おなじみ櫻井先生のレシピ。今回は香港の西洋スープの定番、香港風ボルシチ「羅宋湯」のレシピです。
こんにちは!レシピコーナーをすぐ見つけてもらえるようにと専用のバーナーができました(感謝感激!)これからも香港らしいメニューをどんどんご紹介してゆきますのでお楽しみに!さて、今月の香港レシピはお馴染み茶餐廳ランチセットで定番のスープ“羅宋湯”をご紹介します!これから香港も少しづつ暖かいスープが恋しくなる季節。羅宋湯で心も身体も暖まってくださいね!この羅宋湯、実はボルシチのことで、もともとはウクライナの伝統料理ですが、香港には1910年代に上海経由で香港に亡命してきたロシア人が伝えたと言われています。
それ以降の香港ではロシア料理が流行り、ロシア料理を出すレストランもたくさんあったそうです。“羅宋”は“ロシア”の音を拾ったもので直訳すればロシアスープという感じでしょうか。10年以上前の映画になりますが、故レスリー・チャンが主演した“欲望の翼”で登場したレストランとして有名な銅鑼湾にある1952年開業の“皇后飯店”はロシア料理を出すレストランとして香港人のみならず日本人にも人気のレストランで、この“羅宋湯/ボルシチ”が看板メニューになっています。
このボルシチのレシピは世界でいろいろなヴァリエーションがあると言われていて、中の具も決まったものがあるわけではないそう。東南アジアで好まれる甜(甘い)・酸(酸っぱい)・辣(辛い)の味を持ったこのボルシチは香港でも大変人気があり、もう国民食と言っていいほど、多くの西洋風レストランや茶餐廳で食べることが出来ます。香港の羅宋湯/ボルシチも店ごとにレシピが違い飲み比べるのも楽しいかもしれません。日本のボルシチとはちょっと違う香港の羅宋湯/ボルシチレシピを今日はご紹介します!日本でも作れる材料なので是非試してみてくださいね。
作り方
まずは材料を切りそろえます
野菜類を切ります。** 切り方のルールはないのですが、小さく切るとより香港ボルシチになります。
トマト 皮ごと切ります
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キャベツ 2.3cm角に切ります
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野菜や牛肉から灰汁が出てくるので、丁寧に取り除きます。
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にんじんが柔らかくなったらじゃがいもを入れます
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じゃがいもが柔らかくなったらトマトを加えます
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トマトの身が崩れたら、ビーツの汁を残して加え、更に柔らかくなるまで煮ます。
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野菜が柔らかく煮えたら、鹽、糖、こしょうで味を調えます。
最後にビーツの汁を加えて出来上がり!
ビーツを入れると急に赤い色がきれいにつきますね!
** ビーツの色は長く加熱すると褪せてしまうので最後にいれましょう
** 1日おいた方が味が馴染んでより美味しくいただけます!!
** レストランや茶餐廳で出てくる羅宋湯は1日中何時間も煮込んでいるので、野菜がとろとろに溶けています。レストランや茶餐廳の羅宋湯を目指す場合は長い時間コトコトと煮てくださいね。ちなみに私は今回2日間かけて5-6時間火にかけました。
** 辛い味が好きな方はタバスコを加えてください
** 香港式羅宋湯はサワークリームはつきませんが、お好みで添えてください
香港ボルシチ“羅宋湯”のお供!
餐飽(ちゃーんぱーう)と呼ばれる食事用のパン
レストランや茶餐廳で“羅宋湯”を注文すると必ず添えられています。このパン、日本でいうとバターロールのようなものですが、なぜかとても甘いのです。香港の人はこのパンを2つに割ってバターを挟んで食べます。この餐飽、香港式のパン屋さんが買うことができます。
おすすめ“羅宋湯/ボルシチ”のレストラン
“皇后飯店”
住所 希慎道8號裕景商業中心地下D舖
電話 25762658
文句なし!これこぞ香港の正統派羅宋湯という感じです!
名寶石餐廳Tiffany Restaurant
住所 軒尼詩道188號地下
電話 28363381
かなり濃厚な羅宋湯です!塩味がちょっときついかな?
羅宋湯の特徴である甜(甘い)・酸(酸っぱい)・辣(辛い)が寒い季節にぴったりで、しっかり身体を暖めてくれます。野菜たっぷりでとってもヘルシーなこの羅宋湯。今年から冬の定番スープとして是非ご家庭でも作ってみてくださいね!
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記事登録日:2006-11-24