朝、昼、夜と気軽に利用できて、なおかつ一人用セットメニューが豊富。サクっと食べたいときの強い味方。
こんにちは。香港ナビです。
香港の楽しみのひとつと言えば、もちろん「食べる」こと。でも一人旅の場合、あれこれ食べたくても胃袋はひとつしかないし、たくさんオーダーしても残すのは気も引けるし…。
そんなときの力強い味方がローカル系ファーストフード!「香港に来てまでファーストフード?!」とあなどるなかれ。香港ならではのメニューもたくさんあるし、何よりも分量がお一人様用なのがうれしいところ。
お客さんはほぼ全員がローカルだし、言葉が通じないかも…なんて心配はご無用。旅行者でも簡単にオーダーできますよ。何はともあれ、少しだけ勇気を出してチャレンジしてみましょう!
そもそも、ローカル系ファーストフードって?
その言葉が示すとおり、オーダーしたらすぐに料理が出てくるお店。基本的にはハンバーガーやフライドチキンのお店と同じと考えてもらって問題ありません。ただ少しだけ違うのは、モーニング、ランチ、アフタヌーンティー、ディナーと、時間ごとにメニューが異なり、さらに中華はもちろんのこと、西洋料理や場合によっては和食やアジア料理と、季節やプロモーションでメニューがチェンジするので、いつ行ってもメニューのバリエーションが豊富なんです。
香港には、有名なローカル系ファーストフード店が3つあります。まずは簡単にそれぞれの特徴を紹介しましょう。
■□■ 美心MX(Maxims MX) ■□■香港を代表するレストランチェーンのマキシム・グループ(美心集団)直営のファーストフード店。メニューに対するこだわりはピカイチで、プロモーションメニューは他店とは一線を画しています。さらに本格的な味はファーストフードとは言えないほどで、特にこの店のチャーシューは絶品!
■□■ 大家楽(Cafe de Coral) ■□■創業1968年の老舗。支店数が多く、路面店はもちろんショッピングセンターにも入っているので便利。こだわりの素材を使用したり、味を追及したプロモーションメニューは食す価値あり。おすすめは厚切りポークチョップライス。一部のお店では無料でWi-Fiが使えます。
■□■ 大快活(Fairwood) ■□■3つの中ではいちばん新しく、またかなり出遅れた感がありますが、ブランドのイメージをチェンジしてから人気上昇。和風や韓国風のプロモーションメニューが多く、またこだわり抜いた定番メニューのカレーには自信あり。比較的大規模な店舗が多いので、ゆったり座れるのがうれしい。
メニューの見方の基本を覚えましょう
視覚に訴えたメニューが中心で、実際の料理の写真がある場合が多いので、比較的わかりやすくなっています。料理の名前は中国語と英語併記、また料理もジャンル別に分かれているので 基本がわかれば難しくはありません。
上でも説明しましたが、メニューは朝、昼、午後、夜で異なり、またプロモーションによって常に変わり続けていますので、これから説明することはあくまでも参考ですが、基本となる部分は変わらないので安心してくださいね。
今回は、大快活のメニューを元に説明します。
メニューは料理の種類により大まかに「湯粉麺」「焼味」「飲品」などに分かれており、見やすいレイアウトになっています。この写真の「阿活皇牌」の場合、「阿活」はこの店の愛称、「皇牌」は名物料理といった意味です。まずはメニューの上から順に説明します。
・咖哩牛腩飯:咖哩はカレー、牛腩は牛ばら肉、飯はご飯。
・●猪扒飯:猪は豚肉、扒はステーキを意味しますが、この場合は猪扒でポークチョップとなります。 注):●(「火」扁に「局」)はオーブンで焼くという調理法をあらわしています。
・吉列魚柳飯:吉列はカツレツ、魚柳は魚のフィレ。つまり白身魚フライのことです。
・肉醤意粉:醤はソース、肉醤で文字どおりミートソース。意粉はスパゲティ。ただし、ソフト麺に近い食感です。
・忌廉粟米肉粒飯:忌廉はクリーム、粟米はコーン。あとは読んで字のごとくなので容易に想像できますね。
このように、メニューの表記には素材や調理方法などが含まれています。残念ながらここではすべてを紹介できませんので、以下のリンクを参考にしてみてくださいね。
例えば漢字の意味がわからなくても、英語でも表記されていますから、料理の写真と合わせて見れば大まかの料理の検討はつくはずです。
さて、このメニューを見ておわかりかと思いますがメニューの下にも、何やらごちゃごちゃと書いてあります。ここをちゃんと見ておかないとオーダーの際にお店の人からいろいろ聞かれて戸惑うことも…。
お店によって表記は異なりますが、メニューの下に記載されている「配」や「+」は、“メインの料理に加えてこれらもセットになってますよ”、という意味です。ちなみにセットメニューのことは「套餐」と言います。
つまりこの料理をオーダーすると、
ゆで野菜、中華風日替わりスープ、ご飯、中国茶が、そしてもうひとつは
コーヒー、紅茶、ソフトドリンクのいずれかが付いていることになります。ドリンクの詳細については以下を参考にしてください。
飲品(茶・啡)
文字どおり飲み物を意味します。ここで言う「茶」は中国茶や緑茶ではなく紅茶のこと。香港では紅茶の葉にいろいろなお茶やスパイスをブレンドし、それをストッキングで漉した「香港式紅茶」が有名です。通常、香港で紅茶というと、エバミルクをたっぷり入れた香港式ミルクティー「奶茶」か、最低でもスライスが5枚以上入ったビタミンCたっぷりのレモンティー「檸茶」のいずれかを指し、それぞれ「熱」(ホット)または「凍」(アイス)があります。
また「啡」はコーヒーのことで、一般的にはミルクがたくさん入ったカフェオレ風。オーダーの際にブラックを指定することも可能ですが、かなり味が濃く、また風味などはほとんどないため、ブラック派の人も敢えて香港スタイルコーヒーをいただくのが無難…かも。
また香港では、店によってはアイスドリンクを注文した場合、氷代として追加料金が取られる場合があります。これにはアイスティーやアイスコーヒーも含まれます。ただしソフトドリンクのように最初から冷たい飲み物には料金の追加はありません。
つまりこのホットドッグをオーダーしてアイスティーを注文した場合は20ドル+3ドルで、合計23ドルということになります。
いよいよオーダーです!
オーダーしたい料理が決まったら、カウンターで食券を購入します。現金のほか、オクトパスでも支払いができます。
レジの人はほとんど英語ができますので、英語でも問題ありません。中国語も英語もちょっと…という人でも大丈夫。通常、メニューボードはレジのすぐ横にあるので、最悪の場合はメニューを指差ししましょう
(店により、メニューボードがレジから離れてる場合もあります)。またメニューによっては、横に番号などがついていることもあるので、その番号でオーダーしても問題ありません。
上でも説明しましたが、メニューにドリンクなどが含まれている場合は、このときに注文します。
基本的にすべてのメニューは持ち帰り可能です。したがってオーダーの際には、ここで食べるか持ち帰るかを聞かれます。ここで食べる場合は「
ステイ・ヒア(Stay Here)」、持ち帰る場合は、日本ではテイク・アウトという言葉が使われますが、香港では一般的に「
テイク・アウェイ(Take Away)」が使われます。注文の際にはっきりと伝えてくださいね。
ここでもうひとつ注意です。
メニューにこのマークが付いている場合は、既に売り切れですので、別のメニューを選んでくださいね。
これで注文は完了です。ほら、簡単でしょ?
これは3ケタの番号が印字された食券。
お金を支払い終えると、レシート状の食券がもらえます。この食券にはオーダーするメニューによって2種類あります。
1.料理名と料金のみが印字されている場合
2.上記に加えて3ケタの数字が印字されている場合
メニューによっては調理に多少時間を要する場合があります。メニューボードにあらかじめその旨が表記されている場合もありますが、表記されていないこともあるので、まずは食券を受け取ったら3ケタの数字があるかどうかを確認してください。
そろそろお腹がすきましたね。もうすぐですよ。
1.料理名と料金のみが印字されている場合
そのまま受け取りカウンターに向かい、中にいるスタッフに食券を渡します。するとスタッフが厨房にオーダーを通し、受け取った食券をトレーに乗せます。あとは学食やカフェテリアで料理を受け取るように、オーダーした品物がトレーに置かれるのを待ちます。完全に揃ったらスタッフがトレーの上の食券を回収するので、これがOKの合図です!
このカウンターで料理を受け取ります。食券を中のスタッフに渡してください。
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きちんと一列に並んでくださいね。
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2.上記に加えて3桁の数字が印字されている場合
カウンターのスタッフに食券を渡す必要はありません。料理の用意ができると、店内のボード(店により電光掲示板)に食券に印字されている3ケタの数字がアナウンスと共に表示されるので、あとはカウンターに行って食券と引き換えに料理を受け取ってください。
水は付いてきませんが、中のスタッフに言えば水(お湯)も無料でもらえますよ。希望があれば遠慮なく言ってくださいね。
いただきまーす!ごちそうさま!
店によって名称が異なったり、ない場合もあります。
味が薄いなぁ、砂糖がもっと欲しい、あれ、爪楊枝がない、料理をシェアしたいから取り皿が欲しい…など、そんな問題や希望があったら店内の「セルフサービス・カウンター」へ。必要なものは、ここでほとんど手に入ります。
見苦しい写真でごめんなさい…(汗)
お腹いっぱい!ごちそうさま。
あれ?食べ終わった食器はどこに片付けるの?
心配ご無用です。そのまま置いていって大丈夫ですよ。あとはスタッフがちゃんと片付けてくれます。
食べ終わった後、のんびりしてると、まだ店にいるにもかかわらずスタッフがさっさと片付けに来たり、突然掃除をしたりすることもありますが、これもご愛嬌。香港スタイルなので大目に見てくださいね。
いかがでしたか。気軽に入れそうで、なかなか入りづらいと思っていたローカル系ファーストフードのお店。思ったより敷居が低いでしょ?
例えば食事だけでなく、飲み物だけでも気軽に利用できますので、観光やショッピングで疲れたときにふらりと立ち寄ってみてくださいね。
以上、香港ナビがお伝えしました。
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上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2013-10-17