のない杏仁豆腐。しかし、一口食べてびっくり!!  やさしく杏仁の風味が口に広がった…と思ったら、スッと溶けてなくなってしまいまったんです! 厨房を取り仕切る息子さんが8年間の他店での修業時代に研究考案というこの杏仁豆腐、完全オリジナルレシピのため作り方は極秘ですが、白さを出すための牛乳も、固めるためのゼラチンも一切使用していない(!)のだそうです。レンゲで口運ぶまでは確かに形があったのに、口に入れたとたんなくなってしまう絶品杏仁豆腐、その不思議な間隔は食べてみなくちゃわからない!  ぜひ、牛バラ肉麺とともにどうぞ!
杏仁豆腐 420円
中華街の伝統芸能である獅子舞いの舞い手として有名な息子さんは、厨房で過ごす時間の合間をぬって練習・指導に励み、中華街のお祭りを盛り上げています。元気な張さんファミリーには、自身の店だけでなく中華街全体への愛情があふれています。愛群に行けばお腹も心も元気になれる!そんな太鼓判を押しちゃいます。以上、香港ナビ勝手に横浜支局が獅子舞のお囃子を遠くに聴きながらお伝えしました!
お店情報
愛群(AICHYUN)
住所:横浜市中区山下町138(関帝廟通り)
Tel:045-641-6245
営業時間:11:30~20:40
定休日:月曜日(祝日の場合は翌日休)

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2008-10-17

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