日本で修行を積んだ日本人和食料理人が届ける純正日本料理。お洒落な店内で香港の喧騒から離れ落ち着いた一時を。
こんにちは、香港ナビです。
「香港は中国の一部だから、日本に対して複雑な感情があるんじゃないの?」なんて日本の友人から良く聞かれますが、一度香港に来てみれば180度意見が変わること間違いなし。マナーや文化的洗練さを理解尊重する香港人はかなりの親日家達なのです。お陰で日本の物は殆ど何でも買えて、食べられる香港では、素敵な和食料理屋さんも多く、また競争も激しいのです。
そんな激戦市場の中新しくオープンして、早速話題になっているレストランがあるということで、早速挑戦してみました。
お店の立地と外観
お店の外観。正しく黒塗りです。
立地はとっても便利なワンチャイ、MTR駅からは徒歩3-5分程度の好立地。少しユニークなことに、このお店は和食やさんには珍しい、交通量の多い道路沿いにある路面店。そしてもっと珍しいのは、お店の外観に窓が一切なく黒の木材で統一された壁と扉があるだけで、中が外からは見えないこと。
小さな窓からのぞくのは営業中のサイン、だけ。
代わりに扉の小さい窓にはめ込まれた「営業中」の文字。そして店舗の側面には、魚の鱗からインスピレーションを受けたカービングが施してあります。口コミやレストランレビューなどで事前に知らなければ、これがレストランとは分からない人も多いでしょう。そんな好立地、路面店ながらも知る人ぞ知る感を醸し出すお店です。
こちらYOUKA八日は2013年12月上旬にオープンしたばかり。席数は30席程度、大きすぎず落ち着いた雰囲気で、店内は落ち着いたアースカラーにグリーンのアクセントが効いています。
そして勿論、料理長は日本で経験を積んだ本格和食料理人の伊藤氏。彼が最も得意とするのは長年修行を積んだ焼き物なんだそうです。
キッチンの手前にある食材のディスプレイ
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こだわりがみえる大きな岩塩
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日替わりメニューは日本からの空輸食材がずらり
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焼き鳥のグリル
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日本水準のサービス
マネージャーのオスカーさん(左)と料理長の伊藤さん(右)
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スタッフの皆さん
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今回の取材でとても心に残ったものの一つは、日本を思い出させる気配りの利いたサービスでした。日本人スタッフも常在で、日本語でのオーダーも問題ない事も嬉しいのですが、それに加えて、上着を預けられるという気配りをしたり、荷物が汚れないようにカバーをかけたり、お手洗いは場所を教えるだけでなく案内をする等がどのサーバーでも出来ていると言うのが感動した点でした。
ゆったりした席に座って落ち着くと、出てきたのはモスグリーンの革で出来たモダンなメニュー。勿論、メニューは日本語ありです。
メニューのコンセプトとして、YOUKA八日のメニューはローカルアレンジのない純日本風にこだわった内容になっています。新鮮な海鮮料理は勿論、料理長の強みである焼き物も充実。参考にメニューの一部をお店しましょう。
席について日本酒を頼むと楽しめるちょっとしたサービス
選べる器。小さいことだけれど、嬉しいですね
こちらの綺麗な冷酒の器コレクションは、日本酒を頼んだ人だけのちょっとした楽しみ。自分の好きなデザインの器を選ぶことが出来るのです。プレゼンテーションを重んじ、器にも気を配るのは正しく日本の美しさ。和食器コレクターの香港ナビにはとっても嬉しいサービスでした。勿論、熱燗バージョンもあるそうです。
お料理のご紹介
前置きはさておき、さっそくお料理をご紹介しましょう。
水菜と海鮮のサラダ(HKD150)シャキシャキの水菜にいくら、白身魚、ホタテ、マグロの赤身が入って、醤油ベースのドレッシングで頂くというクラシックな、しかし香港にはなかなかないメニュー。水菜も海鮮も鮮度が良いから美味しい一品でした。
つくね(HKD35/串)こちらはYOUKA自慢のつくね。照焼ソースで外はしっかりドライ、中に肉汁タップリで全くパサパサしていません。少し残してある肉の食感も良し。これを日本産の卵の黄身にタップリつけて食べます。お代わり必至の完成度です。香港ナビもお代わりしました。
日替わりメニュー:ヒラメのうすづくり(HKD300)食材の多くは日本から空輸で調達しているそうで、毎日の入荷状況次第の日替わりメニューもキッチンの左手のあるブラックボードにあります。取材当日のおススメはヒラメのお刺身。香港では珍しい、技術の必要なうすづくりに挑戦しました。綺麗な盛り付けに小口ねぎ、カボス、シソ、もみじおろしと関西風の薬味で楽しみます。
勿論、少し甘口のお醤油と一緒に。
しし唐串焼き、アスパラベーコン串焼き(各HKD50/串)やはり料理長得意の炭火で焼いた本格焼き物を試さずには帰れません。メニューの幅広さでついつい目移りして、つくね以外の串焼きはしし唐とアスパラベーコンが精一杯でした。串焼きはどれも職人さんが焼くと一つ一つ均等に、それぞれの食材に適切な加減で焼いてあります。こういったディテールへのこだわりが感じられるのは良い和食料理ならではですね。次回は是非焼き鳥類をもっと色々試してみたいな、と素直に思いました。
アイスクリーム (HKD35)デザートはメニューにはありませんでしたが、口頭でお願いするとアイスもオーダーできました。居酒屋ですから、定番の和風、ゴマ、抹茶のアイスクリームです。懐かしのウエハースと共に。
さて、YOUKA八日のお料理やお店の様子をお伝えしてきましたが、如何でしたでしょうか?日本から観光をお考えの方には「わざわざ日本食を香港で食べる必要はない」とお考えの場合もあるでしょうが、香港に駐在中の方や永く香港にいらっしゃる方にはきっと価値を感じて頂けるお店だと思います。
以上、日本の良さ再認識の香港ナビがお送りしました。