Let`s 食べ比べ オイスターソース編

濃厚なコクとうまみが特徴的なオイスターソース。李錦記や淘大など有名メーカーを食べ比べて、ベスト・オブ・オイスターソースを決定しちゃいます!

こんにちは、香港ナビです。旅行中は何かと食物繊維が不足しがちなので、麺粥屋さんに入ったら必ず「茹で野菜」をオーダーするという人も多いのではないでしょうか?この茹で野菜にかかっている濃厚なソースがオイスターソース(蠔油)。香港では料理の隠し味として、炒め物や煮込み物に使用される、広東料理になくてはならない中華調味料の代名詞的存在なのです。香港の味を日本へ持って帰ろうとスーパーに行ってみると、中華調味料売り場にずらりとオイスターソースが並んでいますが、いったいどれが一番おいしいのでしょう??今回は、さまざまなブランドのオイスターソースをできたての茹で野菜と共に試食。ベスト・オブ・オイスターソースを決定したいと思います!

オイスターソースとは

Let`s 食べ比べ オイスターソース編 Let`s 食べ比べ オイスターソース編
オイスターソースとは、牡蠣を塩茹でした時に出る煮汁を凝縮し、砂糖やうまみ調味料を加えカラメルで色づけした中華調味料です。発祥は広東省珠海で、1888年に中華調味料のトップメーカー「李錦記(リキンキ)」の創業者「李錦裳」が、牡蠣から作る調味料「蠔豉」の製造過程で出るうまみに着目し、これを濃縮し砂糖で味付けをしたオイスターソースを発明しました。その後李錦裳は、1902年にマカオで「李錦記」を創業し、1932年に香港でも本格的に販売を開始。オイスターソースは香港を中心にあっという間に世界中の中国人に知られ、各地で中華料理の味付けに使用されるようになりました。

とっても簡単なオイスターソースを使った料理

香港土産でオイスターソースをいただいたけれど、何に使っていいかわからない・・・、冷蔵庫で長い間放置している・・・そんな方も多いのでは?まずは定番のゆで野菜と共にいただく食べ方をご紹介しましょう。

材料
菜心・・・・・・・・・・・・・・・350 g
サラダ油・・・・・・・・・・・大さじ 2
塩・・・・・・・・・・・・・・・・・少々
オイスターソース・・・お好み

作り方
1 菜心を水洗いする
2 鍋で菜心をサラダ油と塩を少々と共にゆでる
3 ゆであがったら水をきり、皿に盛り付けてオイスターソースをかけてできあがり!
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香港では菜心や介蘭などをゆでて食べますが、日本で手に入らない場合は、レタスやほうれん草、ブロッコリーなどお好きな野菜で試してください。ゆでるだけの簡単メニューなので、あと一品欲しい時にとっても助かりますよ。

ベスト・オブ・オイスターソースの発表!

第1位
李錦記 舊庄特級蠔油
特製オイスターソース
167g HK$13.90
100年以上前に完成した伝統製法に忠実に沿って作られた、李錦記のオイスターソースの中でも最高級品として位置づけられています。が、値段は意外と庶民的です。甘さ、塩辛さ、うまみともにすべてバランスよく味が調っていて、茹で野菜のシンプルな味を十二分に引き出していました。香港人、日本人ともに全員一致で堂々の一位です!また、他のオイスターソースが瓶詰めなのに対して、こちらはチューブ式で使い勝手がよいのも◎。

第2位
美味棧 金牌蠔油
デラックスオイスターソース
380g HK$15.90
西環に本店がある、食品卸メーカー「美味棧」は香港の主婦たちの間で定評のあるブランドです。「No MSG(化学調味料無添加)」のマークで健康志向をアピールしています。牡蠣の香りを残した濃厚なオイスターソースは、塩辛さがなく適度な甘味が特徴的。昆布だしの麺つゆのような味わいで、日本人スタッフからは味になじみがあるせいか、高評価を得ました。ただし、香港人からは塩辛さがきつかったせいか、人気なし・・・。

第3位
冠益華記 超級蠔油王
エクストラオイスターソース
312g HK$12.20
西貢にある香港の老舗中華調味料メーカーです。オイスターソースのほかに、辣椒油や醤油、食用油などが有名。昆布だしにアルコールを混ぜたような、鼻につんとくる香りのため、食べる前は「くさい!」と不人気でした。食べてみるとアミノ酸のうまみが十分が味わえて、中華料理だけではなく和食の隠し味や味付けに応用できそうなオイスターソースです。こちらも、日本人には人気が高かったものの、香港人からは塩辛いと評価がイマイチ・・・。うまみに対する味覚が両者ではどうやら違うようです。

第4位
李錦記 瑤柱蠔油
貝柱入りオイスターソース
255g HK$15.70
李錦記からもう1本。干し貝柱を贅沢に使用し、風味、コク、うまみをさらに強く豊かに仕上げたオイスターソースです。帆立が目に見えて入っているため、他のオイスターソースにはない特別感があります。甘味はほとんどなく、どちらかというと塩辛さが強め。帆立の味はほとんどしませんが、後味にかすかに帆立の繊維を感じることができます。おうち用というよりも、珍しいお土産用にしたら喜ばれそうです。

第5位
御品皇 極品蠔油
プレミアムオイスターソース
170g HK$8.90
スーパーマーケットウェルカムの独自ブランド「御品皇」のオイスターソース。量も少量で値段が安いため、オイスターソースってどんなものかちょっと試しに買ってみよう、そんなときのベストチョイスです。しかしながら、味は他のオイスターソースと比べると、かなり塩辛さがきつくたくさんは食べられません。牡蠣の生臭さはないのですが、化学調味料っぽい人工的な匂いが気になりました。

第6位
淘大 特級蠔油
プレミアムオイスターソース
555g HK$19.90
1908年福建省廈門(アモイ)で創業した有名食品メーカーで、「Amoy(淘大)」というブランド名で、中華調味料や冷凍食品など幅広く商品展開をしています。こちらは、香港人からは評価が高く、日本人には不人気でした。牡蠣の香りが濃厚に残っているため、生臭いこの香りが苦手な方には食べにくいかもしれません。香りに反して味はすきやきの割下のような砂糖の甘味が強く、塩辛さは感じませんでした。でも、やっぱりこの匂いはちょっと受け入れられないかな、という気がします。

第7位
李錦記 熊猫牌鮮味蠔油 
パンダブランドオイスターソース
255g HK$12.90
数種類ある李錦記のオイスターソースの中では、一番値段が安く設定されています。1位と最下位が李錦記という予想外の展開となってしまいましたが、不人気だった理由は香りです。牡蠣でもカラメルでもない、言葉では表現できない非常に微妙な香り。甘さも塩辛さもなく、コクやうまみもまったく感じられず、何回食べても、日本人の口には合いませんでした。パッケージはパンダでかわいらしいのですが、安かろう、悪かろうの典型的な味。香港人からの評価もイマイチでした。

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Wellcome(ウェルカム)
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いかがでしたか?すべてのオイスターソースがまったく異なる味で、今回の食べ比べはある意味順番付けが非常に簡単にできてしまいました。恐らく一つずつそれだけを食べてみたら、すべて無難な味なのかもしれませんが(実はナビも御品皇の極品蠔油をなかなかおいしいと思って長年愛用していました)、比べてみると味が全然違うんです。ぜひ皆さんもいろいろ試してお気に入りの一本を探してみてくださいね。以上、香港ナビがお伝えいたしました。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2009-05-25

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