読者リクエストが一番多かった海南鷄飯(海南チキンライス)。香港だからこその、いろんなバージョンを食べ比べました!
こんにちは、香港ナビです。香港もやっと秋らしくなってきて、朝夕は涼しさも感じられるようになってきました。食欲の秋到来(って、ナビスタッフの食欲は季節に関係ないような気がしますが)を喜んで、たっぷりお腹を満たしてくれるメニューといえば、やっぱりスウィーツではなくご飯もの。その中でも今回の食べ比べは、読者の皆さんからのリクエストの多かったご飯ものメニュー『海南鷄飯(ホイナンガイファン)』を選びました。海南鷄飯って、広東料理だっけ?香港の名物っていうより、中国の海南島なんじゃないの?と連想される方もいらっしゃるかもしれませんが、起源はいろんな説があるんですよ。海南島出身のオーナーが経営するシンガポールのレストランで始まったので、シンガポールが始まりという説もあれば、海南島で養鶏をしていた人が考案したとか、海南島にもともと伝わる『文昌鶏』が、近隣の東南アジアに広まり、シンガポール、タイなどで広く親しまれるようになって変化していったとか……香港では、タイバージョンがポピュラーなようですが、一般の茶餐廳や中華レストランにもあります。ミックスカルチャーな香港だからこそ、一つにこだわらずいろんなバージョンが味わえるんですよね。
今回もすべて『外賣(オイマイ)=テイクアウト』してまいりました。ショッピングモール内にあるフードコートから、老舗のチェーン店、地元でお勧めのお店など6軒を選んで食べ比べました。
いろんなバージョンがありますが、基本的な特徴は、茹でる時に油を混ぜてあるので照りが良くて滑らかなチキンと、『鷄油飯(ガイヤウファン)』と呼ばれる、ゆでた時に出たスープで味付けしたご飯。そしてお好みに合わせてつけるソースは、店によっても違いますが、大体濃い目のお醤油系、チリソースと酢を混ぜたすっぱ辛系、しょうがやねぎとオイルを合わせたさっぱり系などがあります。
ただいま、食べ比べ中
実は今回は、今までの食べ比べの中でも一番お高いメニューなのです。普段のテイクアウトのご飯ものランチは、平均HK$30くらいがナビ相場。今回は椀飯振舞です!
というのも、新しいオフィスに引っ越したばかりなのです。この食べ比べは引越し祝いのランチ!?(っていうのも、さみしいかも…)今までの食べ比べと比較してみてください。オフィスの様子が違っていますよー。
ナビ饅頭の母も健在です。ニューオフィスでの食べ比べ第一弾が海南鷄飯で大喜び?早速パクつきましたが…。
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あれ?なんだか予想外のお味だったのかしら?
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結果発表
1位 好時沙嗲(Good Satay)
海南鷄飯(スープ付) HK$36
栄えある1位に輝いたのは、シンガポールバージョンの海南鷄飯!!『好時沙嗲(Good Satay)』は、店名通り沙嗲(サテ)をベースにしたシンガポール料理のレストランで、どこにあるの?って感じのビルの奥の奥の方にあるこぢんまりしたお店なのですが、これが地元の口コミでダントツ人気なんですよー。ナビも探して行った甲斐がありました!ナビでの注目はなんといっても、日本の鳥釜めしのように美味しい味付きのご飯。その上に無造作にがばっと載せられたチキンは、骨なしで柔らかく、チキンそのもののうまみが感じられる新鮮度です。3種類のソースとスープもついて、一番安い値段も経済的なナビには嬉しさ倍増!でした。
2位 泰國人海南鷄(Koon Thai Hai Nam Chicken)
泰式海南鷄飯(スープ、ドリンク付) HK$40
『泰國人海南鷄(Koon Thai Hai Nam Chicken)』は、香港でチェーン店展開するカジュアルなタイレストランです。チキンのササミ部分が柔らかく滑らかで臭みがありません。ご飯のほんのりしたチキンの味がくどくなく、食が進むおいしさでした。スープとドリンクがついてこの値段なら、ナビも納得です。
3位 海南村餐廳(Tropical Village Restaurant)
全城至正海南鷄飯無骨(スープ付) HK$58
『海南村餐廳(Tropical Village Restaurant)』は、マカオや中国へ行くフェリーターミナル『中港城』内にある、東南アジア料理のレストラン。店名からも、品名からも、そして値段からも海南鷄飯がイチオシメニューであることが伺えます。すべすべのチキンと、ご飯の味に風味があって評判がよかったですね。ただ、チキンそのものの味があまりしない、ご飯が硬いという意見もありました。スープ付きですが、値段的にもちょっと…ナビっぽくなかったかな?
4位 三巡海南鷄飯(Sergeant Chicken Rice)
海南鷄飯套餐(スープ、野菜付) HK$50
『三巡海南鷄飯(Sergeant Chicken Rice)』は、 広東道にある、ショッピングモール『シルバーコート』の地下のフードコートなど香港のショッピングモールにあるフードコート中心に展開しているチェーン店。海南鷄飯の専門店といってもいいかも。チキンは、冷凍ではなく新鮮なチキンを使っていることがわかる柔らかさで味も上々。ただ、ご飯と合わせた盛り付けでちょっとべたべたした感じがありました。ごはんが硬め。
5位 翠華餐廳(Tsui Wah Restaurant)
海南正宗文昌鷄飯無骨(スープ付) HK$50
『翠華餐廳(Tsui Wah Restaurant)』は、香港で規模も大きく『ちょっと高級な茶餐廳』として知られています。日本語では『すいかレストラン』と呼ばれています。海南正宗文昌鷄飯というだけあって、こちらはシンガポールやタイバージョンとは違い、海南島の『文昌鷄』がベース。このお店の人気ナンバーワンで看板メニューでもあります。他の店とはまた違っているのでしょうか、比べてみるとチキンが少し固めで、滑らかさを欠いていました。また、脂身が多かったのもマイナスに。ちょっと期待しただけに外れた感もあったのか?スープは甘めで、鳥の足入りでした。
6位 新逸茶餐廳(Sun Yat Restaurant)
海南鷄飯(スープ、野菜付) HK$40
香港の典型的な茶餐廳の海南鷄飯でしたが、チキンも特徴がなく、これはただの『白切鷄飯』だという意見が多かったです。血抜きの十分されていない白いチキンは、日本人にとってはあまり食欲のわくものではありませんね。ご飯も、白飯に少し味つけがされていたようですが、かえってご飯が固まってしまい美味しくありませんでした。量は多くて、野菜スープ付きでボリュームは十分だけど…。
いかがでしたか?起源も色々な説が飛び交っているというだけあって、こうして食べ比べてみると店によって大きな違いがありますね。シンプルな料理ですが、それだけに鮮度やちょっとした味つけがポイントのようです。海南鷄飯を食べたことがない方もいらっしゃると思いますが、この記事を参考に次回の香港旅行の絶対食べたいメニューの一つに加えてみてください。香港なら、シンガポール、タイ、香港といろんなバージョンが楽しめますよ。以上、香港ナビがお伝えいたしました。(記載している価格は購入時の価格ですので、場合によっては価格が異なることがあります。ご了承ください。)
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上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2008-10-24