閉店・移転、情報の修正などの報告

最近、外国発の日本料理が香港で人気です。ロンドン生まれの炉端焼きレストランで、おしゃれな日本料理はいかがですか?

ロンドン店ではブラピとアンジーの姿も

こんにちは、香港ナビです。香港は相変わらず日本食レストランのオープンラッシュが続いています。特にここ数年はNOBU、ZUMA、MEGUという日本以外に本社があり、外国で有名な日本食レストランの香港進出というのが特徴的な出来事です。そんな中、また1つ金鐘(アドミラルティ)のパシフィックプレイス内にレストランがオープンしました。名前は「ROKA」。オーナーは、ZUMAの同じで、ROKAは炉端焼きに力を入れたレストランです。ですが、いわゆる典型的な日本食レストランではありません。“コンテンポラリー・ジャパニーズ”がこの店のコンセプトですので、いままでと違った日本食が味わえます。
ロンドンで2004年に開業したこのレストランは昨年から一気に拡大路線をとっています。アメリカのアリゾナとマカオのヴェネチアン内にオープンさせ、世界で4番目の支店として7月にパシフィックプレイスです。ロンドン店ではブラッド・ピット/アンジェリーナ・ジョリー夫妻もよく訪れるそう。

MTR金鐘(アドミラルティ)駅で下車し、東側の通路を抜けてパシフックプレイスに向かいます。エスカレーターをあがるとすぐななめ左奥にROKAの文字が。昔は中華レストランだった場所です。
エスカレーターを上がると左前方にレストランが見えてきます。
6000平方フィートあるROKAは、木をふんだんに使った落ち着いた雰囲気の空間です。座席数は、テーブルが127席、カウンターが21席、バーが7席の計155。そう、バーが併設されていて、500本のワインのほか、日本酒も本醸造から純米酒、また、秋田の醸造所で製造されたROKA専用の酒、焼酎も用意されています。

店内は広々としていて解放的。
ワインストックの多さは圧巻です。
ストックの中にはもちろん、日本の焼酎も。
カウンターバーでゆっくりと飲むことも。
カウンターの周りには、日本酒(左)のほかアプリコットをつけたお酒がありました。
この店は、炉端焼きが楽しめるのが最大の売り。オープンキッチンになっていてシェフが汗をかきながら焼いているのがわかります。炉は3つあって、野菜、魚、肉類に分けてグリルしています。炭は和歌山県の備長炭を使用し、魚類は毎日日本から仕入れるなど、外国資本とは思えないこだわりを持った店です。照り焼き用のソースも、数種類あって料理によって変えています。

ロンドン生まれということで西洋人には名前が通っているのでしょう、ナビが訪れた時は西洋人が結構いました。香港で国際会議などが開かれると、いつにも増して国際色豊かな客層になるそうです。
炉端焼きのところ。2段になっていて材料によって使い分けます

ほとんどの素材は日本から輸入

hamachi HK$65
まずは刺身から。サーモンを除いて基本的にROKAは日本から毎日、魚を輸入しています。一切れの大きさも厚く、刺身なのになんだか食べ応えがある感じです。刺身の表面を少し切って食べやすくするという、日本食レストランの細かな気遣いも、ここのレストランではちゃんとできています。

日本産なので、味の心配は無用です。

gin tara no gyoza HK$120
メニューには、銀だらだけが書かれていますが、えびも入った贅沢な餃子。銀だらのペーストとエビのハーモニーは絶妙です。これを大根おろしにラー油、ゆずなどを加えた特製ソースで味わいます。このメニューは香港だけで、ロンドンやマカオの支店では食べられません。

ここだけで食べられるだけあって、すでに人気メニュー。
大根おろしにラー油というのは、いかにもコンテンポラリー。

aka-dashi HK$40
これは、赤みそベースの味噌汁。具として大根ときのこ、わかめが入っていて、ダシはこんぶを使っています。少し濃い目の味ですが飲んだ後は意外にすっきりとしています。
味噌汁の器もいわゆる普通の器ではありません。でも、やっぱり和風です。

炉端焼きのソースはいろいろな味を用意

炉端焼きのメニューを紹介する前に、同店のシェフを。同店のエグゼクティブ・シェフ、パトリック・ゼフォさんはコンゴ生まれで幼いときにフランスにわたったというバックグランドです。日本料理のほかにももちろんフランス料理も学んでおり、そういうところから“コンテンポラリー・ジャパニーズ”という料理を創造できるということなのでしょう。実際、彼と話してもらえればわかりますが、日本食の知識は半端ではありません。なぜこういう風にしたのかと質問をすれば、明確な理由と答えがと返ってきます。
エグゼクティブ・シェフのパトリックさん。日本を何度も訪れていろいろ研究するなど日本食の造詣はかなり深い。

eggplant HK$45
それでは炉端焼きのメニューを紹介しましょう。まずはなすが出てきました。ガーリック、ジンジャーなどの薬味を加えたバーベキューソースで焼いたものです。皮はサクサクしているのに中はとてもやわらかいです。ソースがなすにしっかり染み込んでいるのもわかります。

小さく切ってあるので、食べやすくなっています。

amaebi no kurobuta tsukune HK$60
甘えびにと黒豚を使うという、日本人にはなかなか考えがつかないつくねです。見た目はかなりソースがついているのでくどいかなと思いきや、それほどではありません。両素材をペースト状にしたとはいえ甘えびと黒豚の小さなピースが食感にちょっとしたアクセントとなっています。

つくねの上にある長ネギは見た目が鮮やかにして、しかも味を整えてくれます。

ebi kushiyaki HK$75
こんがりとやけたエビが大根おろしを枕にしたようにして運ばれてきます。チリソースやハラペーニョで味付けがされていて、ちょっとメキシコ料理のような風味があります。メキシコ料理独特の辛さという意味では、大根おろしを使って食べるので、辛いという印象はありません。

串焼きなので、普通にかぶりついてください。

kochijian fuumi no kohitsuji HK$190
オーストラリア産のラムのリブ肉に韓国料理には欠かせないコチュジャンをつけて焼いた1品。リブ肉の骨を串のようにして手で持ちながら食べます。この料理もとても辛くていかにも韓国料理というようなことはありません。ちょっとピリ辛程度で、ラム肉の味や風味を消さないようにしています。ただ、辛さが足りない人は皿にコチュジャンが付けられているのでそちらを。
ラムの横にはきゅうりや玉ねぎの上にごまダレがかかった付け合わせがあり“お口直し”もできます
みるからにジューシーなラム肉。

ランチとデザート

sake teriyaki HK$168
鮭の照り焼き定食のことです。サラダ、しそご飯、みそ汁、豆腐、梅干しなどが付いてきます。つまり、付け合わせのおかげでくどくならないように考えられています。こんがり焼けた鮭の表面に粗塩がかかっていて、単なる甘いだけの照り焼き味にしていません。小骨も抜いてあるので非常に食べやすいです。

コンテンポラリーな店ですが、これはいたって普通の定食です。

ichigo no jasmine no sundae, yuzu-gouri HK$58
間違いなく女性はこの味が好きでしょう。バニラアイス、ゆずのかき氷、ストロベリーなどが合わさった4層構造のサンデーです。酸っぱさと甘さのバランスがよくとれていて、特にゆずのかき氷がさっぱり感を演出しています。
熱い季節にはぴったりのサンデー。量も結構あります。

ドリンク類も豊富です

ドリンク類は、秋田の醸造所がROKAのために作った「ROKA junmai」(HK$280)、「ROKA daiginjo」(HK$480)を中心に、19種類の日本酒が用意されています。そのほかにも「shochurina」(HK$48)が同店のオススメ。ブラジルで人気が高い酒、カイピリーニャをベースに焼酎で割り、パイナップル、イチゴ、ライムが入ったカクテル。一言でいえば、甘く飲みやすいので、良い意味で危険かもしれません。
ノンアルコールも「apple mojito」(HK$28)、「meron meron」(HK$28)といったドリンクが人気だそうです。
ROKAのために作られた日本酒。手前が大吟醸、奥が純米。
焼酎が入っているカクテルshouchurina。
apple mojito(左)とmeron meron。

いかがでしたか? 外国資本で、外国人シェフによる日本食レストランというのは、日本人にはなんとなく抵抗があるかもしれません。でも、ここは伝統的な日本食レストランではなく、新しい形を追求した日本食店です。日本人が中国生まれのラーメン、インドのカレーを改良したように外国人による日本食を食べるというのは新しい経験になると思いますし、そういった機会はなかなかありません。「従来の日本食ではないからダメ」というようでは視野が狭いです。誰が作ろうが食べた料理に満足できるかが一番重要ですから。「Open my eyes」、「 Open my heart」の気持ちで一度試してみてはいかがでしょうか? 以上、香港ナビがお伝えしました。

記事登録日:2008-09-22

ページTOPへ▲

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

スポット登録日:2008-09-22

チェックイン日
宿泊数
部屋数 部屋1 大人 子供