香港の行政を司るビルが装いも新たに結集!その斬新なデザインは一見の価値あり。
こんにちは、香港ナビです。元イギリス軍基地だった、金鐘(アドミラリティー)の『添馬艦(Tamer)』は、1997年の中国返還後から、その地に香港政府庁舎と立法会ビルを合わせて建設しようという計画が持ち上がっていました。しかし、発案されていたものの、莫大な建設費用の問題などでなかなか合意にはいたらず、2006年にようやく可決され、工事は2008年にスタート。約3年の月日を掛けて建設工事が行われ、2011年10月12日の議会から、新しい立法会総合ビルの議会室で行われることになりました。なんと、その議会室をはじめ、ビルの一部は一般に公開されているんですよ。興味深いですよね~
3つの建物からなるエリア
オフィスが入っているビル
さて、広い敷地内には、この『立法総合ビル』のほかに、『香港政府庁舎(政府總部大樓)』『行政長官オフィスビル(行政長官辦公大樓)』という2つのビルも合わせた3つのビルで構成されています。したがってひとつの建物の建築にとどまらず、建築物&エリアとしての総合的なデザインは、国際都市香港の行政を司る場所に相応しい、現代的で斬新なものになっています。ひと目見ただけで、その巨大にそびえる存在感に圧倒されてしまいます。正面にあるのは、神社の鳥居かパリの凱旋門か!?そんな四角張った香港政府新庁舎とは対照的なのが立法会総合ビルです。ビルはつながっていますが2つ建物に分かれていて、ガラス張りの丸いシェイプがユニークなのが5階までの議会室を中心にした一般公開されている部分、その横のビルがオフィス部分となっています。
ビルの前の広場では、毎朝旗が掲げられます
|
|
立法会総合ビルのオフィスの入り口
|
議会室のあるビルを見学しよう!
議会室を中心にしたビル内は、一般にも公開されていて訪問することができます。1階のメインフロアは、手続きなくても入ることは可能で、記念品ショップや食堂があります。また、毎週水曜日に行われる定例議会の傍聴もできます。興味のある方には、ガイドツアーに参加することをお勧めしますよ。人数制限があるので事前に必ず予約が必要です。1回1時間ほどで、職員の方をガイドに、議会室やそのほかの場所を解説を聞きながら回っていきます。もちろん、写真撮影も大丈夫です。残念ながら、ガイドは日本語ではありませんが、英語、広東語、北京語と時間帯などによって3つの言語で対応しています。詳細は、ウェブサイトを参照ください。
ガイドツアーに参加するためには、事前にウェブサイトから予約が必要です。希望する日時や言語などをチェックして予約したら、メールで送られてくる控えをプリントアウトして持参します。それをまずは受付カウンターで提示して確認を済ませると、ツアー参加者ということを証明するツアーガイド証がいただけますので、ツアー中はそれを首にかけていなければなりません。他の参加者などの集合を待って、ツアーの始まりとなります!!
ツアーのスタートは、まずはメインの大きな吹き抜けロビーから。下から上の階まで見上げることができ、エスカレーターもオープンになっているので、とても広々とした印象を受けます。しかも、ガラス張りになっていたり、壁の色が白いので圧迫感がなく、デザインから明るくてクリーンなイメージが漂っていますね。香港の高層ビルの景色をモチーフにした立法会のロゴの壁は、記念撮影の第一ポイントです。
立法議会室
テレビのニュースやライブ中継などでよく見かける、一番大きな会議室でもある『議会室』です。このほかに4つの会議室があり、ビル内には全部で5つの会議室があります。一般やメディアの傍聴席へ入って見学することができます。丸いホールは、2階3階4階の3フロアを突き抜けたホールになっていて、面積は約800平方メートルです。香港の立法会は、一院制で現在は60議席です。
傍聴者の入り口
|
|
傍聴の場合は、ここで荷物チェックが必要
|
議会は、広東語をメインに行われますが、傍聴席では同時に英語、北京語の通訳を聞くことができるように、シートにヘッドホンが取り付けられています。ここでは、毎週水曜日に議会が開かれ、一般市民も気軽に傍聴することができます。なかなか、座り心地のいい椅子でしたよ!
教育廊(Education Gallery)
もう1階上からの傍聴席は、学生たちを招き教育のために行われるガイドツアーやレクチャーのための場所となっています。専門の知識を持った職員によるカリキュラムは、香港の多くの小中学校や、地域の子供たちの行事にも利用されています。
他にもみどころいっぱい!
観景廊(Viewing Gallery)
議会室の外回りには、立法会ビルの歴史を写真や模型を使って解説したコーナーが設けられています。イギリス植民地として立法会が設立された1841年当時の写真から、現在の新しいビル建設過程に至るまで豊富な写真とわかりやすい内容で誰でも興味深く見ることができます。また、1985年から新しいビルになるまで使用されていたセントラルの旧最高法院と、新しいビルの200分の一の大きさの模型もあります。
すばらしいハーバービューに恵まれた立地だからこそ、ガラス張りが一段と映えるというもの!ここが外観で見えた丸いシェイプののガラス張りの円形部分で、ビクトリアハーバーを挟んだ向かい側、九龍の尖沙咀の風景を鑑賞することができます。
歴史長廊(Memory Lane)
立法制度設立と変動の歴史の流れを、1841年から現在まで詳しく解説しています。歴史を物語る当時の貴重な品物も展示してあり、博物館のようです。
そのほかに、ビル内に施された現代アートもチェックしてみてください。会議室に向かう廊下の壁に映し出された草花のビジュアルアートは、人の動きに反応して風に揺らぐようになっています。近寄って手を振ったり、体を左右に揺らしたりすると、その動きに合わせて草花も動くんですよ。ぜひ試してみてください。また、メインロビーから会場に向かうエスカレーターの上にある大きなオブジェは、香港の街でよく見かける人々の生活する姿を描いたもので、一見平面に見えるのですが、オブジェに近づけば近づくほどその立体感が楽しめます。お見逃しなく!
廊下でゆれる草花
|
|
エスカレーターが上がって行く途中で見えてくる人たち
|
一般利用できる設備
1階には図書館、児童学習室、記念品ショップ、食堂があります。図書館、児童学習室の利用には、事前に申し込みが必要ですが、その場でも申し込むことができますので、受付で確認してください。記念品ショップには、ロゴ入りのキーホルダーやバッチなどもあります。おみやげにどう??食堂は、職員も利用するのでリーズナブルですよ。ガイドツアーが終わってから、利用できます。
いかがでしたか?ナビは、小学校の修学旅行で国会議事堂を訪れたときのことを思い出しました。でも、このツアーもそうですが、一般に広くビルや会議を公開しているように、政治もクリーンでオープン二していただきたいものです。今度はぜひ、議会の傍聴に来てみたいところですね。以上香港ナビがお伝えいたしました。