上環を歩く

中環の近代的な高層ビルの立ち並ぶ街並みを抜け、西へ西へ歩みを進めるほど時代をさかのぼり、ノスタルジックな気分になる街、上環。

こんにちは、香港ナビです。今日は香港島の中心地中環(セントラル)のすぐお隣、上環をご案内します。上環は早くから中国商人が住みついた街。一見観光客には全く縁のないエリアかと思いきや、実は意外と歴史的な建物、観光地もたくさん点在していて、見どころ満載です。

A まずは、西港城から!

MTR港島線上環(ションワン)駅、西港城出口を出ると、大きな3階建てのレンガ作りの建物が見えます。これが上環のシンボル、西港城(ウェスタンマーケット)です。この建物は、1851年に建てられた食品市場を改装したもので、中にはおしゃれなレストラン、ベーカリー、おみやげ物屋さんが入っています。1階は全て布地屋。地階には、西貢の有名デザート屋さん「満記」も入っており、香港島にいながらあのマンゴーパンケーキやマンゴプリンを楽しめます。また同じく地階にある「80M巴士専門店」では、香港を縦横無尽に走り回るバス、ミニバスのミニカーが勢ぞろい。毎回日本へのおみやげに悩む人、今度はここでいろんなバスの模型を買ってみてはいかがでしょう?

B キャットストリートを散策

西港城を出て、摩利臣街(Morrison St.)を上っていくと、皇后大道中(Queens Road Central)突き当たります。この道を海を背にして向かって左側に数分歩くとマクドナルドが見えてきます。そこからちょうど皇后大道中 を挟んで目の間にある長い階段(樓梯街Ladder St)からが、本格的な上環散策の始まりです。階段の中腹あたりに摩羅上街Upper Lascar Low (通称、キャットストリート)があります。150メートルほどの小さな通りに小さな店が並ぶガラクタ市。昔は非常ににぎわっていたようですが、物が豊かになった今では並べられているものも観光客向けのキーホルダー、携帯ストラップへと変わってきています。中には古い中国の小銭や、お決まりの毛沢東の置物、昔の香港の写真やポスターなどレトロというか廃品同然のガラクタが所狭しと並んでいます。しかし外国人にはこのような使い古されたアジアン雑貨?が受けるようで、多くの観光客がやってきます。中には本当に掘り出し物があるかも知れませんよ。

C 文武廟から香港醫學博物館を散策

ひととおり、キャットストリートを満喫した後は、また樓梯街に戻ります。この階段を上りきったところにあるのが、文武廟(マンモウミュウ)です。ここは香港島最古の廟で、文武の神を祀っています。大きな釣鐘状の線香が天井からいくつも吊り下がっているこの廟は映画にもよく登場しているので、香港映画ファンには必見の建物。厳かな気分になったところで、20世紀初頭の香港にタイムスリップしましょう。上環には古い建物が多く残っています。例えば、文武廟から樓梯街 を更に上り、必列者士街(Bridge St)の角にあるYMCA会館。そして、必列者士街(Bridge St)から水池巷(Tank Lane)を上っていくと、香港醫學博物館が見えてきます。英国式のレンガ作りの建物は20世紀初頭の香港建築物の代表的作品でもあります。

D ハリウッドロード(荷李活道)を散策

坂道を下って、荷李活道(Holly Wood Rd)へ戻りましょう。この通りは骨董品街として有名。最高級品を扱っているお店も多く、中にはおしゃれなインテリアを施しているお店もあり、ぶらぶら歩いて見るには最適の通りです。本物かニセ物かはわかりませんが、店内には中国の石像や大きな年代もの(っぽい)花瓶、中国アンティーク家具が所狭しと並べられています。気に入った家具や置物があれば、もちろん日本への配達も手配してくれます。またこのあたりの道を一本中に入ると、昔ながらのジュースやお菓子を売る商店など、庶民の生活を垣間見ることができます。時間の許す限り寄り道をしてみてたら、昔懐かしい香港の街角をたくさん見つけることができるかもしれません。

E 乾物街で漢方スープの材料をGET!

ハリウッドロード(荷李活道)が終わると、皇后大道西(Queens Rd West)に突き当たります。少し左手に坂を下ると、皇后街(Queen St.)が見えてきます。ここを抜けると、徳輔道西(Des Vouex Rd West)です。ここは乾物街。海産物の臭いがどこからともなく漂ってきます。日本人になじみの深いもので言うと、フカヒレ、あわび、ツバメの巣、ホタテの貝柱などが並んでいます。なじみのないものは・・・。トカゲの開きやらタツノオトシゴ。これらは漢方スープの材料として使われます。お肌にいいもの、冷えを治すものなど、材料によって効能が違ってくるそうです。また菓子問屋も多いので、旧正月前になるとこの通りは大盛況です。帰り道は、?輔道西 をトラム道沿いに歩いて10分ほどでMTR港島線上環駅に戻ることができます。

いかがでしたか、上環散策。とにかく地図を片手に歩けば歩くほど、いろんな発見のある街です。普通の香港観光に飽きた人、次回は是非上環まで足を伸ばしてみてください。いろんなパワーをもらえる香港の食の文化と歴史が交錯する町並みに、皆さんもきっと何かしらパワーをもらえるはずです。以上、香港ナビがお送りしました。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2005-12-28

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