香港のアカデミー賞、金像奨のリポート

今年で25周年という節目の授賞式

主演男優賞に輝いたレオン(右)と助演男優賞のアンソニー

主演男優賞に輝いたレオン(右)と助演男優賞のアンソニー

こんにちは、香港ナビです。
香港のアカデミー賞にあたる金像奨の受賞式が4月8日に香港体育館(コロシアム)で行われました。
金像奨は今年で四半世紀を迎えるという記念すべき年になりました。これまでの歴史を見ますと、受賞した俳優は章子怡(チャン・ツィイー)張曼玉(マギー・チャン)、袁詠儀(アニタ・ユン)、梁朝偉(トニー・リョン)、劉徳華(アンディ・ラウ)、張国栄(レスリー・チャン)。作品でも『インファナル・アフェア』、『グリーン・デスティニー』、『カンフーハッスル』などと日本人に馴染みのある人や作品ばかりです。

★"ブルーカーペット"の横には大勢の取材陣とファン

俳優の人たちがコロシアムに入る前にはレッドカーペットならぬ"ブルーカーペット"(紫色に近いですが)が敷かれています。そこには、授賞式開始前からすでに、応援する歌手の名前を書いたプラカードを掲げるファンでいっぱいです。
鄭希怡(ユミコ・チェン)。名前がユミコ日本人ではありません

鄭希怡(ユミコ・チェン)。名前がユミコ日本人ではありません

肥媽の愛称で親しまれているマリア・コルデロ

肥媽の愛称で親しまれているマリア・コルデロ

林嘉欣(カリーナ・ラム)は、かわいいけれど演技派女優です

林嘉欣(カリーナ・ラム)は、かわいいけれど演技派女優です

この人も演技派、劉青雲(左)

この人も演技派、劉青雲(左)

今の香港のコメディエンヌといえば、楊千[女華](ミリアム・ヨン)

今の香港のコメディエンヌといえば、楊千[女華](ミリアム・ヨン)

梁洛施(イザベラ・リョン)は新人賞にノミネート

梁洛施(イザベラ・リョン)は新人賞にノミネート

ツインズの鍾欣桐(ジリアン・チョン)は1人で会場入り

ツインズの鍾欣桐(ジリアン・チョン)は1人で会場入り

会場の外で声援を送るファン

会場の外で声援を送るファン

これがレッドカーペットならぬ青色のカーペット

これがレッドカーペットならぬ青色のカーペット

今年の人気ナンバーワンは日本のアニメが原作の『頭文字D』に出演した周杰倫(ジェイ・チョウ)ではないでしょうか。会場からは彼のファンの黄色い声はすごいものがありました。郭富城(アーロン・クォック)、劉徳華といった4天王も依然として人気が高いですが、北京語圏だけでなく広東語圏でもジェイの勢いはすごいな~と思わせます。世代交代近しということでしょうか? 女優では鄭秀文(サミー・チェン)が女性ファンからの声援が多かったです。
香港・韓国映画スターや映画関係者です。手をつないで入ってくる人もいるなどほほえましいですね。

会場のセットですが、コロシアムが香港のコンサート会場のメッカなので、すばらしいものが組まれています。ステージ奥に見える階段は宝塚のようです。

受賞式は、曾志偉(エリック・ツァン)、杜汶澤(チャップマン・トウ)、毛舜筠(テレサ・モウ)の3人によるコミカルな司会で順調に進んでいきました。芸達者な3人ですので会場が多くの笑いに包まれていたのは、テレビ画面からも伝わっていたともいます。また、途中にはミュージカルや過去の受賞した映画主題歌が歌われるなど、まさにエンターテインメント・ショーそのものでした。
トークショー、歌、ミュージカルと盛りだくさんの演出です トークショー、歌、ミュージカルと盛りだくさんの演出です トークショー、歌、ミュージカルと盛りだくさんの演出です

トークショー、歌、ミュージカルと盛りだくさんの演出です

アンディ、成龍(ジャッキー・チェン)、韓国女優のチョン・ジヒョンらがプレゼンターを。本当に豪華なメンバーですね アンディ、成龍(ジャッキー・チェン)、韓国女優のチョン・ジヒョンらがプレゼンターを。本当に豪華なメンバーですね アンディ、成龍(ジャッキー・チェン)、韓国女優のチョン・ジヒョンらがプレゼンターを。本当に豪華なメンバーですね

アンディ、成龍(ジャッキー・チェン)、韓国女優のチョン・ジヒョンらがプレゼンターを。本当に豪華なメンバーですね

★作品賞は『黒社会』

賞レースに話を移しますと、作品賞にはヒットメーカーの杜?峯(ジョニー・トウ)監督の『黒社会』が輝きました。裏社会の権力争いの話です。マフィア映画は香港映画の定番ですね。杜監督はこの映画で監督賞も受賞しています。

主演男優賞が梁家輝(レオン・カーフェイ)、女優が周迅、助演男優は黄秋生(アンソニー・ウォン)、女優が毛舜筠、新人賞には周杰倫がそれぞれ選ばれました。
主演男優賞のレオンは授賞式当日、湾仔(ワンチャイ)での舞台があったため、楽屋とコロシアムをつなぐテレビ中継をする形で参加。受賞の喜びを、わざと転ぶことで表しました。また主演女優賞の周迅は「受賞できるなんて考えてもいなかった。本当にうれしい」と素直に喜びを表現していました。
見事、新人賞となったジェイ

見事、新人賞となったジェイ

助演男優賞は個性派俳優のアンソニー

助演男優賞は個性派俳優のアンソニー

テレサは助演女優賞

テレサは助演女優賞

発表を待つ、主演男優賞にノミネートされた俳優たち

発表を待つ、主演男優賞にノミネートされた俳優たち

「城」アーロン、「華仔」はアンディのファン。主演男優賞を受賞することを祈っている

「城」アーロン、「華仔」はアンディのファン。主演男優賞を受賞することを祈っている

主演男優賞は3度目の受賞となったレオン

主演男優賞は3度目の受賞となったレオン

こちらは主演女優賞にノミネートされた女優陣

こちらは主演女優賞にノミネートされた女優陣

『如果・愛』のメンバー。左から、周迅、監督の陳可辛(ピーター・チャン)、彼の恋人で女優の呉君如(サンドラ・ン)。ちなみにサンドラはもうすぐ出産予定。

『如果・愛』のメンバー。左から、周迅、監督の陳可辛(ピーター・チャン)、彼の恋人で女優の呉君如(サンドラ・ン)。ちなみにサンドラはもうすぐ出産予定。

受賞数を見てみますと、『如果・愛』は6部門、『頭文字D』と『黒社会』は4部門ずつで、この3作品で全20部門の全体の7割を占めました。

★日本の作品は受賞を逃す

実は今回、プレゼンターの1人として日本が誇る世界のファッションデザイナー、ワダエミが出ていました。『HERO 英雄』などで香港映画に深く関わっているからでしょう。
日本映画は香港では根強い人気があります。アジア映画賞には日本の作品からは『ハウルの動く城』と『いま、会いにゆきます』がノミネートされましたが、中国の『可可西里』が受賞し、栄冠を手にすることはできませんでした。
プレゼンターをしたときのワダエミ(左)

プレゼンターをしたときのワダエミ(左)

『いま、会いにゆきます』の作品が会場内のスクリーンで紹介されたとき

『いま、会いにゆきます』の作品が会場内のスクリーンで紹介されたとき


明星(スターの意味)の競演の金像奨は本当に華やかな雰囲気でした。これからも香港・中国・台湾の俳優・女優たちには、これまで以上に私たちを楽しませてくれる映画を作ってくれることでしょう。以上、香港ナビがお伝えしました。
授賞式終了直後。祭りの後の宴という雰囲気ですね

授賞式終了直後。祭りの後の宴という雰囲気ですね

式典の後、ホテルにパーティー会場を移しての様子。ジェイも参加しました

式典の後、ホテルにパーティー会場を移しての様子。ジェイも参加しました

授賞式の司会をこなしつつ、助演女優賞にも輝き大忙しだったテレサ

授賞式の司会をこなしつつ、助演女優賞にも輝き大忙しだったテレサ

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2006-04-19

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