櫻井景子先生の香港レシピ教室 チャーシュー入り腸粉の巻

お待たせしました!リクエストの多いレシピがいよいよ登場!香港飲茶に欠かせない 人気の點心つるっと滑らか、チャーシュー入り腸粉。



みなさん、こんにちは!月日がたつのは早いもので今年も残すところあと1ヶ月ちょっと。香港はすでにクリスマスのデコレーションで賑やかになってきました。1年でもっともイルミネーションの綺麗なシーズンです。是非、この時期のロマンティック香港にいらしてくださいね☆

さて、今月ご紹介するのは、この香港レシピでリクエストの多かった人気の點心、腸粉(ちょん・ふぁん)です!「あれは一体何?」「何から出来ているの?」「どうやって作るの?」と初めて食べた人にはなぞだらけの不思議食感の食べ物。今日はその腸粉をおうちでも簡単に作ってしまおう!とレストランとは違う作り方のおうちバージョンをご紹介します。

この腸粉、数多い飲茶の中でも蝦餃(はー・がう)や焼讀(しゅう・まい)に並んで日本人に、とっても人気のある點心のひとつなんですって。確かに日本ではなかなかお目にかかれないし、口にする機会も少ない點心ですから、香港に来たら、絶対に味わってみたい!と思ってしまいますよね。またあの舌に滑らかで柔らかくもちもちした食感はなんとも言えず日本人好み。もともとは広東地方で昔から食べられているスナックのひとつ。お米の粉に水を加えて溶いたものを蒸し器で蒸して作ります。その形が腸に似ていることから、粉から作る腸ということで「腸粉」と言う名前がついたそうです。香港のレストランではむきえびやチャーシュー、牛肉や干し海老が巻かれたものが一般的ですが、魚や豚ひき肉などを巻いても美味しいそう。香港人は蝦米腸粉といって、干し海老入りの腸粉にごまだれや、甘いソースをかけて朝食に食べるのが好きですね!

本来は専用の道具を使って作ります

この腸粉、実は腸粉を作るための専用の道具を使って作ります。この道具がないと作れないので、おうちで作ろうと思ったらまず道具を手に入れなければなりません。本来ならさらしのような布の上に液を流して蒸しあげてつくりますが、家では道具を揃えるのも、布の上で蒸すのもなかなか難しいので、今回は特別な専用の道具がなくても家にある道具でこの腸粉を作ってみたいと思います。

材料(5-6枚分)  
上新粉(粘米粉)・・・・・カップ1
片栗粉(生粉)・・・・・・・大さじ1
うき粉(澄麵)・・・・・・・・大さじ1
冷水・・・・・・・・・・・・・・・カップ1
熱湯・・・・・・・・・・・・・・・カップ1
植物油・・・・・・・・・・・・・大さじ1
塩・・・・・・・・・・・・・・・・・ひとつまみ
チャーシュー・・・・・・・・100g *スライスにする



かけ醤油
生抽・・・・・・・・・・・・・・大さじ1
老抽・・・・・・・・・・・・・・大さじ1/2
水・・・・・・・・・・・・・・・大さじ5
グラニュー糖・・・・・・大さじ2
ごま油・・・・・・・・・・・大さじ1 
** 材料をすべて合わせておく

うき粉(澄麵) 

うき粉(澄麵) 

上新粉(粘米粉)

上新粉(粘米粉)

作り方 

1 ボールに上新粉、片栗粉、うき粉を入れて混ぜ合わせる
2 粉同士が混ざったら、冷水を加えて水が粉に回ったら、常に混ぜながら、熱湯を加えて全体を馴染ませる

3 最後に植物油を加える


4 四角のバットに植物油(分量外)を塗っておく

5 そこへ2-3㎜ほどの厚みになるくらいに液を流しいれる

6 沸騰した蒸し器に置いて蓋をして1-2分加熱する

7 表面が乾いて生地が固まりだしたら、油を塗ってからチャーシューとねぎをおいて蓋をして、さらに1-2分しっかり火を通す
8.  端から巻いて皿に取り出し、かけ醤油をかけて出来上がり~
** 中に入れる具は他には、むき海老や干し海老、牛肉などお好みでどうぞ!

腸粉はこんなところで食べられます!

もちろん、広東式のどのレストランでも朝飲茶や昼飲茶で食べることが出来ますが、最近は、大きなグループのレストランだと、點心は工場で大量生産するセントラルキッチン型が主流になり、店舗で加熱するというのが常識。(日本のファミレス方式ですね)昔のように點心シェフが店舗で手作りするという時代から、今は随分変わってきています。そんな中でも店先で新鮮な腸粉を作っているお店をご紹介しましょう!

一點心(やっでぃむさむ)One Dim Sum
1日中、點心を食べることが出来る點心の専門店です。とても小さなお店ですが、店主のこだわりがすごい。この一點心はすべての點心を點心シェフが朝早起きして店舗で手作りし、腸粉(チャイニーズの米クレープ)に至っては、オーダーが入ってから、作るというこだわりようなのです。だから本当に新鮮で出来立てのあつあつをいただくことが出来ます。香港のグルメサイト、オープンライスでも高い評価を受けている店です。とてもカジュアルな内装なので、ファーストフード店っぽいのですが、小さな店だからこそ、細かいところにこだわれる、とてもよい例だと思います。お値段はかなりリーズナブル。點心シェフが心をこめて作った作品がこんなに安いのはとても気の毒に思うほどです。でも店主の”多くの人に手作りの美味しい點心を食べて欲しい”という思いから、かなり努力されているようです。不景気が叫ばれる中、本当にこんなまじめな店が残るようにがんばって欲しいですね。

住所:旺角運動場道15號京華大廈地舖1 & 2
   G/F, 15 Playing Field Road 、Mong Kok
電話: 2789 2280


では、また次回をお楽しみに!
関連タグ:腸粉点心點心飲茶レシピ香港料理櫻井先生

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2009-11-20

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