2008年もいろいろ食べ比べました。今年の食べ納めは、香港ナビお勧めのとっておき茶餐廳メニューを一挙にご紹介しちゃいます!!
こんにちは、香港ナビです。「ほんのわずかな時間」を日本語では「あっという間」と形容しますが、広東語では『啅一聲(チョッヤッセン)』といいます。「チョッ」という響きが日本語の「あっ」のように、一瞬に過ぎ去る様子を表現しているようです。2008年もそんな音の速さのように過ぎて行きました。そして今回は、毎月恒例の食べ比べ、2008年ラストです。1年の締めくくりに、ちょっといつもと趣向を変えて、香港の庶民の食文化を支える原動力でもある茶餐廳(チャーチャンテン)メニューの中から、これは皆さんにぜひ食べていただきたい、ナビスタッフお薦めメニューをご紹介したいと思います。これを食べて帰らなきゃ、香港へ来たとは言えない!そんなメニューをお楽しみください。
炒め麺4品、ご飯もの3品、そして野菜炒めを選び、『外買(オイマイ)』=(テイクアウト)しました。いずれも茶餐廳には欠かせない定番メニューばかりです。日本の定食屋で言うなら、カツ丼、卵丼、月見うどんクラス。どこの茶餐廳でも必ずありますよ。
ただいま試食中!
本日は、ランチタイムを利用して試食。今回は比べるというより定番メニューの中で一番お勧めしたいのはどれかということを改めて検証するような感じですね。
結構、みんなお箸が進んでいます。どんどん、取り分けていってください。まるで、香港人の大好きなビュッフェスタイル??ですね~
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ナビ饅頭の母も、今日のメニューは好きなものばかり。自然に顔がほころんで喜びを隠しきれません。
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環境保護&リサイクルの精神で、今回はテイクアウトのケースの蓋を切り取ってお皿代わりにしてみました。それにしても、みんなたくさん取り分けてるね~
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「ちょっと、お行儀の悪い!!誰ですか、お箸を立てているのは!」香港人のスタッフには通じませんでした、このコメント。日本だったら、お箸を立てるなんて…お母さんに怒られます。
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お勧めメニュー結果発表
第1位
干炒牛河(ゴンチャウアウホウ)
ダントツ人気でトップに選ばれたのは、炒め麺の中でも日本ではなかなか食べる事のできない麵『河(ホウ)』の定番メニューです。『河粉(ホウファン)』という粉から作られた麺は形がきしめんのように平らなのが特徴。表面はきしめんより少し透明感がある感じです。大きめに切った牛肉ともやしやねぎなどを、老抽(ロウチャウ)と呼ばれる濃い醤油の味付けで炒めます。だからでき上がりの色も濃いですよね。お店によってはべたべたして油っぽいかな~という時もあるのですが、香港人には一番人気でした。
第2位
星州炒米(センジャウチャウマイ)
『星州(センジャウ)』とは、シンガポールのこと。シンガポールスタイルの炒め米粉(マイファン)=ビーフンは、カレー風味です。大きな中華鍋で一気に炒めるのでべたつかず、さらっとしています。カレー粉のピリ辛風味もビーフンの軽さによく合って、カレーなのにさっぱりいただけるので、暑い時のちょっと食欲がない時に、お勧めできるメニューです。誰にでも受け入れやすい味と言えそうですね。
第3位
芙蓉蛋飯(フーヨンダンファン)
日本の中華料理で、ご飯に卵焼きがのっているもの、と言えばとろみのついた「あん」がかかった天津飯ですが、香港版は違います。卵はこんがり焦げ目がつくくらいによく焼かれていて、具もたっぷりボリュームがあります。もちろん「あん」もかかっていません。やっぱり、卵料理は香港でも人気があるみたいですね。
ご飯に直接ソースがかかっているのが特徴。卵焼きの中には、玉ねぎ、ネギ、ハムなどが入っています。
第4位
排骨炒公仔麺(パーイグワァチャウゴンジャイミン)
これは、インスタントラーメンを使った焼きそば。香港ではインスタントラーメンが茶餐廳では人気メニューなのです。普通のスープ麺はもちろん、麺をいったん茹でてから炒める焼きそばもとってもポピュラー。ナビも初めてインスタントラーメンの焼きそばを見た時、感動しました。焼きそばの具として、排骨(小さく角切りにしたスペアリブ)も人気。今回ナビがオーダーした店の排骨炒公仔麺は、軽く炒めた麺に具を混ぜ合わせたあんをのせ、とろみがついた焼きそばになっていました。
第5位
粟米班腩飯(ソッマイバンナンファン)
クリーム仕立てで洋風な香りがする、茶餐廳のご飯メニューの中でも特に子供に人気の高い粟米班腩飯。コーンの甘さとクリーミーな口当たり、一緒に入った白身魚のひと口フライによく合っています。一口フライ以外にも、肉粒(ヨッラツプ)=肉の角切り入りなどもあります。学生時代によくこれを食べてたなぁーと懐かしげなナビスタッフもいました。
衣が厚めの白身魚フライですが、クリームがよくしみていてなかなかおいしいのです。
第6位
楊州炒飯(ヨンジャウチャウファン)
日本人が思い描く中華料理の定番『チャーハン』といえば、香港でも一番スタンダードなチャーハンとして親しまれています。日本の中華料理店にはチャーハンといえば、普通は1種類しかありませんが、香港のチャーハンは、蟹や海鮮など具材とともに名前が変わって種類が豊富なんです。数あるチャーハンの中でも、楊州炒飯はあっさりしていてどんな料理にも合います。
第7位
干焼伊麺(ゴンシウイーミン)
今回は、一番低い評価となってしまいましたが、この『伊麺(イーミン)』も香港でしか味わえない麺のひとつです。きしめんほどではありませんが、こちらも細くて平ら。日清のどん兵衛のうどんのような食感です。干焼伊麺といえば、結婚式やお祝いの席で食事の締めに出される麺でもあるため、香港人スタッフには茶餐廳メニューというより酒楼(レストラン)メニューという意識が強いようですね。炒める時に少しスープを入れため、仕上がりの麺がしっとりとしているのも特徴です。
オマケの野菜炒め
蒜蓉炒菜心(シュンヨンチャウチョイサン)
外食すると、ご飯もの、麺ものばかり食べて、栄養が偏りがちなので、野菜の炒め物も合わせて注文する場合が多いです。あっさりとニンニクで炒めてもらうのがおすすめ。もちろん、油菜(さっと茹でて油をかけ、オイスターソースをつけて食べます)でもいいです。茶餐廳で出される野菜は毎日違うので、今日はどんな野菜があるのか、おいしいのか確認してから注文しましょう。
いかがでしたか?茶餐廳はメニューがたくさんあるので、何を頼んだらいいか迷ってしまうと思いますよね。そんな時は香港人がお勧めする定番メニューを選んでみてはいかがでしょうか?どの店にもあって、当たりはずれも少ない定番メニューを制覇すれば、あなたもB級グルメの魅力にはまること間違いなし!以上、香港ナビがお伝えいたしました。
ナビお勧めの茶餐廳データ
興發餐廳(Hing Fat Restaurant)
住所:尖沙咀亞士厘道8-10號地下
電話:2736-7788
営業時間:早朝06:15~深夜01:30
翠華餐廳(Tsui Wah Restaurant)
住所:尖沙咀加掌芬道2号地下至1楼
電話:2366-8250
営業時間:早朝07:00~深夜02:00
九龍、香港各所に支店があります
新逸茶餐廳(Sun Yat Restaurant)
住所:尖沙咀金馬倫道26-28号地下
電話:2301-4126
営業時間:24時間
蘭芳園2号店(Lan Fong Yuen)
住所:香港中環結志街4A-6号
電話番号:2850-8683
営業時間:08:00~20:00
阿徳厨坊
住所: 九龍紅磡黄埔新村船澳街103號1A地舗
電話番号 :2330-0268
営業時間 :早朝07:00~23:00
大排【木當】
住所: 尖沙咀廣東道70號地下
電話番号 :2317-7728
営業時間 :月~土 11:00~22:00、日 9:00~22:00
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上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2008-12-19