嶢陽茶行(香港)有限公司

Geow Yong Tea Hong(HK) Ltd.

閉店・移転、情報の修正などの報告

創業120年、5代の歴史を誇る老舗のお茶問屋。

こんにちは、香港ナビです。今や、缶やペットボトルでいろんな種類のお茶が手軽にどこでも手に入る時代。しかし、100年前はそんなこと想像もできなかったでしょうし、したくもなかったのでは??お茶は、やっぱりただ渇いた喉を潤すだけのものではありません、愉しむものなのですからね。というわけで、香港で5代続いた歴史あるお茶問屋さんで、ちょっとウンチクを仕込んでまいりました。ご一緒にごらんください。

1.お店の中は・・・

1960年代から、こちらの店舗に移転して営業されているというだけあって、ディスプレイの棚や雰囲気などすべてに年季を感じます。
歴史の古い移転前のお店の看板。
今も使用されている秤と、お茶を包装密閉する機械。超レアもの! 
今も使用されている秤と、お茶を包装密閉する機械。超レアもの! 
今も使用されている秤と、お茶を包装密閉する機械。超レアもの!

今も使用されている秤と、お茶を包装密閉する機械。超レアもの!

お店の名前の漢字(嶢陽)が、頭の文字に入るように考えられた詩と絵画。
昔は、お店の営業許可書は壁に刻んでいたそうな。なんか、かっこいいですね。

2.オーナーのご紹介

5代目のオーナーである王さんは、もともとは株屋さんという変り種。最初はお姉さんが後を継がれ、このお店を営んでいたそうなのですが、15年前にそのお姉さんがカナダへ移民することになり、王さんが引き継がれたのです。しかし、餅は餅屋というように、お茶屋さんのうちで生まれ育った王さんですから、すでにこの貫禄ですね。ちなみに、王さんのお子さんもご長男はお医者さんということでしたので、6代目は大丈夫なの?と心配してみたところ、次男が継いでくれるんじゃないの?とクールにおっしゃっていました。お店自体は、1886年に福建省の嶢陽郷で創業され、1936年に香港に移転してきたというわけで、創業120年の歴史があります。現在は、台湾と上海にもお店があって、実は、すでに日本でも多くの雑誌で掲載されている人気のお店でもありました。

3.気になるお茶は・・・

こちらのお茶の特徴は、なんと言っても一度仕入れたお茶の葉を、香港の工場で再度焙煎してから販売しているということ。他の問屋ではここまで手間をかけているところはないそうです。だから、香りが新鮮で味わいが深くなるのです。また、福建省は鉄観音茶の産地。こちらのお店では、鉄観音だけで、常時7-8種類のグレードを用意。600グラムで、下は56ドルから上は500ドルまであります。
キッチュな中国の絵が描かれたピンクの缶がレトロで、観光客に一番人気の鉄観音茶。$127.5。

キッチュな中国の絵が描かれたピンクの缶がレトロで、観光客に一番人気の鉄観音茶。$127.5。

こちらも、なんだか懐かしい感じが….緑観音茶。$67.5。

こちらも、なんだか懐かしい感じが….緑観音茶。$67.5。

問屋さんだけあって、まとめ買い用に、すでにセット詰めされていました。
新しいパッケージがモダンな緑観音茶。
$72.5。

新しいパッケージがモダンな緑観音茶。 $72.5。

こちらは鉄観音茶。
$132。

こちらは鉄観音茶。 $132。

なんと、この新しいモダンなパッケージは、第15回香港プリントアワードでチャンピオンに耀いた作品だったのです。横の透かしがすてきですね。贈り物にしたら、喜ばれそうです。
この系列のパッケージは、上海支店で販売されているものだと、説明しながら取り出してくださったお店の方。とても気さくです。 西湖龍井 $190。
同じく上海用パッケージ。 
茉莉白雪芽 小$68、大$190。 同じく上海用パッケージ。 
茉莉白雪芽 小$68、大$190。

同じく上海用パッケージ。  茉莉白雪芽 小$68、大$190。

特選鉄観音  
$120。

特選鉄観音   $120。

ガラスのコップに入れてお湯を注ぐと、花が開いて、見た目にもとても美しい花茶。千日野菊と百合仙子。販売するときはこんな袋入り。いずれも $65。
歴史の重みすら感じさせる大きなお茶入れ。量り売りのためのお茶の葉が入っています。

4.急須にもこだわりが・・・

お茶のほかに、急須やお茶入れなども販売されています。中国から特別に取り寄せた“紫砂茶壷”と呼ばれる種類の急須は、その原料である紫砂が、お茶の味をよく引き立てるといわれています。
シンプルだけど、美しい丸みを帯びたシェイプ。小さめの急須にお茶の葉を多めに入れ、こまめに何度も出して飲むのがいいのです。 
シンプルだけど、美しい丸みを帯びたシェイプ。小さめの急須にお茶の葉を多めに入れ、こまめに何度も出して飲むのがいいのです。 
シンプルだけど、美しい丸みを帯びたシェイプ。小さめの急須にお茶の葉を多めに入れ、こまめに何度も出して飲むのがいいのです。

シンプルだけど、美しい丸みを帯びたシェイプ。小さめの急須にお茶の葉を多めに入れ、こまめに何度も出して飲むのがいいのです。

ガラス製の急須と湯のみ。熱いお茶も涼しげに感じます。

ガラス製の急須と湯のみ。熱いお茶も涼しげに感じます。

お茶の葉を入れるのにはもったいない、細かい細工が美しい茶入れ。$2000。

お茶の葉を入れるのにはもったいない、細かい細工が美しい茶入れ。$2000。

5.試飲をさせていただけます。

こちらでは、お茶の試飲もさせていただけます。何を選んでいいのかわからないんだけど….というときには、おすすめを飲ませていただきましょう。
おススメは、やっぱり鉄観音。よくみると、お茶の葉の大きさが細かいのやら、大きいのやらまちまちですが、それがおいしい秘訣なのだそうです。細かすぎたり、大きすぎたりと粒が揃いすぎては味に深みとまろやかさが出ないんだそうです。なるほど。
まず、最初の一杯目は、お茶の葉をすすぎ、急須を暖めるために使いますので、すばやく捨ててしまいましょう。お湯は100度くらいに沸騰させるのがちょうどよいそうです。
2杯目から、飲んでください。香りを味わってからどうぞ。

2杯目から、飲んでください。香りを味わってからどうぞ。

とても慣れた手さばきで、湯飲みをすばやく洗います。

とても慣れた手さばきで、湯飲みをすばやく洗います。

3杯目も、どうぞ。

3杯目も、どうぞ。

4杯目は、濃い目。入れれば入れるほど、味も香りも濃くなっていきます。

4杯目は、濃い目。入れれば入れるほど、味も香りも濃くなっていきます。

5杯目くらいまでがおいしさの限界か。一番きれいな色。

5杯目くらいまでがおいしさの限界か。一番きれいな色。

6.ロケーション

香港島は、MTR上環(Sheung Wan)駅で下車します。A2出口から出て、右手にある“禧利街(Hillier St)”を南へ向かいます。一本目の角を右に曲がり、“文咸東街(Bonham Strand East)”を西へまっすぐ行くと左手にあります。上環といえば、お茶や乾物などの問屋街として有名な昔ながらの下町風情が残る場所。このお店も、見た目はお店っぽくありませんので、通り過ぎないように気をつけてくださいね。
お茶の問屋さんなので、一般のお店と違って少し購入しにくいのではとお思いの方もいらっしゃるかと思いますが、こちらの商品は全て小売可能で、このお店独自の商品なので味に間違いはありません。どれを選んでいいかわからない….という人であればあるほど、こちらのお店なら大丈夫。何を買っても、おいしいこと保証いたします。みよ!この歴史の味を守り続ける男たちを!なーんて、渋めのお3人が優しく迎えてくれますよ。以上、香港ナビがお伝えいたしました。

記事更新日:2009-01-19

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上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

スポット登録日:2007-01-11

スポット更新日:2009-01-19

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