美食家蔡瀾がプロデュースする香港の家庭料理を味わえる店。これから夏にかけてスタミナをつけるには豚モツ炒めがオススメです。
こんにちは、香港ナビです。今日は佐敦の駅前にある『粗菜館』をご紹介したいと思います。旧啓徳空港があった九龍城にも支店があり、香港だけでなく上海にも3店舗展開している人気レストラン。実はこの店、有名な美食家、蔡瀾さんがプロデュースするレストランだそうです。蔡瀾さんと言えば日本語が堪能で、日本のメディアにも頻繁に登場していますよね。美食家の店と聞くと、もしかして高級メニューしかない?なんて思ってしまうのですが、ご安心を。お母さんが毎日作ってくれる料理こそが一番のご馳走、という蔡瀾さんの理念のもと、こちらで食べられるメニューは香港の家庭でごく一般的に登場する料理がメインなのです。
店内には香港明星の色紙がいっぱい
2~4人用のシンプルなテーブルの他に、大人数でも座れる円形の食卓もあります。全部で160席ほどあるそうです。店内には有名人の色紙がたくさん飾られていました。人気歌手のイーソン・チャン(陳奕信)と奥さんのヒラリー・ツイ(徐濠縈)、ジョシー・ホー(何超儀)、
アンディ・ホイ(許志安)、映画監督の陳可辛(ピーター・チェン)、俳優のエリック・ツァン(曾志偉)、カレン・モク(莫文蔚)など大物明星の来店も多いようです。
レストランのサインになぜこんな絵を描いたのか…ヒラリー・ツイ。
こちらはイーソン。「好食到飛起」は、空に飛んでしまいそうなくらいおいしいという意味。
こちらもイーソン。鹹魚醤蒸豆腐がおしかったと書いています。試してみましょう。
『掂店』とアンディ・ホイ。『イケテルお店』という意味ですかね。
メニューは豚、牛、鶏、野菜などジャンル別に分けられています。日本語はありませんが、多くのメニューには写真がついているので、指差し注文ができますよ。
オススメメニューの紹介
鹹魚醤蒸豆腐 HK$42
塩漬けして発酵させた後、天日で干した魚「鹹魚」から作った特製ソースの豆腐蒸し。このソースに使用される鹹魚は「馬友」と呼ばれる高価な白身魚だそうです。豆腐のあっさりとした味に、鹹魚独特の塩辛さと芳醇な味わいが絶妙に調和して、ご飯がすすむおかずです。香港の一般家庭でもよく登場するメニューですが、この店では特製ソースを使用しているため、一味違うプロの味に仕上がっています。
招牌炒豬什 HK$48
お店の看板メニュー、豚の内臓の炒め物で、蔡瀾さんもおすすめの一品。この料理には、豚の大腸、小腸、心臓、レバーなどが使用されています。ネギと生姜で作った醤油と一緒に炒めて内臓の臭みを消し、味付けも濃いのでモツが苦手な方もトライできそう。これから夏にかけてスタミナをつけたいときに食べてみては?
蜜味東坂骨 HK$48
豚バラ肉をやわらかく煮た東坂肉(トンポーロー)は、どの店でも人気メニューの一つですが、脂身が多いため、最近の女性には敬遠されがちだそうです。そこでこの店では、豚バラ肉の替わりに脂分の少ないスペアリブを使用。肉が簡単に骨から取れるほど時間をかけて煮込んでいます。濃い目の味付けで、こちらもご飯によく合います。
菜甫涼瓜煎蛋 HK$40
潮州の家庭料理の一つで、野菜の漬物とゴーヤのオムレツです。ふんわり卵の自然な甘みがゴーヤの苦味と漬物の酸味に、意外と合います。ゴーヤが苦手な方でも食べることができますよ。ゴーヤは夏バテ防止に効果的なので、暑い夏の日の観光に疲れたら、ぜひ注文してみてください。
蒜茸蒸勝瓜 HK$42
ヘチマを柔らかくなるまで時間をかけて蒸した料理です。一口食べるとヘチマの水分が口の中に広がって、とろけるような柔らかさ。キレイに盛り付けられた、鮮やかなヘチマの上には、ニンニクを使ったソースがかけられ食欲をそそります。
ランチタイムには、おかず1品にご飯とスープがついたセットメニュー(HK$33~)もあります。香港の一般家庭で食べられる、ごく普通のシンプルなランチ。季節によってメニューも少しずつ変化するそうです。ちなみに、この店ではお茶代や10%のサービス料は不要です。
いかがでしたか?どのメニューを選んでも家庭料理のなんだか懐かしい味。値段もリーズナブルでうれしいですね。場所は佐敦駅、ネイザンロードのすぐそば、香港でぜひ庶民的なお母さんの味を味わってみてください。以上、香港ナビがお届けいたしました。