福茗堂茶荘

FOOK MING TONG Tea Shopフォクメントンチャーチョン

閉店・移転、情報の修正などの報告

厳選された高級茶葉が並ぶ中国茶専門店。 最高質の茶葉のみが持つ、誇り高き香りと深い甘みが心と体に染み渡ります。

こんにちは、香港ナビです。今回は、香港でも指折りの高級中国茶専門店の「福茗堂茶荘(フォクメントンチャーチョン)」へ行ってまいりました。香港に来たからには、中国茶を飲みたい、買って帰りたい、そんな方がたくさんいらっしゃると思いますが、こちら「福茗堂茶荘」は、そんな中国茶専門店のなかでも、とても高級なお茶を扱っているお店の一つです。

店内には、きれいなパッケージに入れられた茶葉や、ため息のでるような美しい茶器の数々がディスプレイされています。
こちらでは、日本人の観光客からのリクエストに応えて、小さな缶に入れられた、リーズナブルな茶葉や、何種類かの茶葉を少量ずつ詰めたギフトセットなど、おみやげにピッタリのタイプが揃っています。
今回ナビの取材に快く応じてくださったのは、このお店のショップマネージャーのキャサリン・タムさん。お茶に関する知識やお茶を入れる手つきは、かなりのもの。お話を伺い、こちらで扱っている最高質の茶葉に対する誇りが感じられました。

こちらのお店は、1987年にオープン。お茶好きのオーナーが、中国のお茶の文化を外国人に知ってもらいたい、そんな思いから、杭州出身の中国茶の顧問を招き入れ始めたそうです。中国に2万800フィートもの広大な茶畑を持ち、10人の茶の専門家から3人の先生を選んで伝統的な茶の作り方を学び、今日に至っているそうです。
店内の一角に設けられているお茶を淹れていただけるコーナーに座って、早速お茶について講義を受けました。

こちらのお店の人気ベスト4は、日本人にも人気のジャスミン茶(福鼎茉莉龍珠)、ロンジン茶(西湖明前龍井)、ポーレイ茶(雲南不知年普洱)、鉄観音(安溪極品鐵觀音)だそうです。

まずは、その中でも最近特に人気の高い、鉄観音茶から淹れていただきました。

■鉄観音茶
まずは、器を温めます。
お湯を注いで、茶碗を中に入れ、くるくると回しながら温めていきます。
お湯を注いで、茶碗を中に入れ、くるくると回しながら温めていきます。

お湯を注いで、茶碗を中に入れ、くるくると回しながら温めていきます。

茶葉はカップ一杯につき、茶匙半分。一杯目は、葉を温めるだけで捨て、二杯目からいただきます。
フタにこの通りキレイに葉がのるものが高級茶葉の証。良い茶葉は、きちんと茶の形(原形)が残ります。ボロボロになってしまうものは安物だそうです。そしてそこからは、蘭の花の香りが漂ってきました。この茶葉から130%の栄養分が出てくるので、とても良い香りがするとか。色は美しく輝く黄金色をしていました。

■龍井茶
次に最高級の茶葉、龍井(ロンジン)茶。毎年清明節(4月5日)前に取りに行くそう。雨季に入る前に白砂土で取れたものが栄養素が高く良いお茶とされています。茶葉には、等級があり、極品、特級、一級~十級と位置づけられていますが、こちらのショップでは一級以上のものしか扱っていないとのこと。当然この最高級の龍井も、わざわざティマスターと呼ばれる方が取りに行った極上の品。今年の春に取れた龍井茶は発売後、10日で完売したそうです。外国からのお客様が多いなか、この茶葉は中国からも買いに来る人がいるほどのものだそうです。
龍井茶には、レタシンという新陳代謝をよくしてくれる栄養素が豊富にあり、高血圧、心臓病、コレステロールなどに効果があるそうです。
龍井茶は一杯目からおいしくいただけます。一杯目にはビタミンが60%も含まれています。茶匙に茶葉を取り、温めておいた茶器(蓋椀)に入れ、お湯を注ぎます。お湯の温度は、75~85℃がベストだそうです。そこから茶碗(小匙小杯)に均等に入れていきます。このような小さい茶碗に入れるのは、毎回熱いうちに飲みたいという中国人の願いからきているそうです。
そして、二杯目からはこちらの茶器に注ぎます。

この龍井茶は、やさしいお豆の香りがします。そして、直後にオリーブの甘みが口いっぱいに広がってきます。質の良い龍井茶は、茶葉そのものからは香りがしないそうです。初めから香りのするものは偽者とのこと。このお茶に合うものは、ナッツや、中国人が新年によく食べる瓜子がオススメ。もちろん、中華料理にも合います。

■普洱茶
普洱(ポーレイ)茶は、高温100℃で、高いところから入れます。こちらは、急須に茶葉を入れ、急須全体をお湯で温めます。そして、ガラスの器に注ぎ、茶碗(小匙小杯)に入れていきます。1分たつと、赤いワインのような色が出ます。この栗赤色と、光沢が、普洱茶のポイントです。普洱茶は、十分に発酵させたものが良く、古いものほど価値があると言われています。年代ものの普洱茶は、とても高価なものだそうです。そして、よい普洱茶は、苦味がなく、甘みが最後に残ります。

こちらのコーナーには、こんなにかわいらしい置物が。これは、「紫砂茶萓」といって粘土で出来たお茶の香りを吸収してくれるもの。不要となった茶をかけて香りをしばらく楽しむものだそうです。また、お茶を入れる上で欠かせない、茶匙などが入った道具も販売されています。
店内には、美術館のように美しい様々な茶器が飾られています。凝ったデザインのもの、アジアンテイストのもの、思わず買って帰りたくなるものばかり。また、ドイツで作られたお茶専用のスタイリッシュなプレートもありました。

また、漢方の薬材と水砂糖をミックスした八宝茶のセットなど、や贈り物やお土産にピッタリのものも揃っています。ギフト用の缶のパッケージは毎年デザインを変えているそうです。来年はオープン20周年ということで、新しいイメージを考案中だそうです。
そして、店内の奥まったところに配置されているこのワインセラーのような棚。ここにはその年に取られた高級茶葉が4~8℃の温度管理のもと、保存されているそうです。

良いお茶というのは、一口飲むと喉が潤うものだそうです。これを回甘と言うそうですが、
いつまでも潤い、そして甘みが残る、これが最高質の茶の素晴らしさだということを教えていただきました。鉄観音茶の、蘭の花のような高貴な香り、龍井茶の香ばしい豆の香りと味、そして、普洱茶の透き通るような芳醇な栗赤色。
良いお茶には、香り、味、色の3つの要素が不可欠で、その美しさは心を満たし、そして、いつまでも若々しく保ってくれるそうです。

誇り高い香りと深い甘みが心と体にじわりと染み込み、しばし夏の疲れをいやしてくれました。

■行き方
1. MTR港島線、荃灣線、「中環(セントラル)」駅、MTR東涌線「香港(ホンコン)」駅のA出口から出て、エスカレーターで、「国際金融中心(IFC mall)の中へ入ります。
2. エスカレーターで3階まで進み、エスカレーターを上った右側の角にショップがあります。

記事更新日:2009-01-19

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上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

スポット登録日:2006-10-10

スポット更新日:2009-01-19

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