ビクトリア湾 花火大会

香港旧正月の風物詩を、とくとご覧あれ!

恭喜發財、香港ナビです。旧正月の夜を彩るビクトリア湾花火大会。中国人の風習でもともと、爆竹を鳴らして邪気を払う慣わしがあるのですが、香港では一般市民の爆竹、花火を含む火薬の使用が禁止されているため、今はこの花火大会がその代わりになっているんです。今回の花火大会、300万香港ドルの費用をかけ、3艘の船上から2万3888発の花火が午後8時から23分間打ち上げられました。

花火見物に大勢集まる場所といえば、尖沙咀から紅磡にかけてのウォーターフロント。このエリアが一番人気で、28万8000人もの人が集まりました(警察発表)。二番人気は、湾仔ウォーターフロント。6万7000人(警察発表)。その他のスポットとして人気なのが、ビクトリアピーク、中環のフェリーターミナル付近、船上、そしてホテルやレストランなどからの観賞です。香港全体で観賞したのは、約50万人以上に上りました。 以上のような一般的スポットのほかに、一般住居から観賞する方法というのもあります。今回は、その様子をお伝えしましょう。

今回、友人からの招待を受け、尖沙咀の九龍公園北西に位置する「港景峰」(Victoria tower)」を訪ねました。ここは、70階建ての超高級マンション。
今回は、その68階から観賞しました。ビクトリア湾を一望できる一大パノラマ。非常に羨ましいシチュエーションで生活している友人と共に、香港の旧正月メニューを食べながら歓談し花火があがるのを待ちました。いつもの、何時間も前から尖沙咀や湾仔のウォーターフロントに並んで押し合いへしあいしながらの場所取りとは違い、ゆったり優雅な気分でいられました。
そして8時ちょうど。色とりどりの美しい大輪とともに、花火の轟音がビクトリア湾にとどろきますた。同じようにマンションのテラスから眺めていた香港人から「わあ~」「うぉ~」「ほうれんあ~(広東語で「綺麗」の意味)」などの歓声が聞こえてきました。「世界三大夜景」「百万ドル」などと称せられる夜景をバックに、次々と上がる花火は宝石を散りばめたような美しさでした。
特に最初の13分間は、「シンフォニー・オブ・ライツ」との共演。ギネスブックに「世界で最も長期間継続されている、大規模な光と音のショー」としても認定された世界最大級のショーです。香港島側のウォーターフロントにある香港で最も高いIFC2ビルディングをはじめ、香港コンベンションセンターや中国銀行、さらに九龍半島側のビルなども加わり、30棟以上の高層ビルからサーチライト、レーザー光線が照らしだされ、いつもの花火大会以上に香港の夜空に彩りを添えたのでした。

「港景峰(Victoria Tower)」68階は、地上から高さ約300m。花火が上がる高度とほぼ同じ高さで、花火を屏風絵のように観ることができました。自宅からの観賞なので、TVのスイッチを入れ、10幕に分かれていた花火の演目を同時に聞きながら観たので、どんな内容の花火なのかを知ることができたのがよかったです。特に第1幕の演目が「財神到(お金の神様がやってくる)」と説明があり、演目にあわせた「8(8の数字は、お金が貯まる縁起のよい数字)」の字の花火があがり、いかにも香港らしい演出なのが面白く感じました。
日本での花火大会を見慣れている方にとっては、香港の「23分間」は、非常に短く感じるでしょう。しかも、一発ずつあがるのではなく、次から次へと打ちあがるので日本の納涼花火とはずいぶんかけはなれてしまっていてとまどいを感じるところもあります。しかし、次から次へと景気よく打ち上げる香港の花火は、新年気分を盛り上げるには十分でしょう。
香港で本格的花火を観ることができるのは、中国の建国記念日にあたる国慶節(10月1日)とこの旧正月二日目です(年によって日付は異なるので事前に香港政府観光局などに問い合わせが必要)。
定番の尖沙咀や湾仔などのウォーターフロントから眺めるのもいいし、香港にビクトリア湾を眺めることができるところに住んでいる友人がいるなら自宅から。また、ビクトリア湾を望むホテルやレストランで花火を鑑賞しながらディナーを楽しむ。船に乗ってビクトリア湾から花火を見物するのもよし。次回の花火大会のときは、友達といろいろな企画を立てて花火観賞をしてみてはどうでしょうか。以上、香港ナビがお送りしました。

『旧正月大花火大会』2006年1月30日(月)
場所:ビクトリア・ハーバー
時間:20:00~(23分間)

(参考資料)船上から花火観賞


・花火観賞におけるオススメホテル
九龍サイド
★インターコンチネンタルホテル
★ ペニンシュラホテル
★ カオルーン・シャングリラホテル

香港サイド
★ グランドハイアットホテル
★ ルネッサンスハーバービューホテル
★ リッツカールトンホテル

各ホテルに花火を観ることができるか確認するのがよいでしょう。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2006-02-06

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