マカオ博物館

澳門博物館The Macau Museum

閉店・移転、情報の修正などの報告

聖ポール天主堂そばにあり、マカオの歴史、文化などを知りたければぜひここに。カジノだけではないマカオの一面を知ることができます。

いかがでしたか?まだまだご紹介しきれない写真や絵画、陶芸やガラス細工のアトリエや展示室がたくさんあります。また土日祝日などには、アーティストのパフォーマンスや無料のワークショップ、展覧などイベントがたくさん用意されています。これから、ますますいろいろな展開が期待できそうですので、ナビも注目したいですね。ここで育った香港発のアートが世界を揺るがす時がくるかも!?以上、香港ナビがお伝えいたしました。
おなじみの聖ポール天主堂跡

おなじみの聖ポール天主堂跡

大聖堂の横にこのような看板があるので左へ

大聖堂の横にこのような看板があるので左へ

入口に行くにはエスカレーターを上がっていきます

入口に行くにはエスカレーターを上がっていきます

ポルトガルと中国の船の違い

チケットを買って、入館すると最初に現れるのが中国とポルトガルの対比したものが出てきます。そこで目を引く展示物は船です。大昔の中国の船というのはいわゆる“ジャンク船”のようなもので、ここで展示されているのは宋の時代のもの。長さは35メートル、400トンの船を製造して日本や高麗まで渡っていたそうです。ただ、漁業専用の船を航海用に改造したという印象です。片やポルトガルのを見ると、バイキングから身を守るために大砲が搭載されているなど長距離の航海をすることが前提となっているのがわかります。当時の世界を席巻したポルトガルの航海技術の高さがわかります。
中国とポルトガルの対比するエリア。向かって左がポルトガル、右が中国

中国とポルトガルの対比するエリア。向かって左がポルトガル、右が中国

ポルトガルの帆船。おなじみの形です

ポルトガルの帆船。おなじみの形です

中国の帆船ですが、香港観光に使われているジャンク船とほぼ同じです

中国の帆船ですが、香港観光に使われているジャンク船とほぼ同じです

ポルトガル人とマカオの始まりは1553年

ポルトガルと中国の交易の様子

ポルトガルと中国の交易の様子

奥に進むと、人形でポルトガルと中国が海岸で貿易をしているようすのジオラマが見られます。これが小さな漁村だったマカオが今のマカオに変わる始まりと言えるでしょう。1513年にマカオに到達して貿易を開始。1517年から1521年の間は北京に大使館が設けられました。しかし、1522年、明朝の皇帝、嘉靖帝はポルトガルとの交易を禁止してしまいます。ですが闇取引が横行したので、一部の指定した場所での取引を認め、1553年から1557年の間、マカオで取引をすることが許されます。

聖ポール天主堂跡と茶の発音

皆さんは聖ポール天主堂跡が日本にゆかりがあるということは知っていると思います。でも、外側の像は何を現しているのかという細かな意味まで知っている人は相当なマカオマニアです。ここではそれを説明してくれる聖ポール天主堂跡用の小さな部屋があります。北京語、英語、ポルトガル語、日本語が選べる受話器があるので聞いてみてください。これを聞き終わった後はあなたも大聖堂跡通になるはずです。
大聖堂がわかる部屋の入口

大聖堂がわかる部屋の入口

手前にあるライトが点灯しているボタンを押してください。説明が始まります

手前にあるライトが点灯しているボタンを押してください。説明が始まります

4カ国対応で、日本語があるのがうれしいですね

4カ国対応で、日本語があるのがうれしいですね

「茶」の発音の広がり方

さらに奥に行くと、航海用の船の構造がわかります。一番下には重心を下げて安定させるため石が置かれていて、上の階に行けばいくほど軽くなっていくのがわかるようになっています。そして、シルクロードと航海用のシルクロードを示したマップがあります。面白いのは次のブースで、お茶の発音についてです。広東語の“茶”(チャ)の発音が広がった国が日本、インド、ポルトガル、韓国、タイ、ベトナム、フィリピンなどで、福建省の言葉(閩南語)発音の“茶”(カタカナで書けば「デェ」に近いでしょうか…)が広がったのが、イギリス、オランダ、フランス、イタリア、ドイツだということがわかります。これも受話器があるので発音を比較してみてください。
船の構造がわかる模型

船の構造がわかる模型

シルクロードのマップ。赤いライトで表示されます

シルクロードのマップ。赤いライトで表示されます

各国の“茶”発音の違いが

各国の“茶”発音の違いが

陶器、印刷機や砲台などなど

そのあとは、陶器の皿などが展示されていますが、柄をみるとキリストと中国人が一緒に描かれているなど“中洋折衷”という感じが面白いです。また、ミニ砲台や中国が発明した中で最も偉大な物の1つ、印刷機も展示されています。
皿の展示。中国人とキリストが一緒というのはユニークです 皿の展示。中国人とキリストが一緒というのはユニークです

皿の展示。中国人とキリストが一緒というのはユニークです

この砲台はレプリカで、本物は“イギリスの略奪の歴史がわかる”大英博物館にあります

この砲台はレプリカで、本物は“イギリスの略奪の歴史がわかる”大英博物館にあります

昔の印刷機

昔の印刷機

1940年代のマカオをカラーで撮影したビデオ

パンフレットで行けば9番のところは、ちょっとした吹き抜けになっていて広く感じるのですが、ここの向かって一番左側に模型があります。蓮峯廟(Ling Fong Temple)というものがあります。これは、明朝の末期に作られたいわゆる普通の廟です。ですが、清朝に入ると、ここは清朝の出先機関となり、役場の役目を果たしていました。ここでポルトガルとの交易の交渉なども行ったわけです。この廟が政府機関として使われるまでは、マカオには政府の役所、出先機関がなかったのです。それ以前からポルトガルの拠点となっていたのに、政府機関を置かなかったという明朝らの政府にとってマカオはそれほど重要ではなかった、ただただ遠い街で関心がなかったということでしょう。
近くには、1940年代のマカオ市民の生活を撮影したという貴重な映像が見られます。イギリス人が撮影し、中国初のカラーフィルム映像だそうです。カジノの面影は全くなく、水上生活者が多い漁村だったというのがよくわかります。
清朝時代は、政府の出先として使われていた蓮峯廟の模型

清朝時代は、政府の出先として使われていた蓮峯廟の模型

ナレーションが流れますが、日本語を聞ける受話器があるのでそちらを使ってください

ナレーションが流れますが、日本語を聞ける受話器があるのでそちらを使ってください

1階半にあるフロアには、マカオらしい建物が

2階に上がる途中のフロアには、さまざまなスタイルの建物の外観が見られます。階段上がってすぐ左にあるのは、昔の典型的なドアだそうです。強盗の侵入を防ぐため、入口は牢屋のようで、窓にも鉄格子ならぬ木格子が。上の緑の木枠はちょっとした模様になっていて美しいのですが、そこの白い部分は貝殻で埋められています。気持ちとしてはガラスにしたいのですが、当時は値段も高く貴重なものだったので庶民には手が届かなかったそうです。
最後には質屋の建物が表現されています。これも、壁が厚くて壊れにくく、窓枠も小さく、窓の位置は高いところにあるので普通では届かないところにあるということがわかります。
牢屋のようなドア

牢屋のようなドア

質屋は、窓のない倉庫という感じ

質屋は、窓のない倉庫という感じ

その昔は、爆竹を世界に輸出していました

2階にあがりましょう。マカオの生活などがわかるようになっています。
次は、パン屋、人形、お茶のそれぞれの店が再現されています。そして、なぜかわからない、いや見ていて楽しいからだとは思いますが、いつも人でいっぱいのところがあります。それはマカオフードを紹介しているところです。テーブルいっぱいにマカオの料理があるので、食べてみたいもの、まだ食べたことがない料理をチェックしてレストランで食べてみてはいかがでしょうか?
あまり知られていませんでしたが、1880年代後半からは漁業が中心産業のほかに、重要な輸出品として爆竹がありました。爆竹を作るための道具などがあり、その横にはまたまたジオラマがあります。爆竹工場の見取り図です。爆発が怖いので、建物の1つが水の上にあったり、倉庫と倉庫の間に壁を設けて、万が一爆発した場合でも被害を最小限に食い止めようと工夫しているのがよくわかります。1990年代には製造を止め、中国各地から輸入しています。
昔のお店の様子を再現したもの 昔のお店の様子を再現したもの 昔のお店の様子を再現したもの

昔のお店の様子を再現したもの

マカオ料理の展示エリア

マカオ料理の展示エリア

爆竹の製造方法などを紹介しているエリア 爆竹の製造方法などを紹介しているエリア 爆竹の製造方法などを紹介しているエリア

爆竹の製造方法などを紹介しているエリア

コオロギを戦わせるという文化もあったそうです

コオロギを、桶のなかで戦わせていました

コオロギを、桶のなかで戦わせていました

日本でも蜘蛛を戦わせるという伝統行事がありますが、マカオではコオロギ同士の戦いが昔はとても人気がありました。なかなか戦う意思を示さないコオロギには筆のようなものを使ってコオロギを刺激させて戦わせていたそうです。娯楽が増えた今はそんなことをする子どもはいないでしょう。そのほかにも、一見、西洋のウェディングドレスかと思いきや、良く見ると中華テイストも入っているドレス、中国の貴族、金持ちが寝ていたベッドなども存在感たっぷりに置かれています。
白い美しいウェディングドレス 白い美しいウェディングドレス

白い美しいウェディングドレス

ベッドというよりは小さな部屋という感じです。赤色も中国っぽいです
3階を紹介しなければいけないのですが、現在、改装工事中でナビは取材できませんでした。これは皆さんの行ってのお楽しみということでご勘弁ください。

いかがでしたか? 博物館を出た後も、お土産店やカフェが博物館に併設されているので、そちらによってみてもいいでしょう。次は3階を取材したいと思っている香港ナビお伝えしました。
マカオに関する本が特に充実しているお土産店

マカオに関する本が特に充実しているお土産店

疲れたらカフェで一休みしてください

疲れたらカフェで一休みしてください

記事登録日:2009-01-09

ページTOPへ▲

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

スポット登録日:2009-01-09

チェックイン日
宿泊数
部屋数 部屋1 大人 子供