香港セブンズ2018 大会レポート

2018年の香港セブンズは日本代表が来シーズンのコアチーム入りを決め、カップ戦はフィジーが香港セブンズ史上初の4連覇を果たしました

みなさんこんにちは。香港ナビです。香港最大のスポーツイベント、香港セブンズが4月8日から10日まで香港スタジアムで開催されました。メインの「カップ」はフィジーが大会史上初の4連覇を田達成しました。また、日本代表はコアチーム昇格決定大会を制し、来年度のコアチーム入りを決めました。

★香港セブンズはほかのセブンズと違い別格

今、7人制ラグビーはコアチームと呼ばれる15カ国プラス、招待チーム(基本的には開催国・地域の代表)の合計16カ国・地域の代表が世界10カ国・地域(ケープタウン、バンクーバー、シンガポール、ロンドンなど)で開催されるワールドシリーズを戦います。香港は第7戦に当たります。ただし、香港はほかのセブンズと違い、来シーズンのコアチーム昇格を決める予選大会が12カ国・地域で開かれることです。つまり、観客は通常のセブンズよりもより多くの試合を見ることが可能です。さらには女性のセブンズの試合も、通常のとコアチーム予選大会があるので、香港だけは歴史的背景を含めて別格の存在なのです。

★日本代表、コアチームに三たび昇格

喜びを表す日本代表

喜びを表す日本代表

2016年のリオデジャネイロ五輪では日本代表は4位になり大健闘をしました。2020年の東京五輪はそれより上、つまり銅メダル以上を狙うことになります。そのためには上位チームと1年間通して戦うことができるコアチームに入ることが必須です。というのは、ほとんどの戦いで負ける可能性が高いのですが、それでも強いチームにもまれることで得られる経験値がたくさん増えるからです。
 日本は予選E組で、ウガンダ、チリ、ジョージアが一緒の組になりました。サッカーのワールドカップもそうですが、こういった戦いではどのスポーツでも第1戦目が非常に重要です。そして、日本代表は26対10と危なげなく初戦を飾りました。2戦目にも勝って決勝トーナメント出場をほぼ確定させたいところですが、チリを相手に10対19と足元を救われてしまいます。勝てば予選通過、負ければ敗退という3戦目の相手はウガンダです。こちらは24対10と全く相手にせず、予選2位で通過しました。
選手の入場

選手の入場

トライを決める日本代表

トライを決める日本代表

攻めるだけではなく守りも大事です

攻めるだけではなく守りも大事です

リサラ選手の対ドイツ戦でのトライ

リサラ選手の対ドイツ戦でのトライ

決勝トーナメントの1回戦=準々決勝はウルグアイです。こちらにも26対19と勝利して準決勝に進みます。その相手は、アイルランドです。お互いに守備が良く7人制ラグビーでは珍しく0対0で前半を終えます。後半になると一気に試合が動きだします。開始40秒に日本がトライを決めて先制します。アイルランドがいくつかミスをしたため日本が終盤までリードしますが、残り45秒でアイルランドがトライを決めて逆転します。あとがない日本は連続して攻撃を続け、最後の最後で副島亀里ララボウラティアナラが力技でトライを決めて逆転勝ちで決勝進出を決めました。
最後の決勝の相手は、体格に勝るドイツです。アイルランド戦同様に日本が先に点を取ったのですが、ドイツがじわじわりと攻めて5対14とリードされて前半を終えます。日本は後半開始早々に中野将宏を投入すると、その中野が期待に応えて早速トライを決め、追撃を開始します。しかし、ドイツも守備が良いため一進一退の状況が続き、日本は終了30秒前に.シオシファ・リサラを交代出場させます。試合終了時間が過ぎ、プレーが切れた時点で来シーズンのコアチームに昇格できないことが確定しますが、日本は時間をかけながら攻めあがり、最後はリサラが逆転のトライを決め、昇格決定戦で日本が優勝を果たしました。
ダミアン・カラウナ・ヘッドコーチは選手起用について「若い中野は状況を打開するために起用しました。リサラは特別な選手で、戦術を遂行するためです」とし、最後のプレーについても「やれるとわかっていました。もちろんダメな時もありますが、今大会の最後の2日間はうまくいきました」と語りました。また、リサラ選手も「味方にコールしました(=自分がフリーだからボールを回せと叫んだ)」と言っていました。
相手との距離を感じながら走っていく

相手との距離を感じながら走っていく

スクラムのようす

スクラムのようす

客のサインにも気軽に応じます

客のサインにも気軽に応じます

★フィジーが香港セブンズ史上初の4連覇

香港セブンズナンバーワンを決める「カップ」。今年は翌週にイギリス連邦の国々で繰り広げるコモンウェルスゲームズがあるのでニュージーランド、イングランド、南アフリカなどは実質2軍の派遣となりました。そんな中、決勝に駒を進めたのは、ベストメンバーを揃えた7人制の王者フィジーとアフリカのケニアです。ケニアは2009年にリオ五輪に7人制ラグビーが採用されることが決まってから強化に取り組み、イングランドのコーチを招くなどして底上げを図りました。元々高い身体能力に技術がついてきた結果、2016年にはセブンズ大会で初優勝をするなど、一気に強豪国の1角を占めるようになりました。
試合は実力に勝るフィジーがケニアに対して前半を17対0として事実上、前半で試合を決めてしまいます。ケニアは後半開始早々と最後にトライを決めて意地を見せましたが、フィジーが24対12で香港セブンズ史上初の4連覇を決めました。
元香港代表のヘッドコーチで現在はフィジーのヘッドコーチをしているガレス・ベイバーは「フィジーの人々にとって最良の結果です」と喜びを表しました。
ボールを追う選手たち

ボールを追う選手たち

表彰式で喜ぶフィジーの選手

表彰式で喜ぶフィジーの選手

★写真で見るセブンズの様子

フェイスペイントのブース

フェイスペイントのブース

香港セブンズは7人制ラグビーの大会なのですが、ある意味スポーツイベントというより、ライフスタイル的なイベントの色彩とビジネスの場所としても多く使われています。香港最大の銀行である香港上海銀行(HSBC)は無料で入れるちょっとしたラグビー村を香港スタジアムの正面に設置。チケットを買えなかった人、家族連れにもピッタリな場所だ。そして何より、セブンズを楽しもうとする観客の雰囲気がより盛り上げていることは間違いないと思います。例年同様、写真でその雰囲気を感じてください。
HSBCがラグビーファンのための場所を製作

HSBCがラグビーファンのための場所を製作

お土産店など

お土産店など

セブンズのレジェンドたち

セブンズのレジェンドたち

ライブバンドの演奏もありました

ライブバンドの演奏もありました

チアガールたち

チアガールたち

HSBCのイメージキャラクター

HSBCのイメージキャラクター

警官の衣装を来た観客

警官の衣装を来た観客

こんな人たちもいます

こんな人たちもいます

南スタンドはコスプレ大会です

南スタンドはコスプレ大会です


大会最後の花火

大会最後の花火

いかがでしたか? 日本代表がコアチーム昇格決定大会に勝ったことは本当に最高のニュースとなりました。以上、香港ナビがお伝えしました。











上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2018-04-11

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