龍躍頭文物径

ロンユックタウ・ヘリテイジ・トレイルLung Yeuk Tau Heritage Trail

閉店・移転、情報の修正などの報告

歴史や古い建築に興味がある方は必訪!?
新界の奥へ、時空を超えたショートトリップにでかけませんか?

こんにちは、香港ナビです。香港には7つのエリアのヘリテイジ・トレイルがあります。
一番有名なものは元朗の「屏山文物徑(ピンサン・ヘリテイジ・トレイル)」ではないでしょうか。この屏山文物徑については、名前を聞いたことがある方も多いと思います。

今日ご案内をするのは結構レア(!?) なトレイル・ルート、粉嶺の奥に位置する『龍躍頭文物徑(ロンユックタウ・ヘリテイジ・トレイル)』です。
緑多い静かな村々に点在する古い建築物を巡りながら、古い歴史に思いを馳せてみませんか。

どこにあるの??


「龍躍頭文物徑」があるのは、新界の粉嶺エリア。
MTR粉嶺駅から最初のトレイルポイントまでは、約20分程度歩きます。
ヘリテイジ・トレイル前に歩くのが辛いという方は、MTR粉嶺駅始発のミニバス54Kに乗車すると良いでしょう。このバスは「龍躍頭文物徑」のルートに沿って、ほぼ一周しています。
ただ、ナビとしてはなるべく早い段階でミニバスを降りて、後はゆっくり自分の足で散策をして欲しいなぁ、と思います。とってものどかで自然がいっぱいの素敵な場所なので!

トレイル自体は全長で約2.6キロメートルという距離です。ただ、トレイルの始発地点までが距離が多少ある事、暑い日は太陽が直撃をする事、そしてトレイル中にコンビ二などの店舗はほぼありませんので、飲み水やちょっとしたスナックなどを用意しておくと安心かもしれません。(お手洗いは所どころにあります)

「龍躍頭文物徑」 って、どんなところ??


龍躍頭文物徑 は1999年12月、政府によって開設されたヘリテイジ・トレイルです。2.6キロのトレイル上に全部で12の見どころがあり、それぞれ簡単に行き来できるような位置関係にあります。
建物内に入れる箇所はその散策を含め、半日もあれば十分に駅からトレイルを1周して来られるのではないかと思います。

龍躍頭は、粉嶺の聯和墟の北東に位置しています。この名前は近くの龍躍嶺という山々に由来しています。ここはかつて龍が住み、その龍が飛び跳ねていたという伝説がある場所なのだそう。

そしてそんな素敵な名前をもつ龍躍頭、この場所のヘリテイジ・トレイル内にの歴史的建築物は、この地に移り住んできた鄧族に由来しています。龍躍頭の鄧族は、元々は江西省吉水県に起源をもつ人々でした。
南宋(1127 - 1279年)時代に南に逃亡をした姫が後に錦田の鄧惟汲と結婚をして、そしてその子孫が龍躍頭に移り住みました。そして龍躍頭の子孫は数百年の時間をかけて繁栄し、現在の五圍六村と言われる老圍・麻笏圍・永寧圍・東閣圍・新圍 と麻笏村・永寧村・祠堂村・新屋村・小坑村・覲龍村が出来上がるまでに発展をしました。

この地では多くの中国式の伝統建築が残されている他、昔ながらの村の伝統文化や儀式などが残っているそうですよ。
トレイルのルート上には、見どころポイント以外にも、たくさんの昔ながらの建築物があります。今も人々に利用され続けている建築も多く、ここには昔ながらの生活と空気が流れています。 トレイルのルート上には、見どころポイント以外にも、たくさんの昔ながらの建築物があります。今も人々に利用され続けている建築も多く、ここには昔ながらの生活と空気が流れています。

トレイルのルート上には、見どころポイント以外にも、たくさんの昔ながらの建築物があります。今も人々に利用され続けている建築も多く、ここには昔ながらの生活と空気が流れています。

こんなのんびりとした田舎道が続くのも郊外のトレイルならでは。市内では見られない景色を楽しみながら、ゆっくりと散歩を楽しんでください。 こんなのんびりとした田舎道が続くのも郊外のトレイルならでは。市内では見られない景色を楽しみながら、ゆっくりと散歩を楽しんでください。 こんなのんびりとした田舎道が続くのも郊外のトレイルならでは。市内では見られない景色を楽しみながら、ゆっくりと散歩を楽しんでください。

こんなのんびりとした田舎道が続くのも郊外のトレイルならでは。市内では見られない景色を楽しみながら、ゆっくりと散歩を楽しんでください。

トレイルの所どころには、このような方向を示す目印があります。ただ、大きな目印や地図は殆ど置かれていません。それほど難しいルートではありませんが、予めそれぞれの見どころの位置関係を簡単に頭に入れておいたり、グーグルマップで印をつけておき、それを元に歩くのがいいかもしれません。 トレイルの所どころには、このような方向を示す目印があります。ただ、大きな目印や地図は殆ど置かれていません。それほど難しいルートではありませんが、予めそれぞれの見どころの位置関係を簡単に頭に入れておいたり、グーグルマップで印をつけておき、それを元に歩くのがいいかもしれません。

トレイルの所どころには、このような方向を示す目印があります。ただ、大きな目印や地図は殆ど置かれていません。それほど難しいルートではありませんが、予めそれぞれの見どころの位置関係を簡単に頭に入れておいたり、グーグルマップで印をつけておき、それを元に歩くのがいいかもしれません。

どんな歴史的建築物があるのか、見てみましょう!


それでは『龍躍頭文物徑(ロンユックタウ・ヘリテイジ・トレイル)』で見ることができる、鄧氏一族の歴史を覗いてみましょう。


崇謙堂

龍山の山根に位置する西洋建築の教会。1903年に巴色會をリタイヤした牧師が粉嶺でクリスチャンゴスペルを説き、後にこの崇謙堂を建設しました。やがて信者は教会の近くに多く住むようになり、この辺りに人が増えて「崇謙堂村」となります。
礼拝の人数が増えてきた為、1927年に村の前に新しい教会を建てる事になりました。また1975年、2階の拡張部分が出来上がります。
その後1983年、村の左方に新しい教会が再度建てられましたが、今までの古い教会は保存される事になりました。(内部開放はされていません)




石廬

1924年徐仁壽という人物によって建設された建物。
徐仁壽は広東の五華で産まれ、幼少の頃に彼の父親と共に香港に移民して来ました。香港島と九龍に華仁書院を創立した後、最終的に1920年に粉嶺に移り住みます。この建物は1980年後半まで家族の住居として利用されました。

中国式と西洋式をブレンドをした2階建てで、屋根の下の半円形部分に「石廬」と記されています。(建物の敷地内に立ち入ることはできません)



麻笏圍 

麻笏圍は清乾隆の時代に鄧族によって建設されました。門の上にある石のプレートに刻まれた文字「欝葱」は
葱が青々と生い茂る意味で、この地が元は「欝葱圍」と呼ばれていた事を想像させます。

この村は四方を塀で囲まれ、四隅には見張りの塔がありましたが、今ではほぼ取り壊されています。
入り口には鉄のチェーンの扉がついています。入り口の門と塔については、1994年法定古蹟となっています。(敷地内の見学はできません)

入り口部分の壁

入り口部分の壁

法定古蹟の説明

法定古蹟の説明

入り口のチェーンの門から中を見た様子

入り口のチェーンの門から中を見た様子




老圍

このエリアで鄧族によって最初に作られた圍村(四方を塀で囲まれた村)です。
当初村の入り口は北向きでしたが、風水のため後に東向きに変えられました。
村を守るために入り口は狭く造られています。塀の中の村は規律正しく考えられており、何度かの修復を経ても基盤となるものは変わっていません。
大掛かりな全面修復が1997年香港賽馬會慈善信託基金の手を借りて行われました。
入り口の門や四方を取り囲む塀は1997年、法定古蹟となっています。(敷地内の見学はできません)
四方を取り囲む壁 四方を取り囲む壁

四方を取り囲む壁

入り口の様子 入り口の様子 入り口の様子

入り口の様子




天后宮

天后宮の正式な建立年は分かっていませんが、1913年と1981年に全面的な改装が行われています。
メインホールには天后そして、千里眼と順風耳が奉られています。右の間は土地の神の部屋となっており、1965年、1700年に奉納された2つの古い鐘が置かれています。

天皇宮は2002年、法定古蹟に定められています。
開放時間:9時~17時



松嶺鄧公祠

16世紀初頭、鄧族祖先の為に建立されました。
擋中と呼ばれる、悪い気を防ぐ役割をするもので仕切られた3つのホールで成り立っており、先祖の位牌などが奉られています。
1997年法定古蹟に指定。


開放時間:9時~13時、14時~15時
※火曜日、クリスマス、クリスマス翌日、1月1日、及び旧正月の3日間はクローズ。
他にも数多くの見どころが存在します。(トレイル中に存在するスポットは全部で12箇所です)
東閣圍

東閣圍

永寧村

永寧村



いかがでしょうか。

高層ビルや近代的なイメージばかりが先行する香港ですが、新界にはまだまだこうした昔の面影を多く残す場所が数多く点在しています。

歴史的建築物を巡りながら、鄧氏一族の繁栄や暮らしぶりを学び、そしてゆっくりとした時間が流れる香港の村を散策していると、まるで時間が昔に戻っているような気分になるかもしれません。まさに時空を超えたタイムトリップ!

たった半日程度ではありますが、香港以外の場所へ出かけてきたかのような不思議な気持ちになり、新しい香港の魅力もたくさん発見できました。




以上、香港ナビがお伝えしました。
※住宅地を歩きますので、住民のご迷惑にならないように心がけましょう。また、多くの圍村(四方を塀で囲まれた村)は住人以外立ち入り禁止となっています。ご注意ください。

記事登録日:2020-08-05

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上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

スポット登録日:2020-08-05

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