Let’s食べ比べ 楊枝甘露編

マンゴー、タピオカ、ポメロの3つがミルクと融合しあって醸し出すさわやかさ! 常に2番手扱いのスイーツながらも人気の高い楊枝甘露を食べ比べ!


こんにちは! 香港ナビです。マンゴーを主役としたスイーツといえば、まず出てくるのがマンゴープリン。そんな女王様の影に隠れて、ちょっと地味な存在となってしまっているけれども、マンゴーの甘みとポメロの酸味、さらにはタピオカの食感も楽しめる「楊枝甘露」は中華スイーツの定番中の定番。それなりにファンも多いのです! 湿度うなぎ登りの今日このごろ、うっとうしさを吹き飛ばす勢いで食べ比べたさわやか系スイーツ「楊枝甘露」は、いったいどこの店が1番人気となったのでしょうかー!? 

楊枝甘露とは、、、

「楊枝甘露ってなに?」という方に、まずは簡単にご説明を。主材料となるのは、マンゴー、ポメロ、タピオカの3つです。マンゴーピューレをベースに、ココナッツミルクやコンデンスミルクなど各店舗によってミックスされるものはまちまちですが、ミルク類を投入してコクとまろやかさ加えます。そこへ、角切りにしたマンゴー、粒をほぐしたポメロ、タピオカを加えよく冷やしたものが楊枝甘露です。
ポメロは、東南アジア原産の柑橘系フルーツで、グレープフルーツを大ぶりにしたような感じですが、果肉が比較的ほぐれやすく、またシャキシャキとした食感が特徴です。店舗によってはポメロではなく、グレープフルーツを使用するところもあるようですが、今回チョイスした店はすべてポメロを使用していました。

7店舗からやってきたオレンジ色の輝き!

Let’s食べ比べ 楊枝甘露編 Let’s食べ比べ 楊枝甘露編
冷たいデザートだけに、今回は食べ比べるスピードも大事な要素。後半に食べる楊枝甘露が常温に戻ってしまっていたとなっては公平なジャッジはできません。事前通達により「準備完了!集合!」のかけ声で一斉に駆け寄ってきたナビスタッフ一同。テーマがこういうものだと、動きも軽やかです。前回、出前一丁のときは、なかなか集まらなかったくせに~! 
見た目からしてかなりの違いがわかるので、今回は楽勝かと思いきや、素材を生かした味のシンプルスイーツだけに、微妙な判定が難しい! 一度食べては戻り、コメントを書き始めたかと思うと「もうひとくち」とまた戻り…を繰り返し、気が付けば用意した楊枝甘露も完売寸前。ん? もしかしてただ単に食べたかっただけ?
今回のナビ饅頭3世は、秋葉原の牛乳スタンド前のサラリーマンのごとく、腰に手を当てて楊枝甘露シェイクの一気飲み。若いのになかなか堂に入った腰の支えっぷりです!
マンゴーピューレがたっぷりだと濃厚に。ポメロが多い方とよりさっぱり。タピオカが多いとお腹がいっぱいに。個々の好みも反映されながら、食べ比べ終了です。

結果発表!



第一位 満記甜品 HK$24(約375g)
最近、銅鑼湾(コーズウェイベイ)の世貿中心(ワールドトレードセンター)に新支店をオープンさせたばかりの満記が、ダントツの1位となりました。比較的サラサラとしたベースに、程良く熟れたマンゴーと歯ごたえのいいタピオカがたっぷり。

ポメロは少な目ですが、全体のバランスが良く、「『これぞ楊枝甘露』という王道の味」と人気が集まりました。マンゴーの角切りがきちんと切れていなくていくつか繋がっているところが、いかにも手作りといった感じでなごみます。

第二位 許留山 HK$25(約410g) 
持ったときにずっしりと来るほどのボリュームがお得感満点の許留山の楊枝甘露。3大素材もそれぞれタップリ投入されて、仕上げにココナッツミルクがかけられています。ややポメロの苦みが残る感じがありますが、他の甘みが強い分それがいいアクセントになっているという意見もでました。

購入から食べ比べをはじめるまでに時間があったのですが、ひんやりと冷たいまま食べられたのは、ピューレがシャーベット状になっていたから。持ち帰りでもおいしく食べられる一品です。

第3位 發記甜品 HK$25(約330g)
見れば歴然。マンゴーがとにかく大きい! マンゴーを角切りにせず、果実の約半分の量を大きくスライスしたままドーンと投入しているのが特徴です。ピューレにはココナッツミルクも入っていますが、全体に甘さ控えめにさらっと仕上げているので、食後でも軽く食べ切れてしまいそうです

ポメロとタピオカの量はやや少な目ですが、「マンゴー好きはコレを選ぶべし!」の力強いコメントも飛び出すほどに、マンゴー満足度の高い楊枝甘露です。

第4位 杏花楼 HK$26(約325g)
ココナッツミルクと共にコンデンスミルクも入っているかな?といったくらいクリーミーなピューレが印象的です。マンゴーの味もきちんとしますが、全体として「平凡」という感想の域をでるものはなかったようです。

もちろん、これ一品を普通に食べたのならば「おいしい」と思うはずなのですが、食べ比べをすると埋もれて印象に残らない…。中間管理職的悲哀を帯びた楊枝甘露といった感じでしょうか

第5位 糖朝 HK$18(約300g)
新店舗がオープンしたばかりの糖朝。ミルクテイストなし、ほぼ100%マンゴーといえるピューレがちょっと濃すぎて「これはマンゴージュースでしょう」と、最初から楊枝甘露扱いされない事態となりました。しかも3大素材のうち、ポメロが入っておらず、「ポメロが多い方が好き」という意見が半数を超えた香港ナビでは、あまりいい評価は得られませんでした。

ちなみに、これを注文して受け取るまで15分待ち。さすが糖朝様。でも、今までならあり得ない「遅くなってごめんね」の言葉が添えられたのは、サービスもリニューアルされたってことでしょうか。

第6位 大良八記 HK$15(約375g)
おしるこ系の名店がはじめた楊枝甘露は、サラサラの液状でドリンクのよう。ピューレというよりマンゴー水に素材を浮かせたような感じです。なんとなくオレンジの味がしたのは気のせいでしょうか。

シャキシャキのポメロがかなりたっぷり入っているのですが、それ以外のものがあっさりとしすぎているため、ちょっとバランスが悪い印象を否めませんでした。「ノドが乾いたときに一気にグイッといけそう!」という意見がありましたが、それって、スイーツの扱いじゃないですよね~。

第6位 仙踪林  HK$28(約530g)
テーブルにおかれた瞬間から「これ対象外でしょう~」の声は上がるわ、「マックシェイクの新作?」「チューペット?」などなどさんざんな言われようだったのが、こちらです。確かに「楊枝甘露」と名付けるにはムリのあるビジュアルに、マンゴー味ではなく、なにやら人工的なフルーツ味が少々不気味です。「こんな楊枝甘露知らない方がよかった…」なんて意見も出るなか、なぜかナビ饅頭3世は、ジャパニーズビジネスマンスタイルで一気飲みをするほど気に入っていました。

番外編

コンビニや駅中のショップでもボトル入りのお手軽楊枝甘露が販売されています。代表的な2品はこちら。

鴻星楊甘露  HK$13.5(約300ml) ※セブンイレブン販売価格)
ごくごくっといけるドリンク系楊枝甘露です。ときおり口の中に入ってくるタピオカの触感が、ドリンクとはいえ楽しい食感を演出してくれます。本格的楊枝甘露を食べた後だと、かなり怪しい味わいですが、「コンビニ系楊枝甘露」として楽しむチープな味わいも、それはそれとしていいものです。

鴻福堂楊枝甘露  HK$20(約450ml)
形こそボトル入りですが、かなり本格的な味と追及しています。きちんとマンゴーの味のする上、タピオカ、ポメロもちゃんと存在を主張しています。100%香港MADEで、防腐剤および人口着色料無添加をポリシーにしています。その証拠に賞味期限はたったの2日。購入したらその日のうちに飲み切るのがベストです。

これら楊枝甘露はここで食べられます!

満記甜品
住所:香港銅鑼湾告士打道280号世貿中心商場P4層421-423號舗
Shop P421-423, Podium 4, World Trade Centre Shopping Arcade, 280 Gloucester Rd,Causeway Bay
Tel:2881-8336
営業時間:12:30~00:00

許留山
住所:尖沙咀海防道31號地舖
G/F, 31 Haiphong Road, Tsim Sha Tsui
Tel:2730-0703
営業時間:11:30~00:00

發記甜品
住所:旺角豉油街25-27號
25-27 Soy Street, Mong Kok
Tel:2332 8919
営業時間:12:30~翌02:00

杏花楼
住所:尖沙咀樂道9號地下A號舖
Shop A, 9 Lock Road, Tin Sha Tsui
Tel:2366-4720/2367-3360
営業時間:07:30~00:00

糖朝
住所:九龍尖沙咀廣東道100號G-F
100 Canton Road, Tsim Sha Tsui, Kowloon
Tel:2199-7799
営業時間:月~木10:00~24:00/金10:00~23:00/土07:30~翌01:00/日07:30-~00:00

仙踪林
住所:銅鑼湾羅素街2-4 2000年廣場地下5-6舗
Shop 5-6, 2000 Plaza, Russell Street,Causeway Bay
Tel:2121-1539
営業時間:08:00~23:30

ポメロをひと房ずつむき、それをさらにぽろぽろと崩す。とても地味で手間のかかる作業を経て私たちの口に届く楊枝甘露は、人件費の面から日本ではなかなか取り扱えないスイーツといえるかもしれません。だからこそ!香港で味わってほしいものなんです。甘味だけではなく、ほどよい酸味も楽しめるスイーツなので、甘いものが苦手な男性もぜひチャレンジしてみてください。次回食べ比べは、夏バテを吹き飛ばせ!漢方たっぷり、プルンとした茶色のニクイいやつ「カメゼリー(亀苓膏)」を予定しています。お楽しみに!以上、賞味期限切れの楊枝甘露を朝いちで一気飲みしてしまった、香港ナビがお伝えしました!

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2007-06-13

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