ひとつのポットにふたつの楽しみ方。湾仔にあるチキンポット(土鍋)の有名店。(湾仔店閉店、油麻地に移転)
こんにちは。香港ナビです。さて、今回は5年前に北京で第一号店をオープンし、その後中国各地を初め、マレーシア、フィリピン、バンクーバーなどで約180店舗を展開している、“チキンポット”で有名な「重慶鶏公煲」をご紹介したいと思います。場所はワンチャイのセイントフランシス・ストリート。約38席ほどのこじんまりとしたレストランです。セイントフランシス・ストリートは閑静な街ですが、店の評判がいいため、夜になると長い行列ができるほどです。人気料理のチキンポットだけで1日30羽の鶏を使用するとのことです。(この記事は旧湾仔店のものです。現在は油麻地に移転しています)
どうしてお店の名前に「重慶」という字が付いているのでしょうか。スタッフにお伺いしたところ、このチキンポットの魂ともいえるタレは、オーナーの方々が中国の重慶で編み出したものなので、この名前をつけたとのことです。香港に出展したのは2006年の暮れ。オーナーのおひとりはなんと西洋人で、この重慶鶏公煲はアドミラルティーにあるパシフィックプレイスの中の「Grappa’s」と同じEl Grandeのグループなのだそうです。中国風の土鍋料理ですが、一部の料理には西洋の要素が取り入れられていて、西洋人にも人気があるそうです。
「一回食べるとここに通うようになるよ」と言われたナビ。早速その味に挑戦!
お店にはメニューは4つしかありません。初めて来店された方に是非トライしていただきたいのは「チキンポット」、辛いものがだめ、という方におすすめの「ビーフポット」、ここオリジナルの「エビポット」と、冬の定番メニュー香港風釜飯の「煲仔飯(ボウチャイファン)」。ではオーナーやシェフたちがお店を閉めた後、夜遅くまで研究に研究を重ねてタレを編み出した、人気のチキンポット(鶏公煲)からご紹介します。
重慶鶏公煲 チキンホットポット $58(小)、$78(大)、$98(特大)
1斤8両(約550g)以下の重さの放し飼いの鶏を中国から輸入し使用しています。肉に適量の骨がつく程度に切っています。鶏の味が鍋全体にしみ込んでいておいしいです。
この鍋料理を創り出したのは、エグゼクティブシェフのフェフリーさん。このお鍋を紹介するために、取材の途中に会議中にわざわざ出てきていただきました。「これからも続々と新しいお鍋を考え出して、皆さんに食べていただきたいです」と語っていました。
煲仔火燜飯 $42(日替わりスープ付き)
こちらは冬の人気メニュー、煲仔飯。タイ米の上に四川風のスパイシーなタレで煮込んだ鶏が乗っています。柔軟な鶏肉の肉質を壊さないように、火加減を常に微妙な弱火の状態で保ち調理しているそうです。一般的に食べられているチキンポットは1匹の鶏を部分的に切っていますから、出されるときは手羽先の部分だけだったり、胸肉の部分だけ、ということもあるのですが、こちらでは鶏の好きな部分が食べれるように、1匹の鶏の各部分を均等に4つに分けています。うれしい心遣いですね。1日12個の限定販売!早めに行きましょう!
香辣蝦 $88
西洋料理の要素が取り入れられたこの料理は、鍋の上からボリュームたっぷりのエビ、フライドポテト、きゅうりの千切りと、3層に分かれています。この順番もちゃんと考えられてたもの。海鮮は火を通し過ぎないように上に。真ん中のフライドポテトは上のエビの味をじっくり吸収。下のきゅうりは出されるときには軽く湯通ししただけ。特製のソースと一緒に温めたきゅうりはちょっとピリ辛。でも、不思議な組み合わせですよね。蛋白質、炭水化物、繊維質のバランスもよく、風味もエキゾチック。ぜひ一度試してみてください。
牛魔王 $78(大) $98(特大)
牛バラ、牛筋、牛筋団子、大根、人参などの食材がお鍋に入っています。これにもチキンポットと同くお店の特製タレを使用。牛バラと牛筋はとても柔らかく、団子はほどよい歯ごたえ。ニンニクや香西など10種類以上の香料を使い、牛の香ばしさを引きたてています。辛さは好きなようにしてもらえますので、辛いものが苦手な人でも楽しめる鍋です。
煲仔火燜飯以外の各鍋料理には、食べている途中に火鍋にすることができます!
お鍋を半分ほど食べ終えた時点で、スープベースを足します。スープベースはとんこつとマーラーとんこつ(辛いもの)の2種類から選べます。
そして、具を注文します。レストランの入り口で食べたいものを選ぶことができます。その日の開店前と、さらに夕食前に、近くの市場から新鮮な食材を仕入れているそうです。香港ではなかなか手に入らない珍しい野菜を仕入れることもあるそうです。