九龍の観光メッカ、尖沙咀の新しい記念撮影スポット『1881Heritage』。歴史的建築物をそのまま保存して再建された美しいところです!
こんにちは、香港ナビです。九龍の観光メッカ、尖沙咀の新しい名所旧跡として注目を集めている『1881Heritage』です。1881年から建設が始まった、香港の歴史的価値のある建築物をそのまま利用し、ホテル、高級ブティック、レストランの入った施設として2009年11月11日にオープンしました。美しい建築物の外観はもとより、全室スウィートルームという5つ星の高級ホテルと、貴金属やアクセサリー、ファッションで世界的に有名なブランドショップが揃ったゴージャスぶりが話題で、観光客から地元の香港人までがカメラ片手にやってくる撮影スポットになっています。
まずは、外回りからチェック!
後ろにそびえる高層ビルとは対照的なアンティークさ
さて、ここは5つの主要建築物で構成されています。まずは中央にそびえるコロニアル建築が美しい建物は、1884年から1996年まで100年以上の長期に渡り使用していた『香港警隊前水警総部(日本でいえば、水上警察署)』で、1994年に香港の建築物文化遺産として政府に認定されました。イギリス植民地時代を彷彿とさせる貫禄を放っています。メインの建物を現在は『Hullett House』という名前の5つ星高級ホテルと付属設備のレストランとしてオープン。馬舎として使用していた別棟はホテルから続いたレストランに、旧九龍消防局とその宿舎はブティックやショップ、そして時計塔はそのまま展示場として開放されています。また、広い敷地内の地上階部分には、高級ブティックの入ったショッピングモールと、香港の歴史建造物の展示などの催しが行われる会場が入っています。歴史的保存建築物でありながら、現在に美しく蘇った姿は、訪れるすべての人を魅了しています。
建物の敷地内に入る前から、周りの雰囲気がほかの場所とはずいぶん違っています。地上階もコロニアル建築そのままにリニューアルされているので、19世紀後半のヨーロッパの雰囲気です。中に入っているブランドもダンヒル、カルチェ、ロレックス等の欧米を代表する高級ブランドばかりが20店舗以上です。また、ショップの入口にはスタッフやガードマンが立っており、ドアの開閉なども行ってくれます。ブランドネームに負けない、上質のサービスは、うーん、さすが違いますね!
パリのシャンゼリゼか?(って言ったことないんですが)
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高級ブランドの名店街
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入口にも、ショップスタッフが
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ガラス張りのティファニー
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直接、ホテルやメインの建物に入る場合は、西側(大きなショッピングモール、オーシャンターミナル側)に有るこの入口からが便利です。ショップにも繋がっていますし、ドアの開閉をしてくれる人もいますから、ここから入るのもちょっとリッチな気分になるかもしれません。その他にも、敷地内は開放されているので、左右、正面どこからでも入っていくことができます。また、階段のほかにバリアフリーなエレベーターやエスカレーターも設置してありますので、訪れた方向や見学の道筋に合わせて、ご自由にお入りくださいね!
敷地内に入ると、地上階は引き続きブティックが軒を連ねています。整然と並んだ高級ブティックの目前には、中央広場があり、季節に合わせたイベントや催し物も行われ、いつ訪れてもとても賑やかです。また、訪れるたびに違ったデコレーションや夜間のライトアップなどもあって、様々な美しい顔を見せてくれますよ。
中から、上にも上がれます。
中心にある入口を入ると、奥にはお手洗いがあります。とても、きれいですから、観光地でのお手洗いの利用にはぜひチェックしていただきたいトイレポイントです!?また、上に登っていくと展示室があり、期間によって香港の歴史に関する様々な展示が行われています。インフォメーションのカウンターには、スタッフも随時います。2階の奥には視聴覚室なども揃っています。歴史に興味のある方は、ぜひお立ち寄りください。そのまま、通り越して2階の外まで進むことが可能です。
上には、階段やエスカレーターでどうぞ。
中2階には、階段やエレベーター、エスカレーターを使って登ってください。引き続きショップが軒を連ね、その向こうに、オープンテラスのカフェ『DG Cafe & Wine Cusine Ltd』があります。天気のいい日には、テラスでまったりアフタヌーン・ティー、夜は店内でワイン片手にゆっくりディナーというのが似合いそう。また、中央の階段を上ると、、丸みを帯びた曲線を描く正面の壁に、滝のように水が流れています。ここも、写真撮影スポットの一つです。
車椅子やベビーカーなら、エレベーターで。
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美しい滝のように、水が流れ落ちています。
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広場の周りには、香港人デザイナーで国際的に活躍するビビアン・タムが、旧跡とは対照的なガラス張りの幾何学的なデザインのブティックをオープン。その向かいには、旧九龍消防局と寄宿舎を利用した、モダン・チャイニーズで人気のファッションブティック『上海灘』、高級メガネの専門店『溥儀』があります。
噴水の場所は、背景が美しい撮影ポイント
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香港を代表するデザイナー、ビビアン・タム
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旧跡の見どころポイント
地図でチェック!
まずは、敷地内にある地図で、5つの主要建築物をチェック。見学する順番を決めて効率よく巡っていきましょう。地上階から進むのもいいし、先に上に登ってから順に降りてくるのもいいかもしれません。じっくり、ゆっくり時間をかけて回ってみましょう。歴史ある建造物の近くには、説明のパネルが置いてありますので、参考にしてください。
高いところから眺めると、風情のあるレンガ造り
旧九龍消防局&寄宿舎
1920年に建設され、1970年代までは、尖沙咀消防局として梳士巴利道に位置していましたが、その後現在の広東道に移転しました。建設当初は、2階建ての赤レンガ造りの2階部分に消防員が寄宿し、1階は消防車の駐車に使用していました。その後、寄宿舎を増設して、30名あまりの消防員が寄宿していました。移転してからは、水警総部、油尖区文化芸術協会等へ貸し出され、利用されてきました。現在は、高級メガネの専門店『溥儀』と『上海灘』のブティックが入っています。
時間球塔
1880年に建てられ、1885年1月1日から、日曜、祭日を除いた毎日、人の手によって時間を知らせる球が午後1時に掛けられ、香港の港を通過する船に時間を知らせる大切な役割を果たしていました。これはイギリスのグリニッジ天文台を参考に、香港天文台が複製したものです。正確な時間を知らせることによって、通過する船が正確な場所を計算することができるように助けとなっていました。しかし、1907年に尖沙咀別の場所に移転され、その役目は終わりましたが、1881のオープンに合わせて、この場所にリニューアルされました。現在は、塔の中に当時の様子が展示されています。また、隣に立っている棒は、風力を測り知らせるものです。
煤氣燈
敷地内にある3つのガス灯は、当時のまま残されたものです。ほのかに輝く光がとても温かくロマンチックです。その3つに合わせて、ほかの街灯も同じデザインを使用しています。
炮台
もともと水警総部にあった大砲は、1996年に西湾河に移転した新しい水警総部に移動されました。現在ある2台は、同じ型のものを探して展示するために飾られました。当時と同じ位置に設置されています。
大樹
緑に囲まれた水警総部として192本の樹木を有していましたが、現在は18本を残すのみとなりました。樹木の伐採に当たっては、強い反対の声もありましたが、樹齢の長い大木をすべて残すことで合意できたようです。力強く大きな木々はとても印象的で、歴史を物語る上での文字通り『生きた証』でもあるのです。
主役のホテル『HULLETT HOUSE』
前水警総部(メインビル)
ビクトリア時代の特徴的な建築様式である、コロニアル建築の美しい建物です。1920年代に日本が香港を統治していた時期には、日本軍の本部としても使われていたことがあります。 現在は、内部の10室を『Hullet House』という5つ星ホテルにしているほか、イギリス式の朝食やアフタヌーンティーが楽しめるレストラン『The Parlor』、飲茶もできる広東レストラン『隆濤院(Loong toh yuen)』、モダン・フレンチレストラン『St.Geroge』が入っています。
建物の周りでも、とても珍しい建築様式を鑑賞することができます。花崗石の壁や備え付けたバルコニー、木の窓など、ほかでは見られない貴重な外観です。
馬廐
馬舎は、ピザやグリル専門のイタリア料理レストラン『Stables Grill』となっています。元馬舎だったことを物語る大きな木の門は、そのまま使用しています。オープンテラスで庭の部分にもテーブルがセッティングされていますので、パーティーや披露宴などにもよく利用されているようです。
『鴿舎』が壁に備え付けてあります
中庭
廊下を抜けて中に入っていくと、四角く囲まれた中庭になっています。正面の壁には、当時の通信用に使用されていた伝書鳩のための『鴿舎』がそのまま残っています。(写真ではパームトゥリーに隠れて見えにくいのですが・・)また、渡り廊下の赤いシャンデリアが、白い建物によく映えてとてもモダンなインテリアとなっています。
中の見学もOK!
実は、このメインビルは、一般にも開放されていますから、自由に出入りがOKなのです。写真撮影もOK!ただし、客室部分やレストラン内等はほかの利用者の迷惑もありますので、プライバシーを考えて撮影してくださいね。また、ホテルにはレセプションもコンシェルジュもありません。ホテルのチェックイン&アウトも、全部入口にあるレストラン『The Parlor』のスタッフが兼任しているんですよ。また、建物内のレストランの朝食か昼食、アフタヌーンティーを利用すると、30分間の見学ツアーに参加できます。
この中はバーになっています。当時の様子や記念品などが飾られています。自由に見学もできますし、写真撮影もできます。ただ、一般のお客様もいますので、見学の際には十分ご注意くださいね。
ホテルの部分は2階で、上までの階段は石作りになっています。部屋は全部で10室しかありませんが、70-92㎡ととても広くて、すべての部屋にバルコニーがついています。ホテルの部屋部分は、プライバシーを守るため、宿泊客以外はご遠慮くださいませ。また、客室に繋がる廊下は、木目張りとなっていて、時代を感じさせつつも、モダンなテイストで素敵です。
『印度警察』と書かれたドア
1841年当時、ヨーロッパ、インド、中国等様々な国籍の警察官がいました。そして、その国籍に合わせて、部隊を構成していました。『印度(インド)警察』と書かれたこのドアの部屋は、インド人部隊が使用していた部屋だそうです。今でもドアには、その名残の刻印が刻まれています。現在は、スタッフルームとなっています。
まるで、映画のワンシーンのような、インテリアが美しい広東料理レストラン。
いかがでしたか?ここでたくさん写真撮影がしたい!と思いませんか?香港でも、実は結婚写真の撮影場所の名所になっているんですよ。ウェディングドレスとタキシード姿のカップルが、カメラマンに向かってポーズ!している姿を見かけるかも?以上、香港ナビがお伝えいたしました。