茶具文物館

Flagstaff House Museum of Tea Ware茶具文物館

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建物も展示品もアンティーク おもむき深き茶具文物館で古き良き世界に浸る

こんにちは!香港ナビです。有名ホテル群の裏側にあり、高層ビルに囲まれつつも、水音、鳥の声、木漏れ日を感じることのできる香港公園はご存じの方も多いでしょう。その一角に建つ、手入れの行き届いた西洋式の建築物。それが茶具文物館です。幅広い観点で中国茶の茶具や資料を研究、展示して中国茶芸の普及に努めています。日本の緑茶も原点は中国茶。その歴史の息づかいは、日本人にも感じるところがきっとあるはず。少しのあいだ喧噪を忘れて、茶の世界へ入り込んでみましょう。
建築物としても価値の高い茶具文物館
茶具文物館は、1844~46年の間に建てられたギリシャ復興様式の建築物です。もともとフラッグスタッフハウス(イギリス軍総司令官邸)として使われていました。以来140年の間に少しずつの改修改装されながらもその姿を保ち続け、第二次世界大戦中1941~45年には日本軍に占領されるという歴史を経たのち、1984年1月に茶具博物館として生まれ変わりました。香港に現存する最も古い西洋式建築物のひとつとされています。
茶具文物館のなりたち
香港を歩いていると必ず見かける香港式ファストフードレストラン「大家楽」「大快活」。スーパー、コンビニにあるブリックパックの豆乳「維他奶」。これらを創業した羅桂祥(K.S.Lo)氏の個人コレクションが博物館の展示品の軸となっています。自分が亡くなった後に貴重なコレクションが分散するのは忍びないと寄贈を申し出、これを受けた香港政府との話し合いの結果、香港芸術館の分館としてこの文物館が誕生しました。茶具をテーマにした専門博物館としては世界初で、中国、台湾などお茶文化の浸透した国の人々はもちろん、遠くヨーロッパからも足を運ぶ人が後を絶ちません。

1階

「中国茗趣」と題された常設展示は、フラッグスタッフハウス当時の暖炉が姿をのこしたままの元リビング、元ダイニングなどに、中国古代からの茶の入れ方の歴史や、唐の時代(618~907年)からの清の時代(1644~1911年)に渡る、歴史的価値の高いな茶器、茶具が展示されています。
宋の時代のティーボウル。12~13世紀。
宜興紫砂と呼ばれる最高級品のティーポット。16世紀末。
清の時代の神杯。12ヶ月それぞれの花があしらわれている。1622~1722。

2階

テーマ別の特別展が行われています。9ヶ月~1年程度で展示が入れ替わります。この日の特別展は「陶瓷茶具創作展覧」。茶具文物館主催で1986年に始まり、今回で6回目を迎える、オリジナル陶磁器の創作コンペティションの入賞作品や、応募作品の中から選ばれた個性的な茶器が展示されていました。
資料閲覧コーナー
茶具に関する書籍、写真集を閲覧できます。(中国語、英語)
ギフトコーナー
九龍の佐敦(ジョーダン)にあるお茶屋さん「雙魚茶館」の分店が入っています。アンテークものから中国茶ビキナー向けまで多岐に渡った茶器、茶具を中心に、書籍、お手頃価格の茶葉などが販売されています。
羅桂祥茶芸館
茶具文物館の隣の建物に、文物館への貢献を記念して、1994年に羅桂祥茶芸館が増設されました。宋、元、明の時代の陶磁器と清の時代から現代までの印章を鑑賞することができます。

香港旅行中に中国茶のおいしさに開眼し、「どうしても見たい!」と帰国当日に駆け込みで訪れた日本人観光客の方もいらっしゃいました。茶葉があって茶具が活き、茶具があって茶葉が活きます。長くて奥深い中国茶の世界へ、茶具を通してさらにもう1歩踏み込んでみてください。以上、香港ナビがお伝えしました!

記事登録日:2006-01-25

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    ホンちゃん

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スポット登録日:2006-01-25

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