ジャンボ・キングダム（ジャンボ・フローティング・レストラン）　【休業中（再開未定）】

　今、よっちゃん様の書き込みから[珍寶海鮮舫]のページにはいっ
ていって取材記事を読んでみて、大、大ショックをうけました、そ
のことの顛末はこうです。
　長い間「フカひれ、鱶鰭」と持ち上げる風潮にいささかの疑義を
感じておりました。高々、春雨に中華風の味付けを施した程度の食
味で、故郷の○○○は世界一の大産地で、ラーメンの具にもなって
いて、もとよりそれ自体はささやかにしょっぱいだけで無味にちか
い食材に過ぎません。

　とはいっても、いつしか「身分」の高くなった「フカヒレ」様を
味わう機会も間遠になっていたところ、ずいぶん前、現地のかたか
らそこそこ高価な「レトルト物」を頂き、食してみました。　　
　美味であったことは勿論なのですが、それでも価格とのずれを感
じておりました。

　その後、6年ほどまえに『新同楽』で本物（？）のフカヒレスープ
（とあわび）を食す機会に恵まれたのです。思い描いていた「中華
風春雨炒め」とはまったく異なり、味覚の深いところに「海の香
り」がする、それはもう絶品、逸品でした。
　それから数年後初香港の学生を伴って名物「ジャンボ」を訪れ、
くだんの「フカヒレスープ」を味わったのでした。

　「ジャンボ」の煌びやかさに包まれながら、僕はなんといっても
ふかひれは「新同楽」が群を抜いていると薀蓄したものでした。　
　と、ところが、さきほどナビさんの[珍寶海鮮舫]の解説記事を読
んでいたら、（香港ではよくあることですが）「新同楽」のシェフ
が「ジャンボ」に移籍し、僕が「新同楽」で食した「フカヒレ」と
「ジャンボ」で味わった「ふかひれ」は、どうも同じシェフだった
可能性が高いようなのです。

　宿あを抱える僕の旅は、「療養食品」持参の旅で、旅の大きな楽
しみである「食」を差し引いた「無味」な旅です。一回の旅に、一
度だけときめて「今生の名残り」とばかりに現地の名物を少量味わ
ってきたのですが、この体たらくです。　　　　　　　　　　　　
　事ほど左様に、僕の味覚はいいかげんなもので、なさけないこと
に「ブランド」に左右されただけのでした。　　　　　　　　　　
　今となっては、同行した学生がこのナビさんの記事を読まないで
くれれば、と祈るばかりです。