ピークトラム

Peak Tram山頂纜車

閉店・移転、情報の修正などの報告

ビクトリアピークへと続く、香港で最も古い公共交通。最大23度の急勾配を、力強く駆け上ります。

こんにちは、香港ナビです。雑誌やテレビなどのメディアが香港を紹介する時に使用する写真の中で、最も多い風景。それは、『100万ドルの夜景』を満喫することができる『ビクトリアピーク(山頂)』からの眺めではないでしょうか?海抜373mの小高い展望台から眺める、中環の摩天楼と九龍の大パノラマは、香港を訪れるなら必ず肉眼で押さえておきたいところ。ツアーの観光に必ず組み込まれている観光スポットではありますが、個人旅行でも絶対行きたいですよね~交通手段としては、直通のバスやタクシーで行く方法もあるのですが、何といっても最もポピュラーな交通手段が、山の麓からピークを目指して、全長1.4kmの急勾配を駆け上がる『ピークトラム(山頂欖車』なのです。最大勾配23度!乗る時からすでに斜めになっています。途中で立ち上がったら、マイケル・ジャクソンの『スムース・クリミナル(Smooth Criminal)』ごっこ(直立な状態で倒れるくらいに前のめりになる。MVに登場する有名なシーンを再現!?)ができちゃう、まさにスリル満点なのです。このトラム体験もピーク観光の楽しみのひとつと言えますよ。今回は、その『ピークトラム』をご紹介します。

ピークトラムへのアクセス

表示の仕方は、一般のバス停と変わりません

表示の仕方は、一般のバス停と変わりません

オープントップタイプのバスは、約30分おきに運行されます

オープントップタイプのバスは、約30分おきに運行されます

ピークトラム乗り場行きのバスは、香港島の中環(セントラル)にあるセントラル・フェリー・ピアから運行しています。バス停はフェリーピア6番のすぐ前にあります。バス路線番号「15C」を目指しましょう。
<セントラル・フェリー・ピア バスターミナル発>
月曜-金曜 10:00 – 23:40 15-20分おき
土曜・日曜・祝祭 10:00 – 23:40 10-20分おき
※オープントップバスは、ほぼ30分おきに運行
<バス料金>
HK$4.20 12歳以下と65歳以上は半額
※オクトパスで乗車できます。

ピークトラム乗り場


セントラルからバスで10分ほどで、セントラルとアドミラりティーの間にある、トラム乗り場に到着します。トラムの乗車にも、MTRやバス等の公共交通機関やスーパーでの買い物にも使用できる『オクトパスカード』が使用できます。また、乗り場のチケット売り場では、片道、往復のチケットのほかに、ピーク・タワーにある展望台『スカイ・テラス』への入場券とセットになったパスも販売しています。
<トラム乗車券>
大人(12歳以上)    片道HK$28   往復HK$40
子供(3-11歳)      片道HK$11   往復HK$18
シニア(65歳以上)       片道HK$11   往復HK$18
<トラム&スカイ・パス>
大人(12歳以上)    片道HK$53  往復HK$65
子供(3-11歳)      片道HK$24   往復HK$31
シニア(65歳以上)    片道HK$24  往復HK$31

ピークトラムの歴史


今やすっかりピーク観光とセットになった観光用の乗り物のように見えるピークトラムも、実は1888年に創業した、香港で最初の公共交通機関でした。当時の宗主国、イギリスからやってきた人たちは、香港の蒸し暑さに耐えられなかったようで、避暑のような意味合いで、ピークのほうに居を構えていました。その当時、麓からピークへは、竹で編まれたセダンチェアといわれる籠を、2人の人夫が担いで行く方法が一般的だったのだとか。ところが、香港の過酷な気象条件の中を、決して乗り心地の良くないセダンチェアに揺られるのは、英国人たちにとっては並大抵のことではなかったようで、1881年、気鋭の事業家、スコットランド人であるアレクサンダー・フィンドリー・スミスが時の総督に、ピークトラムの運行を求めました。それから7年後の1888年5月に木製で石炭を燃やしたスチームボイラーを動力にしたトラムの運行が始まって以来、世代交代を経るごとに進化を遂げ、現在ではコンピューターで制御されたアルミボディのトラムが、1.4kmの距離を約8分で結んでいます。驚くべきことに運行開始以来1度も事故を起こしていないのだとか。


ピークトラム・歴史ギャラリー

『ピークトラム歴史ギャラリー』は、2007年9月に、トラム乗り場内にオープンしました。プラットフォームにありますので、ピークトラムに乗る人だけが見学できる無料のギャラリーというわけです。15のテーマゾーンに分かれていて、世界各国から集められた200点以上の展示品を有しています。中には、100年以上も前の歴史的に貴重な品もあります。最初のピークトラムを再現したレプリカや、1926年から60年間に渡りトラムをけん引していたけん引装置も展示されています。まるでピークトラムがオープンした19-20世紀の香港にタイムスリップした気分です。120年あまりの時間、香港の歴史の返還を見続けてきたトラムを、実感しますね。

さあ、トラムに乗り込みましょう!

さて、トラムの旅は意外に短く約8分余り。その短い時間を、無駄に過ごすなかれ!香港の景色鑑賞はもうトラムに乗車するところから始まっているのですよ。お目当ての景色は、向かって右側の眼下に広がっていきます。ですから、右側の窓際席をゲットしたいもの。座席はベンチシートタイプですから、独り占めせずできるだけ詰めて座ってくださいね。トラムは出発すると、徐々に角度を上げていきます。最大傾斜23度というのは伊達ではなく、首が後ろから引かれるような重力がその醍醐味。マジで、半端じゃありませんから心してご乗車ください。
この写真の窓枠と背景の角度に注目! この写真の窓枠と背景の角度に注目!

この写真の窓枠と背景の角度に注目!

実は、トラムはピークまでひとっ飛び!というわけではなく、途中に駅があって停車もします。実際、付近に住んでいる人にとっては足代わりになっているんですね。また、特にピークのひと駅手前、白加道駅(ベイカーロード)からの眺めは絶景と評判で、ピークトラムの絵葉書の写真などがで撮影されることが多いのす。トラムの撮影をしたい方はここで降りてみるのもいいかもしれません。中間で降りるときは、運転席のすぐ後ろに、降車駅を選ぶスイッチがありますので、希望の停留所を押してください。(ただし、ピークトラムは一度途中下車した場合、次に乗るときは再び料金が発生しますのでご注意ください )

さあ、右側の席をゲットしたら、まずは、まるで家の中が見えてしまうくらい住宅地の中をスレスレに進んでいきます。3Dのように立体的にそびえ立つ、高層ビル群のジャングルを行くような感じでしょうか?それが濃緑の亜熱帯雨林に変わると、あるとき突然、いわゆる香港の全景が眼下に広がります。まるで、遊園地のアトラクションみたいですよ~
晴れた午後ならこんな光景が右側の眼下に!

晴れた午後ならこんな光景が右側の眼下に!

夜なら、夜景が光ります

夜なら、夜景が光ります

ピークに到着しました!

終点は、ピークタワーに直結。

終点は、ピークタワーに直結。


トラムは、吸い込まれるように『ピークタワー』の下にある終着駅に到着。特に、チケットなどチェックされることもなく、そのままピークタワーの中へと続いていきます。すぐに、お土産ショップになっていて、すでにここで、もう時間を取られてしまいそうです。お目当てのピークからの景色は、ピークタワーからでも、その外にある無料の展望台からでも堪能できます。また、帰りもトラムの場合は、タワーの外側に復路のトラム乗り場の入口があります。
ピークタワーの展望台は、有料です

ピークタワーの展望台は、有料です

外にある無料の展望台

外にある無料の展望台

昼と夜、どちらの顔も魅力的なピークからの香港の景色 昼と夜、どちらの顔も魅力的なピークからの香港の景色

昼と夜、どちらの顔も魅力的なピークからの香港の景色



いかがでしたか?香港島の急勾配をこのトラムで体験してこそ、ビクトリアピークの高さを実感できるというもの!ぜひ、トライしてみてください。以上香港ナビがお伝えいたしました。

ピークトラムが体験できるツアー

記事更新日:2011-05-31

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上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

スポット登録日:2005-12-28

スポット更新日:2011-05-31

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