2007年香港のニュース・ダイジェスト

1月1日の禁煙条例施行から始まり、12月31日のゴンピン360復活に終わる2007年。香港のニュースをみんなで振り返ろう。

こんにちは、香港ナビです!2007年ももう終わりを迎えようとしていますね。皆さんにとって、2007年はいったいどんな年でしたか?香港ナビは、ホテルとエステページのリニューアル、香港ナビオリジナル日本語観光マップの作成などで、慌ただしく1年が過ぎ去っていきました。香港にとっては、今年は中国返還10周年という節目となる年で、それに合わせてか、経済も良好、総括すると2008年の北京オリンピック開催への助走となる、よい1年だったと言えそうです。2007年最後の今回は、そんな香港の1年間に起きた出来事を振り返ってみたいと思います♪

◆禁煙条例により室内全面禁煙に

1月1日より香港内の全オフィス、レストラン、カラオケなどが全面禁煙に。バー、麻雀店、サウナ、ナイトクラブなどは2009年7月1日まで執行が猶予されるものの、実質的には、ほとんどの室内が禁煙区域となった。しかし2007年3月に民間団体が飲食店を対象に行った調査では、全体の52%が禁煙条例施行後に客が減少している実態が明らかに。特に日本料理店やカラオケでの減少が著しく、禁煙条例の影響は飲食・娯楽産業全体に大きく広がった。
この条例によって、多くの非喫煙者が副流煙(広東語:二手煙)から解放されました。バーや一部の居酒屋では喫煙OKな店がまだまだあるので、時と場合によって喫煙可/不可の店を使い分けることで、両者にとっても生活しやすくなったようです。日本もそろそろ禁止にしてみては?

ゴンピン360の落下そして復活

2006年9月に開業したランタオ島の東涌と大仏をつなぐケーブルカー、2007年6月に昂坪(ゴンピン)360で、無人のゴンドラが地面に落下し大破するという事故が発生。事故後半年に渡る内外の専門家、技術者が共同で安全テストを繰り返し、2007年12月31日に営業を再開することが決定された。ケーブルカーの運休期間中、終点にあるゴンピンヴィレッジ内テナントへの賃料免除、観光客の激減など、経済的打撃はかなりのものだった。
大きな期待を背負って開業したため、事故のショックも大きかったようです。今週の試乗では、3~4時間待ちもの混雑具合を見せるなど、落ちても香港市民の注目度が高いゴンピン360。再オープン後はぜひ安全運行でお願いします!

◆香港の中国返還10周年

7月1日に香港は中国返還10周年を迎えた。1998年から今日までの長かったようで、早かった10年間を振り返る特集番組や、特集記事が各メディアで競って作られた。中国中央政府からは友好の証として、二頭のパンダ『楽樂(ロロ)と盈盈(インイン)』が送られ、7月1日の返還記念日に海洋公園(オーシャンパーク)でお披露目をするなど、政府を挙げてのイベントも盛んに行われた。
ということで、庶民が感じるこの10年間の変化は、やはり中国人(大陸から)/北京語の浸透のようです。イギリス植民地時代に教育を受けた現在の20代~は、もの寂しく思う一方、10代の若者は中国に対して意外と違和感を覚えていない模様。

◆MTRとKCRの合併

12月2日、地鐡(MTR)と九廣鐡路(KCR)が合併し、香港鐡路(MTR)と名称を変更した。これにより、東鐵、西鐵、輕鐵はそれぞれMTRの一沿線となり、元KCR路線とMTR路線にまたがるいくつかの区間では運賃の値引きされた。KCR旺角駅が旺角東駅に変わり、駅員の制服が黄色を基調にしたものに変わった他は、ロゴマークはMTRのものを引き継ぎ、特に大きな変わりは今のところない模様。
…ということで、あんまり市民には影響がないかな?という感じの今回の合併。ただ地図を作っている会社や観光雑誌などは、地図上の表記を変更するのが面倒くさそう。あ、ナビもだ…。 

◆マカオブーム

成田、関空-マカオ間の直行便も就航し、グランド・リスボア、クラウン・マカオ、ヴェネチアン・マカオ、MGMグランド・マカオなど大型カジノが続々とオープンした2007年。今年1~10月までの日本人渡航者は25,645人で、前年比+41%と大幅な増加となり、2004年4月から連続43か月連続で大きな成長を記録している。2009年には日本のホテルとして初のホテル・オークラが開業予定など、日本人にとっても今後のマカオの急成長から目が離せない。
華々しい急成長の陰のマカオは、近くにいるとよく見えます。旅行者として一瞬訪れる程度であれば、エキサイティングな街ですが、長期的に見ると、そこに未来はあるのか?と他人のことながら不安に思ってしまうナビ三姉妹です。

◆失業率が9年ぶりに最低水準

香港政府が先日行った発表によると、2007年9月~11月の失業率が3.6%と、1998年3月以来の最低記録を更新した。特に飲食業、建設業での雇用の増加が著しかったようだ。この結果を受けて労工及福利局局長の張建宗は、香港の経済成長が継続し、雇用市場が拡大した結果で、また今後は新界の天水圍、ランタオ島の東涌地区など郊外の住人への更なる雇用対策が必要である、とコメントしている。
今年の香港は経済が絶好調!給料の50か月分のボーナスをもらった会社員もいるとか、いないとか。ボーナスをもらったら、すぐに転職しようと虎視耽々とチャンスを狙う香港人が街じゅうにあふれている?

◆海洋公園(オーシャンパーク)開演30周年、入場者数過去最高を記録

06/07年度の海洋公園の入場者数が492万人(前年度比+12%)で、開園以来最高を記録したと発表された。中国返還10周年を記念したパンダの来園が大きな目玉となり、それに合わせて開園30周年を記念して催されたイベントがすべて成功した結果である。金鐘と海洋公園をたったの4分でつなぐMTR南港島線の開通を見越した、ホテル建設計画もあり、経営不振が噂される香港ディズニーランドとは対照的に海洋公園にとっては、明るい2008年になりそうだ。
ライバルの出現とともにぐいぐいと人気を上げて、香港人の心をガッチリとつかんだ海洋公園。対して立地の悪さと、パークの小ささでどんどん人気が落ちているディズニーランド。2008年には、『It’s a small World』で挽回を狙うが、大陸人相手にこのハートウォーミングなアトラクションは通用するのか?でも個人的には、ディズニーを応援したいナビです。


その他、香港人にとって印象深かったニュースは?Yahoo Hong Kongの『2007大事回顧』を見てみると…。
・ 警察官徐歩高による警察官銃撃事件
・ チャイナケムグループ主席、小甜甜(?如心)遺産相続争い
・ 香港特区行政長官に曾蔭權
・ 弱冠9歳の沈詩鈞君、香港バブテスト大学数学科に飛び級合格

などが挙がっていました。
さあ、皆さん今年一年香港ナビをご覧いただきありがとうございました!2008年もどうぞよろしくお願いいたします。それではよいお年を~!香港ナビがお伝えいたしました。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2007-12-31

ページTOPへ▲

その他の記事を見る