獅子舞、カンフー、カウンターバー、ドラゴン…龍麺館(Dragon Noodle Academy)はモダンでありながら伝統的な中華料理が食べられるレストランです。
みなさんこんにちは、香港ナビです。香港には無数の中華料理店がありますが、皆さんは中華料理店を想像するとどんな店内を想像するでしょうか? 龍麺館(Dragon Noodle Academy)は広東料理を中心としたレストランですが、どこか西洋のレストランの雰囲気もあるところです。
中環駅から徒歩で約5分
お店への行き方を先に説明しましょう。MTR中環(Central)駅D2出口に向かいます。正面は出店なのですぐ右に曲がり狭い道をまっすぐ進みます。すぐT字型交差点になるのでそこを左に曲がりまっすぐ進みます。すると信号がある交差点に出るので右に曲がります。しばらく直進すると、ふたたびT字型の交差点が現れるので右折します。数十メートル先の左側にシンプルな外観のお店があります。徒歩で5分位です。
“中洋折衷”の店内
カンフーの練習に使う木人椿
店の入口には金色で「龍麺館」と大きく書かれた看板が掲げられています。そして中に入ると右側に長さ5メートルのドラゴンが壁に掲げられています。これは3人の職人が毎日8時間の作業を60日間も続けて完成したという芸術品です。入口正面にはカンフーの練習で使われる人間の形をした人形「木人椿」が2体たたずんでいます。良く見ると、店のドアは、ヌンチャクを模ったもので、ここだけみても細かな点までこだわりがあるのが理解出来ました。また、香港映画でもよく登場するのが、水を中にいれたひょうたんです。中国茶が飲める店にもあります。ここでは銅で作られた巨大なひょうたんが飾られていて、ドラゴン同様3人の職人が45日間かけて製作しています。ほかには、獅子舞の頭が12個がディスプレーされているほか、床をみると一昔前の香港でよく使われていた万華鏡のような模様をしたタイルになっています。凝りに凝った内装なので、昔ながらの中華料理店というよりは、おしゃれな西洋料理店のような雰囲気があります。
店は5200平方フィートと広々としています。食事エリアが188席、カウンターのバーエリアがありそちらは10席、英語名にヌードルが入っているように麺専用の座席が5あり、さらに個室があります。合計で223席です。
従来の中華料理のイメージを打破したい
葉駿文(Wilson Yip)エグゼクティブ・シェフ
この店の厨房を統括しているのが葉駿文(Wilson Yip)エグゼクティブ・シェフです。見た感じは若いですがすでに13年の経験を誇る料理人です。「内装もそうですが、メニューそのものも中華料理に残るどこか古臭いイメージを打破する料理を提供していきたいと思って料理を作っています。そのためにも世界各国の料理を勉強しました」と話します。実際に食してみると、確かに昔ながらの味がしっかりと残っているのですが、盛り付け方が斬新な料理に仕上がっています。大事なのはシェフの教育だそうで「リーダーとなる料理人2、3人に徹底して教えています。それをさらに下の料理人に伝えてもらう」という感じです。そうすることで葉シェフが不在の時も味が変わらないというクオリティーが保証されます。
いずれの料理もユニーク
花拳秀腿(Baby Cabbage Florets with Ham)
料理を見ていきましょう。「花拳秀腿(Baby Cabbage Florets with Ham)」(109ドル)は見た目が華やかな料理です。キャベツをつかって蓮の花をイメージして作りました。その上に刻んだ中華ハムが載せられています。典型的な中華の野菜料理で塩加減も絶妙です。中華ハムの味がアクセントになっています。「藍苺冬瓜(Berry Winter Melon)」(69ドル)は、冬瓜を半球状に切りそれをブルーベリージャムに2度漬けます。それをブドウの形に盛り付けます。半球状にしたのは底を平らにすることで冬瓜を重ねても安定するようにするためです。それを1つひとつ丁寧にならべるのですから手間がかかっています。ブルーベリーの甘酸っぱさがあり、食感は本当にブドウにそっくりなほどの柔らかさ。この食感にするためにいろいろ試行錯誤したそうです。「龍蝦蘿蔔酥(Crispy Lobster Puff)」(1個69ドル。注文は2個以上から)は、ロブスターを使ったパイです。頭としっぽの部分はロブスターの抜け殻を使い、胴のパイの部分のしま模様はニンジンを巧みに利用して作られています。パイの中はカシューナッツも入っているのが特徴です。これも盛り付けに時間がかかる料理です。
漢字の店名に「麵」の文字がはいっていますから麵の料理を紹介しましょう。「龍肉湯麺(Lobster Tail Soup Noodles)」(169ドル)は、ロブスター、鯛、野菜などを5時間煮込んで作ったスープ。じっくり時間をかけてつくっているのでマイルドな味わいです。具材は、ワンタン、大根の千切りなどがはいるほか、ロブスターのハサミの部分かしっぽの部分のどちらかを具材として選ぶことができます。麵は、多彩な中国の麺の中でもコシがある蘭州麺で、厨房で作られる手打ち麺です。台所はオープンキッチンになっているので、麺をつくるところを見る事も出来ます。コシがあるので日本人が好む食感になっています。
京城:即焼片皮鴨(Wood-Oven 8-Week Whole Peking Duck with Pancakes)
「京城:即焼片皮鴨(Wood-Oven 8-Week Whole Peking Duck with Pancakes)」(499ドル)はオーブンで8時間じっくりと焼き上げた北京ダックです。北京ダックといえば、皮を楽しみますが、ここでは、「皮」、「肉」、「皮と肉」の3種類の食べ方を楽しめます。一緒に巻くことができる具材はキュウリ、メロン、ニラ、ピンクキャベツの4種類。北京ダックソース、ゴマペースト、擦ったサトウキビ、ニンニクの中から選んで味付けをします。まさに自分の好きな組み合わせの食べ方ができます。皮はパリパリですし、肉はジューシーなのは言うまでもありません。
ウェイターが、3種類のスタイルでスライスしてくれます
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こんがり焼けたパリパリしている皮
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左に見えるのがバーカウンター
いかがでしたか? 料理自体はクラシックな広東料理ですが、盛り付け方、食べ方、店内は新しいスタイルの中華料理店です。客層もビジネスの中心街にあるので、香港人、西洋人、日本人など非常に国際的な雰囲気です。バーカウンターもあるので、食事をした後にバーで飲むのもいいでしょう。以上、香港ナビがお伝えしました。
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記事登録日:2017-03-07