香港の街角でよく見かける、シュウマイやフィッシュボールの屋台。いろんな種類を大人買いして、ベスト・オブ・小食を決めたいと思います!
こんにちは、香港ナビです。香港のグルメで外せないものの一つ、小食(おやつ)。尖沙咀や銅鑼湾の賑やかな街角で、ローカルっ子たちがシューマイや魚蛋(フィッシュボール)の串をおいしそうにほお張っている姿をよく見かけませんか?今回のLet’s 食べ比べは、いろいろな種類がある小食メニューを大人買い、どれが一番おいしいか食べ比べてみました!
今回ナビが小食を調達したのは、尖沙咀の海防道と楽道の角にある小食店。海防道側のカウンターはフレッシュジュースやサラダを売るヘルシーメニューが、そして楽道側のカウンターはシューマイなどジャンキーなスナック類が並んでいます。
小食って何?
香港のどこに行っても必ず見かける小食店。小食(シウセッ)は「おやつ、スナック」という意味です。小腹が減った時に買って食べられる、香港人が大好きなB級グルメ。日本人の口に合うものも多いので、今まで食べたことのない方は、ぜひチャレンジしてください。
昔は手押し車などの屋台で販売している店が多かったのですが、最近ではちゃんとしたお店を構えて販売しているところがほとんど。基本的にテーブルやイスなどはなく、買ったらその場で食べるのがローカル風。
小食の買い方
人気のお店では、順番なんてあってないようなもの。とにかく食べたいものの近くにいるお店の人に声をかけます。小さい声だと「ハ?」と迷惑そうな顔で聞き返されるので(元からそういう顔なので気にしないで)、広東語がわからなくてもとにかく大きな声でこれが欲しい、と食べたい物を指差してみましょう。注文が入ると油で揚げたり、その場で調理をしてくれます。そして、食べ物を手渡される時に値段を言われるのでお金を支払います。値段は1つHK$5~15ほど。写真と共に料金が表示されている店が多いのですが、値段がわからないときは、とりあえず20ドル札を渡してみましょう。500ドルなど大きな額のお札は嫌がられるので、小食にトライするときは、小銭があるか自分のお財布をまずは確認してくださいね。
衛生面は大丈夫?
炎天下の元、ほぼ室外に近い状態のカウンターに長時間並んだ食べ物は、ちょっと衛生面が不安になりますよね。政府による厳しい指導と抜き打ち検査が定期的に行われていますが、不潔な感じの店、あまりお客さんがいない店は、パスしたほうが無難です。
ただいま、食べ比べ中!
さあ、たっくさん買ってきましたよ。小食店でなんと200ドル近く使ってしまいました。香港人スタッフも、「小食店でこんなに買ったことはないわ…」と喜びと驚きの声。お店の人も計算に手間取うほどでした。
テーブルに並べた小食の数々。うわ~こんなに一気に食べるのは初めて!
小食は油物が多く、食べる前から胸やけしそうです。「今回の食べ比べはパス」という辞退者も出て、人数があまり揃わない食べ比べでした…。
串物はバラバラにして小食セットのできあがり♪ジャンクフードのお供、維多レモンティーを飲みながらの食べ比べです。
食べ比べ結果
第1位
蟹餅 1本(4個)HK$12
香港人、日本人ともに一番人気だったのが、この蟹餅。味は紀文の天ぷらのようで、ビールのおつまみにぴったり。かなり油っぽいのですが、ボリュームもあって、おなかが空いているときにはいいおやつになります。
第2位
墨魚丸 1本(4個)HK$12
イカのすり身で作った大きな団子です。こちらも揚げ物ですが、意外とあっさりしています。コテコテした味は苦手、という方におすすめ。こちらの店では仕上げに塩を振っているため、フライドポテトみたいな味というコメントもありました。
第3位
龍蝦丸 1本HK$12
直訳すると「ロブスター団子」となんともデラックスな名前ですが、つまりはエビのすり身を丸めた団子のことです。揚げる前は白とピンクのきれいな団子が、きつね色にカラリと揚げた後はゴツゴツとした食べ応えのあるスナックに大変身。おかずにしたい味です。
第4位
魷魚鬚 1袋 HK$12
これは、日本の居酒屋の定番メニュー、イカゲソのから揚げです。味も日本のものそのもの。小食店で買って、ホテルに帰ってビールのつまみに食べると最高!一袋は結構なボリュームがあるのですが、手頃な値段なのもうれしいですね。冷めてもなかなかおいしかったです。
第5位
魚肉焼賣 1本HK$6
小食の定番中の定番。飲茶の焼賣と比べるとなんとも質素で素朴な味ですが、蒸したてアツアツの焼賣を屋台の前で立ち食いすると、なぜだかとってもおいしく感じるんです。でも、テイクアウトして事務所で食べる頃には、B級グルメの魔法が解けて、ただのジャンキーな練り物に変身…
第6位
香辣魚蛋 1本(5個)HK$6
むちむちと弾力のあるフィッシュボールもどこの小食店でも売られている定番メニュー。小粒のフィッシュボールはカレーで味付けされていることが多いです。買うときには「辛くしますか?(辣ロ吾辣?ラッンラッ?)」と聞かれることがあります。辛いもの好きな方は「勁辣(ゲンラッ)」と言って激辛に挑戦してみては?店によってはもっと小さくて6個くらい串刺しになっているところもありますよ。
生菜魚肉 1カップ HK$14
香辣魚蛋と同点6位だった生菜魚肉。これは好き嫌いが分かれたメニューです。魚のすり身にレタスがどっさり入ったあっさりとしたスープ。魚のすり身には香港でポピュラーな鯪魚が使用されています。香港人スタッフには人気がありましたが、日本人スタッフからは、「食べられなくはないけど、あえて食べたくはない」というイマイチな評価。
第7位
碗仔翅 1カップ HK$14
おなじみフカヒレスープのニセモノバージョンです。しょうゆ味のとろみのあるスープにフカヒレに見立てた春雨、きくらげ、椎茸、鶏肉などが入って具沢山。量が多いので、二人でシェアして食べたほうがよいかも。おいしいところで食べるとやみつきになるメニューです。
第8位
羅白糕(蘿蔔糕)1パック(4個)HK$14
これも飲茶の点心メニューのひとつ、大根もち。貝柱や干し蝦がふんだんに入った大根もちを想像して食べると、かなり失望します。わずかの大根の他は米粉の味しかせず、粉を練ったものに少し味をつけたような、微妙な味。大根もちが大好きな人は、小食店の蘿蔔糕を食べるとトラウマになる可能性がありです…
第9位
煎餃子 1パック(5個)HK$12
日本で食べられる餃子に限りなく近い焼き餃子です。ニラとコリアンダーがたっぷり入っていたため、好き嫌いが分かれました。あんがたっぷり包まれた餃子は1パックに5個も入ってたったの12ドル。ご飯と一緒に食べたくなるおかずメニューです。
第10位
煙肉腸 1本(4個)HK$10
ソーセージをベーコンで巻いて揚げたものです。脂肪分の多いベーコンは香港人スタッフから敬遠されましたが、日本人スタッフからは、両方とも食べなれた食材という安心感と、お弁当のおかずのような懐かしさからスコアは高め。ソーセージの味が安っぽい、というコメントも出ましたが、1本たったの10ドルですから…
第11位
紅腸 1本 HK$12
広東風の赤いソーセージをスライスしたものを揚げています。焼味(ロースト)専門店でもよく見かけ、香港人も大好きなソーセージなのですが、この店の紅腸はなぜかかぜ薬の味がする、まずい、無理、などなど香港人、日本人共に全参加者から不評でした。だんだん雲行きが怪しくなってくる小食食べ比べ。
煎壤三宝 1袋(6個) HK$10
紅腸と同点11位の煎壤三宝。これは茄子やピーマンなどの野菜に魚のすり身をくっ付けて揚げたものです。とにかく、油っこい。油をそのまま食べているような感じ、そして食べた瞬間に襲ってくる胸やけ。揚げたてをその場で食べるとなかなかおいしいのですが、時間が経つとやっぱりダメですね。魚のすり身も味がなく、野菜も熱が通っていないものもあって、不人気でした。
第12位
黒椒牛丸 1本 HK$12
最下位は牛肉ボール。赤ちゃんの手くらいあるのでは?というほどの大きな黒いビーフボールを油で揚げています。とにかく硬い!スーパーボール並みに?硬いのです。さらに黒胡椒、塩味がきつくビーフボールの味がしません。食欲をもったくそそらない不気味な黒さに、やはり食べ物は見た目も大切なんだな、と改めて思いました。
番外編
格仔餅 1個 HK$10
おなじみのワッフルにバターとピーナッツバター、練乳をたっぷりと塗った格仔餅は、小食店の人気おやつ。作りたてをもらえる時もあれば、作り置きしているものに当たることもあります。アツアツが一番おいしいのですが、冷めても意外においしいのが不思議。ダイエットとか栄養とかはあえて考えず、とにかく甘いものが食べたい!という衝動にかられた時に食べてみてください。
バターとピーナッツバターをたっぷり塗った超ハイカロリースナック。
鶏蛋仔 1個 HK$10
ぽこぽことかわいらしい形の素朴なおやつ。格仔餅のようなトッピングはなしで、そのまま食べます。甘さは控えめで、周りはカリカリ、中はモチモチとしたベビーカステラのよう。これも格仔餅と同じく多くの店で売られていますが、一番人気はやっぱり北角鶏蛋仔です。
いかがでしたか?今回は小食の食べ比べですよ~!と呼びかけたときは、大喜びしていた香港人スタッフも、16品もまとめて食べるとさすがに胸やけ、吐き気。さらにジャンクな食べ物を食べ過ぎた罪悪感で、スタッフ一同押し黙ってしまった過酷な食べ比べでした。やっぱり小食は、アツアツのまま、小腹を満たすくらいの量を路上でほお張るのが一番ですね。以上、香港ナビがお伝えしました。
ナビが購入した際のお店の情報
龍津風味美食店
住所:香港九龍尖沙咀海防道53-55號A舖
電話:2367-2218
その他、香港の街角に同じようなお店がたくさんあります。
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上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2009-01-23