香港中文大学

The Chinese University of Hong Kong

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香港とは思えない広大な敷地と自然に囲まれた名門大学。4つのカレッジからなる香港一のマンモス校を訪れてみました!

こんにちは、香港ナビです。現在香港にはすでにナビでもご紹介している香港大学、理工大学を含め8つの大学と3つの教育学院があります。また2012年からは、香港の教育制度が改正されて現在3年制の大学が4年制になります。これから新しい大学は増える一方。日本と同じで、たくさん学校があればあるほど学生のレベルキープが難しいものです。今回ご紹介する香港中文大学(The Chinese University of Hong Kong)は、設立以来香港を代表する優秀な大学として香港大学とともにトップに君臨しています。早速、広大キャンパスを駆け足でご紹介してみましょう。

中文大学の歴史

中文大学は、1963年に分散していた『新亞書院(New Asia College)』、『聯合書院(United College)』、『崇基書院(Chung Chi College)』が合併して正式にひとつの大学としてスタート。その後1972年に今の新界に場所を移しました。そして1986年には『逸夫書院(Shaw College)』が加わることによってさらに規模が拡大され、建物及び設備数、学生数とも香港随一のマンモス大学になりました。またカレッジ制度を採用している大学は香港でここだけ。文学院(学部)、工商管理学院、教育学院、工程学院(工学部)、医学院、理学院、社会科学院及び法学院の8学部、62学系(専攻科)を有し、現在の学生数は約18,000人に上ります。また香港大学が、海外教育を重視し英語での授業を展開しているのに対し、中文大学は中国文化を重んじて母国語での授業を徹底しています。ちなみに現在の名誉総長は現行政長官である曽蔭権(ドナルド・チャン)氏。
それぞれのカレッジが広いキャンパス内に分散しているので移動はバス!中文大学は全体に小高い山になっていますので、まずはバスで上のキャンパスまで行ってそこから歩いて降りてくることをお勧めします。このバスは中文大の学生、職員は無料です。でも、運転手さんは“学生ですか?職員ですか?”なーんて、野暮なことは聞きませんから、涼しい顔して乗り込んでしまって大丈夫です。ただしどこのキャンパス行きなのか、バスの行き先だけは注意して乗り込んでください。

4つのキャンパス紹介

逸夫書院(Shaw College)
大学の一番高いところにある、一番新しいカレッジです。1986年、1億1千万香港ドルを投じてこのカレッジを設立させたのは、カレッジ名にもなっているこの人、邵逸夫(ランラン・ショウ)。イギリス女王から称号も与えられ、“サー・ランラン”と親しまれています。御歳100歳の大富豪は、映画会社“ショウ・ブラザーズ”や、香港のテレビ局“TVB”の設立者としても知られています。今もその有り余る財力を慈善事業に費やすなど、香港ではこの人を知らない人はいないくらいです。
文瀾堂は、6階建てのカレッジのメインビルにあたり、行政や教育課関係のオフィスも入っています。ほかに教室、学生センター、コンピュータールーム、会議室などがあります。
学生寮は2つ。合わせて、1,195人の学生が寄宿しています。まるで、避暑地のホテルみたいですねー。もちろん、学食も完備されています。
大講堂には、495人収容のレクチャーシアターや、展覧室などを備えています。

大講堂には、495人収容のレクチャーシアターや、展覧室などを備えています。

大学の一番高いところにあるだけあって、どこに立っても眺めいいです。空気も新鮮で静かなので、ここなら勉強に集中できそうです。

大学の一番高いところにあるだけあって、どこに立っても眺めいいです。空気も新鮮で静かなので、ここなら勉強に集中できそうです。

2.聯合書院(United College)
1956年に、広東省とその近隣の5つのプライベートカレッジを統合する形で香港に誕生。当時は600名余りの学生でしたが、1963年に他の2つのカレッジと統合して大学化されるまで、社会の発展に伴う教育制度の変化に対応しながら成長してきました。大学になった現在、このカレッジでは2,643人の学生が学んでいます。
広いキャンパスには、校舎をはじめ、学生寮、体育館、図書館、電算センター、娯楽室としてカラオケやバーまで完備。学生は、このキャンパスを出なくても全て事足りてしまいそうです。
カレッジの中庭に、数々の彫刻作品が置かれています。いかにも学び舎らしい風格の高い作品ばかり。
3.新亞書院(New Asia College)
中国の伝統文化や歴史を学びながら現代の学術研究を進める目的で、1949年中国から香港へ渡ってきた学者たちによって設立されました。最初は規模も小さく、多くの寄付によって運営していましたが、1959年には政府の補助を受けるまでに成長し、1963年の大学化へとつながりました。
さすがに中国伝統文化を重んじるだけあって、文化館と名づけられたギャラリーを有し、図書館、体育館などのほかに、バーベキュー場やテニスコートなど屋外の遊戯施設が充実しています。広いキャンパスで一番自然を謳歌できるところはここですね。
新界を見下ろすこのキャンパスからの眺めは圧巻です。ほかのカレッジの学生や一般の人も写真撮影にやってくるほど。大学構内を見下ろしてみても下にいる学生が蟻みたいに小さく見えます。
4.崇基書院(Chung Chi College)
キリスト教精神の元に高等教育を中国語で行うことを目的として1951年、香港キリスト教教会によって設立されました。当初は63人の生徒で礼拝堂を借りて行っていました。現在は、2,766人の生徒が学んでいます。また、4つのカレッジの中で、音楽科と神学科が有るのはこのカレッジだけです。
大学駅を降りたらすぐ目の前に広がるのがこのキャンパス。まずは、広い運動場やその周りの池や庭を歩いてみるだけでも大学の雰囲気を味わえます。中国式の庭園は、記念撮影スポットのひとつ。上のカレッジまで行くのが面倒だと思われる方なら、ここを歩いてみるだけでもいいかも。学食もオープンテラスになっていて気軽に飲食が楽しめます。

各カレッジ共有の設備

新亞書院(New Asia College)から降りたところに、中央図書館や学生会の建物が集まっています。実は大学の正門は、山の中腹にあります。
正門付近のこの建物には、大学の記念品売り場があります。校章の入ったボールペンやタオルなど手ごろな値段で手に入りますので、記念のおみやげにしてみてはいかが?
こちらは、美容院。同じビルにあります。
お馴染みのスーパーマーケット“百佳(パークンショップ)”もあります。その前には書店があります。学生が授業などで使っている中文、英文の本のほかに小説なども取り扱っています。簡単な文房具も置いています。
大きな飛び込み台のあるプールを眺めるように学食があります。このオープンテラスはなかなか雰囲気があって気持ちがいいですね。学食は中にもあって、全部で3か所。メニューもそれぞれ違っていますから、その日の気分によって学生は選ぶことができます。
ナビもここでランチタイム!ベジタリアン向けのハンバーガーは、ポテト&レモンティーがついて、HK$25。
各カレッジにも図書館はありますが、ここは全カレッジ共通の中央図書館です。もちろん、一番大きな図書館です。

各カレッジにも図書館はありますが、ここは全カレッジ共通の中央図書館です。もちろん、一番大きな図書館です。

中国文化研究所では、様々な中国文化に関する展示が行われています。

中国文化研究所では、様々な中国文化に関する展示が行われています。

邵逸夫堂(ランラン・ショーホール)では、学生活動の演劇やダンスなどが行われます。

邵逸夫堂(ランラン・ショーホール)では、学生活動の演劇やダンスなどが行われます。

色とりどりの窓が遠くから見ても独特なコンピューターセンター。生徒たちはここで24時間コンピューターやインターネットを利用できます。

色とりどりの窓が遠くから見ても独特なコンピューターセンター。生徒たちはここで24時間コンピューターやインターネットを利用できます。

各カレッジにも大学の体育館や運動場がありますが、こちらは規模が一段と大きい大学のものです。 各カレッジにも大学の体育館や運動場がありますが、こちらは規模が一段と大きい大学のものです。

各カレッジにも大学の体育館や運動場がありますが、こちらは規模が一段と大きい大学のものです。

新雅中国語文研究所(New Asia Yale-In-China Chinese Language Centre)

新雅中国語文研究所(New Asia Yale-In-China Chinese Language Centre)は、中国語を母国語としない人のために広東語、北京語を教えるコースを開いています。大学の外国からの交換留学生はもちろん、一般人も学生として受け付けており、現在香港大学のランゲージセンターとあわせて、このコースで学ぶ外国人には学生ビザが支給されます。コースのプログラムも2年間の証明書課程(アドバンス・ディプロマ)から、短期の証書課程(サーティフィケート)基礎課など希望の滞在期間に合わせて選ぶことができるのでとても便利です。日本人、韓国人が多く学んでいます。
現在、広東語課の課長である李先生。最近は、日本の大学との交流も行って、広く日本人の学生を受け入れるように一層努力されているとか。学校のスタッフの中にも日本語のできる人がいたり、日本語でのパンフレットやHPも作成するなど、日本人の学生向けの対応も充実させています。夏季短期留学や目的に合わせて授業内容の選択ができるようにするなど、それぞれの都合に合わせて学ぶことができるようにこれからも様々な試行錯誤を続けていくそうです。香港や中国語に興味のある方は、www.cuhk.edu.hk.clc をチェックください。(実は、ナビも広東語課のアドバンス・ディプロマ卒業生。久々にお会いできて楽しかったです。)
いかがでしたか?香港で一番大きな大学は、ちょっとハイキング気分で訪れてみたいほど広くて自然がいっぱいです。大学全体を回るのはちょっと無理だという方には、駅周辺やバスで2区ほど上がった正門のあたりだけでも十分雰囲気を味わえますよ。ぜひ気軽に一度訪れてみてください。久々に大学を訪れて学生に戻りたくなってしまった香港ナビがお伝えいたしました。

記事登録日:2008-01-15

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上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

スポット登録日:2008-01-15

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