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作家の作品に盛られた手作りの料理。アートモダンな空間のプライベートダイニング!

こんにちは。今日はもう数年通っているお気に入りのプライベートダイニングをご紹介します。プライベートダイニングは香港では“私房菜”と呼ばれている隠れ家的なレストランのことで、私房菜のオーナーはみな個性的な人が多く、デザイナーだったり、アーティストだったり、前身は高級レストランの総シェフだったりと、何かにこだわっている人が多いので、それぞれに特徴がある私房菜めぐりもまた楽しいものです。数年前から香港でもブームが起きて、あちこちにたくさんの隠れた私房菜が出来ました。
アトリエにはアンティークな家具もあり見ものです
普段はこのように絵画教室も開催されています
オーナーのTerenceと奥様のClara とても仲のよいご夫婦です

“梓桐堂”はもともと香港で著名な陶芸作家で画家であるTerence Leeが主宰するギャラリー兼アトリエ。私房菜としてスタートするきっかけになったのが、スタッフに出すまかない料理を友人に振舞ううちに、美味しいと評判になり、香港で私房菜がブームになる以前の1999年から自然に私房菜となっていたそう。

” 梓桐堂“の料理はひとつのコース料理だけ。しかもオープン以来ほとんどその内容が変わっていない。それは”またこの味を食べたい“というように思って欲しいから。これだけ繰り返し作っているから、味はどんどん美味しくなり、安定する。実際私もすでに30回くらいは行って食べていますが、何度行っても飽きない味で、しばらく行かないとむしょうに“あーあれが食べたい!”とつい訪ねてしまうほどです。ずっと変わらない味がずっとそこへ行けばあるというのは、もしかしたら、意外に少ないことではないかしら?そして、その味を口にした時、心からほっと安心する。なんだか懐かしい母の味という感覚なのかもしれません。

それもそのはず、”梓桐堂“の料理は香港で料理コンテストの賞を総なめにし、あのウイリアムマーク(香港の著名な美食家)も絶賛しているTerenceのお母様からのレシピが元になって作られています。まさに母の味なのですね。家庭料理の温かさと馴染みを持ちながら、とても洗練された料理の数々。すべて基本的な料理ばかりで斬新さも派手さもないですが、五感を刺激してくれる味わい深いものばかりです。
知り合いが友人が日本から香港に来る時などは、必ずお連れするのですが、みなとっても気に入ってくれます。私もいつ行っても安定した美味しい料理があると人を連れて行ったり、人に紹介するのも安心しておすすめできます。しかも、その料理に盛り付けられるTerence自身の作品である器は、人の手のむくもりを感じる暖かさのあるもの。陶芸の器でいただくチャイニーズもまたとても素敵です
Terenceの作品が飾られています
これらの彼の作品も買うことが出来ます
そして、食事は雰囲気も大切です。”梓桐堂“はまるでギャラリー。彼の作品とチャイニーズのアンティークな家具がマッチして素敵な空間を作り出しています。

さて、では、お待ちかねのお料理をご紹介しましょう!

茶葉薫素鵝
ナビの大好物です!ゆばに味を煮含めた野菜を巻いてお茶の葉で燻製にします。一口、口にした途端、茶の香りが広がります。

糖醋茄子
これは揚げた茄子を甘酸っぱい黒酢のたれに漬け込んだもの。染み込んだ汁が噛んだ途端ジューシーに広がります。

蘿蔔絲海蜇
くらげと茎レタスの和え物。茎レタスのしゃきしゃき感が新鮮な食感です。

薫魚
川魚をしょうゆベースの濃い味つけで煮詰めたもの。ついご飯がほしくなる1品です。川魚なのに泥臭くなく、美味しさにびっくりです。

香椿豆腐
よく冷やした絹ごし豆腐に細かく刻んだザーサイと万能ねぎをちらし、しょうゆをかけたもの 淡白な豆腐にザーサイの塩味がとってもマッチします。

烤麩
麩ときくらげや椎茸を甘辛く煮含めたもの。麩の下処理が面倒な料理ですが、味のしみた麩が非常に美味しい!

酸甜小黄瓜
きゅうりの甘酢漬けにチリソースを混ぜたもの きゅうりのぽりぽり感に少しだけピリっとした辛さと甘さに食が進みます。

醉鶏
紹興酒に漬け込んだ鶏肉 とても柔らかい鶏肉で紹興酒のいい香りが染みて味わい深い。
これからはじまるメインディッシュに進む前にみな食欲が刺激されるものばかり、あまり前菜を食べ過ぎて、最後まで食べれなくならないようにご注意くださいね。

毛豆年糕炒大蝦
枝豆と上海もちを海老と海老みそで炒めたもの。上海もちのもちもち感とこの海老みそソースが絡んで、もう~たまらない美味しさです! ** 季節や時によって海老だったり蟹だったりと素材が変わります。

碧緑發菜巻
發菜というもずくのような植物を節瓜というミニ冬瓜のような瓜で巻き、蒸したもの。瓜の新鮮な食感と發菜のコリコリした歯応えが楽しめます。

松子桂花魚
ぐちを揚げて甘酢ソースをかけたもの。ぐちの身が花が咲いたように見事に切られ、見た目にも華やかな1品です。

火瞳鶏湯
金華ハム入りのチキンスープ 何時間も時間をかけて煮込まれたもの。さっぱりした鶏のうまみが活きたスープ。

蒜茸玉豆
たっぷりのにんにくで炒めたいんげん ちょうどよい火の入り具合は見事です。

氷糖元蹄
豚後ももの煮込み。箸で肉が解けるほど柔らかく柔らかく煮込まれています。コラーゲンがたっぷりで、明日の肌が楽しみになります。

咸肉菜飯
塩漬け肉と白菜仔を刻んだものを炊いたごはんに混ぜ、土鍋に移して焦がしたもの。おこげの香りが土鍋のごはんにまわり、香りがとってもいい。
う、ここまで来るとさずがにおなかがいっぱいです!でも、不思議に食べられてしまうのは、きっと手作りの 料理だからでしょうね。

最後のお楽しみデザートは・・・

桂花酒醸丸子
ごま餡の入ったもちもち白玉を酒かすときんもくせいの花が入ったシロップに浮かべたもの。幸せになるデザートです。

いかがでしょうか?これだけ手のかかった料理を食べると心も体も大満足してしまいます。
“梓桐堂”はレストランが本業ではないので、私房菜の営業は週に4日のみの夜だけです。席もあまりないので、もし香港旅行が決まったら、先に予約を入れることをおすすめします。大人4名が集まれば席を用意してくれま す。香港で静かに、落ち着いて美味しい時間を過ごしたいという方は是非どうぞ!

記事登録日:2008-03-17

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上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

スポット登録日:2006-09-22

スポット更新日:2008-03-17

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