【閉店】浣沙厨房

Wun Sha’s Kitchen

閉店・移転、情報の修正などの報告

天后駅から徒歩約10分。地元で話題の隠れた新グルメスポット『浣沙街(Wun Sha Street)』の創作中華料理レストラン。

こんにちは、香港ナビです。今日は尖沙咀や銅鑼湾のような繁華街のど真ん中ではなく、ちょっぴり穴場のレストランをご紹介したいと思います。

銅鑼湾と天后の間にあるビクトリアパーク。その後ろに広がる山の手エリアを『大坑』といいます。ここは中秋節の行事のひとつ、「舞火龍」が行われる場所。昔、タイガーバームガーデンがあったところ、と言えばだいたいの場所がわかる方も多いのではないでしょうか?このエリアはもともと閑静な住宅街ですが、最近は大型高級マンションが建設され、さらに高級感を増しています。そんな大坑エリアにある小さな通り、「浣沙街(Wun Sha Street)」に、ここ数年新しいレストランが続々とオープン。知る人ぞ知る、隠れたグルメスポットになりつつあるそうです。今日ご紹介するお店は、この浣沙街の中でも、おいしい中華料理はもちろんのこと、ハイクラスな大坑住民の期待を裏切らない洗練されたインテリアで、特に人気を集めている『浣沙厨房』。それでは、早速行ってみましょう!

自然光が差し込む広い空間に、高い天井が特徴的

お店に入ってみると・・・、「天井が高い!!」。商業ビルやショッピングモールに入っているレストランは、広さはあっても天井までは高くできません。こちらのお店は天井が高いだけではなく、店自体もとっても広いのです。それもそのはず、2006年末に総額500万香港ドル(約7000万円)を費やしてオープンしたにも関わらず、増え続けるリピーターにすぐにお店がすでに手狭になってしまったそうです。そして20007年9月に隣の店を購入、店を拡張して、たったの1年で153席もある大規模なお店に成長したのです。そんな話を聞くと、料理にもかなり期待が持てますね!
ゆっくりと食事ができるボックス席。
ワインの種類も豊富。

舌の肥えた高級住宅地の住人たちに支持されて

このお店や料理の特徴について、香港での飲食業歴25年のマネージャー、ポールさんとチーフシェフの翁立華さんにお話を伺いました。
『当レストランでは、伝統的な中華料理はもちろん、日本、西洋料理と中華料理を融合させた創作料理メニューを多く提供しています。
ここ大坑には、政府高官や芸能人、有名人など比較的裕福な方々が多く住んでいますが、このエリアには昔からレストランがほとんどなかったんです。住民はみな車を持っているので、特に必要がなかったのかもしれませんが、小腹が空いた時にわざわざ車を飛ばして食事に行くというのも面倒くさい時もあるんでしょう。たまたま当店の前を通りかかり、試しに入ったところ、市街地の高級レストランと変わらない味と洗練された店の雰囲気が気に入った、とおっしゃる常連の方も多いです。
料理の価格は市街地と比べるとかなり低く設定しています。味は高級レストランに負けないのに、どうしてこんな値段なのかというと、それは家賃が安いからなんです。いくら高級住宅地の一角と言っても、中環や銅鑼湾の中心地と比べると家賃は6割ほど安いんですよ。だから少し不便な立地でありながら、金曜の夜や週末は毎晩満席状態なんです。』と語ってくれました。

とっても美しいお料理の数々

金泊水晶肉 HK$80

まずは、冷たい前菜。豚足を塩だけで味をつけたスープで4時間ほど煮込んだ後、肉をほぐして長方形に固めなおします。透明のゼリーは煮込んだ時のスープを固めたもので、口の中でとろけていく柔らかい食感です。中国の黒酢の「鎮江酢」と生姜と共にいただくと、プルンとした口当たりに、程よいアクセントがついて更においしいくなりました。上に金箔を飾ると、まるで桜の花びらの上にキラキラと光が踊っているようです。

燕窩馬蘭頭 HK$98
馬蘭頭というのは、独特な草の香りとサクサクした食感の中国の野菜です。昔は富豪しか栽培することが許されなかったそうです。細かく刻んだ馬蘭頭をごま油に絡めて、湯葉で包みます。さらにその上に高級食材の燕の巣を飾り付けます。馬蘭頭の深緑が目に美しいと共に、すがすがしい草の香りがうまく引き出されたさわやかな一品です。 

三栟小食 HK$108
冷菜の盛り合わせです。10種類のメニューの中から3品選ぶことができます。今日はポールさんにおすすめの3品を選んでいただきました。
蒜泥白肉巻
豚の薄切りを茹でたものでキュウリを巻き、甘めに味付けをしたニンニク醤油と共にいただきます。キュウリは豚肉の甘みを十分に引き出してくれると共に、ニンニクの匂いも和らげてくれます。
香【草冠に春】皮蛋豆腐
香【草冠に春】菜は塩漬け野菜のことです。淡白でさっぱりとした味わいの豆腐をピータンと共に炒めたものを香【草冠に春】菜のベースに盛り付けます。ウニのようなオレンジ色はカボチャでした。
青瓜海哲皮
クラゲの中でももっともおいしい頭の部分のみを使用しています。クラゲ独特のコリ コリ感がより一層感じられ、非常においしかったです。クラゲが梅の花びらのように見えて、こちらも味だけではなく盛り付けにこだわった冷菜です。

現隻七頭南非鮑魚扣花膠 HK$238
高級魚の胃袋と七頭のアワビを、長時間かけて煮込んだソースをかけていただきます。アワビは日本の次に有名な産地である、南アフリカ産。七頭というのはアワビ独特のサイズの表し方で、1斤あたり6個のアワビが入る大きさで、七頭は大きめのスプーンより一回り大きいぐらいのサイズです。

網網千斤柚皮扒 HK$68
紙風船を折りたたんだような、お料理。皆さんこれ、何だと思いますか?なんと、柚子の皮なのです。柚子の皮は日本でも薬味として使ったり、柚子コショウにしたりとお馴染みの食材ですが、皮を柔らかくなるまで長時間煮込んで、丸ごとお皿に盛り付けていただく、というのは聞いたことがありませんよね。隣の丸いボールは、香港の火鍋にはなくてはならない揚げ麩です。麩の中は空洞になっているので、そこに椎茸やいろんな種類のキノコを詰め込んでいます。ベースに作ったスープは冷凍して固めておき、注文が入ると蒸し器で再度温めます。とってもヘルシーでユニークなベジタリアンメニューです。

蘿蔔糕蝦 HK$168
広東語メニューを直訳すると、大根餅エビ。点心の大根餅を想像していたナビは料理を見たとき、「???」。それもそのはず、この大根餅はココナッツミルクや蟹ミソから作った特製のソースをからめ、東南アジア風に仕上げられているのです。中華料理の味付けはちょっと飽きたかな?と思ったら試してみてはいかがでしょうか?

豆花魚塊 HK$108
レストランのオリジナル創作メニューの一つです。デザートとしていただく豆腐花に、新鮮な白身魚とトマト、アスパラガスを盛り付けています。豆腐花を料理としていただくなんて、ナビも初めてです。豆腐花は黄粉やシロップをかけなければ、もともとは淡白な味のデザートなので、トマトや魚の味を妨げず、意外と美味しく仕上がっていました。

白玉葡萄 HK$78
この店を訪れるお客さんのほとんどが注文をするという超人気メニュー。冬瓜を球状にくり抜いてブドウの形に盛り付けた、とってもユニークなお料理です!材料はいたってシンプルですが、とにかく見た目が美しい一品です。冬瓜には爪楊枝で穴をたくさん開けて、スープをしっかりとしみこませています。伝統的な広東料理の一つですが、今ではこのメニューを出しているお店は少なくなっているとのことです。

点心拼盆 HK$38
日替わりの点心ミニセットです。今日は大根餅、湯葉巻そして蝦餃でした。ウサギの形をした蝦餃はかわいらしく食べてしまうのがもったいない!それにとってもキュートなミニ蒸し籠に入ってお土産に持って帰りたいくらいです。

いかがでしたか?おいしい料理以外にも、デザートが充実しているこの浣沙厨房。大坑や天后エリアにお住まいの在住日本人の方はぜひお試しください。観光で訪れている方も、ここまで足を伸ばす価値は絶対にあるレストランですから、今度の香港旅行の際に訪れてみてくださいね!以上、香港ナビが浣沙街からお伝えいたしました!

記事更新日:2017-07-28

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上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

スポット登録日:2008-01-22

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