香港美食之最大賞 2007年度 速報レポート

9月19日に行われた第7回Best of the best culinary awardsの様子、今年の気になる受賞作品、シェフをいち早くご紹介!

こんにちは、2001年から始まったBest of the best culinary awards-香港美食之最大賞。今年で第7回目になる決選が2007年9月19日に中華厨藝学院で行われました。このコンテストは香港旅游発展局がオーガナイザーとなり、香港のレストランシェフたちが参加し毎年行われている香港の権威ある料理コンテストです。回を増すごとに年々磨かれたレベルの高い料理が登場し、プロの高度な技術や創造性などを競い、香港のシェフたちの水準の高さを思い知らされるコンテストとなっています。

香港美食之最大賞では、毎年テーマが決められ、カテゴリー別に厳しい審査がなされます。
これまで行われたコンテストのテーマ
2001年 海鮮 ・ 雲呑麺 ・ 點心 ・ 鶏肉
2002年 豆腐・炒飯・龍蝦(ロブスター)・豬肉(ぶた肉)
2003年 鮮魚・炒麺・蔬菜(野菜)・鴨/鵝
2004年 牛肉・たまご・甜品(デザート)・土鍋料理
2005年 揚げもの・スパイシー・ベジタリアン・フュージョン
2006年 蒸/炒・甜酸・河鮮・海鮮と蔬菜
これまでの決選結果は香港観光局のページをご覧ください。
2007年度、今年のテーマは返還10周年を記念して特徴あるテーマが選ばれました。ひとつは
1. 漁・港故事
これは、100年前小さな漁村に過ぎなかった香港が今のこの国際都市へと繁栄した奇跡を象徴できるような香港の代表となる料理「招牌名菜」を選出しようと試みたものです。このテーマが大変反響を呼び、香港を代表する料理を自分たちで作ろうと、例年よりも多い142店舗142品の応募があったそうです。9月5日と6日に行われた予選ではこの142品から決選に進むことができる10品のみが選出されるという狭き門厳しい審査が行われ、決選の今日、10品の中からさらに3品の「至高榮譽金獎」グランプリが決定しました!
そして、もうひとつ、今年のコンテストでは料理ではなく、シェフ自身にスポットが当てられた

2. 最佳全能中菜廚師

というコンテストも行われました。厳しい予選をパスした6名のシェフたちが決選へと進み、料理の鉄人さながら、当日発表されるテーマにそって、会場にある食材を使って、3時間半以内にその場で料理を、組み立て4品を調理するというコンテスト。シェフとしての力量と経験、発想の柔軟性、食材や調理法の独創性、創造性が問われるおもしろく新しい試みです。

緊張のコンテスト当日の模様

午前9:15に開幕のセレモニーが行われました。
2007年度 Best of the best culinary awards-香港美食之最大賞決選の開幕リボンがほどかれます。
コンテストの前の緊張したシェフたちの顔から真剣さがうかがえます。
会場となる中華厨藝学院の厨房は料理の鉄人さながら報道陣が詰めかけ緊張と熱気に包まれました。このコンテストの審査には毎年、香港内だけではなく、国際観光都市として、世界各国からやってくる旅行者の味覚を満足させる料理水準の高さを競うため、世界各国の料理関係者が参加し、味、見た目(盛り付け)、香り、素材の切り方、香港らしいオリジナリティ、素材の組み合わせ、食感のなどに細かく分け、評価されています。

いよいよ2007年度の結果発表!

漁・港故事部門でグランプリに輝いた3名のシェフと3品の料理を紹介

グランプリ獲得シェフ  グランプリ獲得レストラン 明星海鮮酒家集團
陳醋で味つけしたうなぎ、廣東の上湯で調理した廣肚が中国のさまざま地方から香港に集まった人たちの融合を象徴し、うなぎの骨で作った橋が変化を止まない香港を象徴しています
こちらの料理はこのレストランで食べることができます
黄永強シェフ

黄永強シェフ

グランプリ料理

グランプリ料理


グランプリ獲得シェフ グランプリ獲得レストラン 太湖海鮮城銅鑼灣店
TEL : 28930822
蟹で作った船は香港の以前の漁村をイメージ。海老は香港人の楽観的で積極的なイメージの象徴。つぶ貝は感動の都・香港を象徴し、スープは香港人の変わらぬ力強さをイメージしています。
陳惠文

陳惠文

グランプリ料理

グランプリ料理


グランプリ獲得シェフ グランプリ獲得レストラン 粵江春
TEL: 35425768
まわりの船は昔の漁村だった香港をイメージ、中央にあるのが発展し続ける国際都市としての今の香港を象徴しています。
李品山

李品山

グランプリ料理

グランプリ料理


シェフカテゴリで見事にグランプリに輝いた2名のシェフをご紹介

当日発表された食材テーマは“豆腐”でした。
(右)亮明居 ルミエール 邵?龍シェフ
今年でシェフ歴26年の邵シェフは四川省出身のシェフ。「“豆腐”というテーマを見て、すぐいくつもの料理が浮かびました。ひとつは四川料理の“鶏豆花”鶏肉、卵白、片栗粉で作るシンプルなものですが、シンプルな料理だからこそ隠れた手間と技術を必要とします」さまざまな料理コンテストでも金賞、銀賞を獲得するのなど、今後も活躍が注目されるシェフです。
邵シェフの料理を食べるなら・・・・・
店名 : Lumiere, Sichuan bistro + bar 
住所 : 3101 - 3107, Podium Level 3, IFC Mall, Central
TEL : 23933933

(左)八喜 莫乾安シェフ
「“豆腐”という食材は実はとても難しい食材です。今回まったく豆腐というテーマになるなど考えもしませんでしたので、テーマを見て頭を悩ませました」2003年に“炒麺”カテゴリーで見事金賞を受賞した莫シェフはシェフ歴15年。「“心”を使って料理するということがいいシェフとして最も重要です。そして健康に配慮した料理を作ること」優しいその笑顔から優しい心が見えるような料理でした。
莫シェフの料理を食べるなら・・・・・
店名 : 8 Happiness ( Kai Tin Outlet) 
住所 : Shop 206, 2/F Kai Tin Shopping Centre, Lam Tin, Kowloon
TEL : 27179738
これまでの受賞料理を組み込みながら、今年もっとも新しい受賞料理を味わう旅などいかがでしょう?香港旅游発展局では、これまでの結果をまとめた小冊子の日本語版も用意しているようですし、2007年3月には講談社から、「食べ歩き!香港料理大賞」というこれまでの香港美食之最大賞の料理やレストランを紹介した美食指南ガイドブックも出ていますので、次の香港旅行では受賞料理のはしごというのも楽しい体験かもしれませんね。以上、香港ナビがお届けいたしました!

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2007-09-25

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