Let`s 食べ比べ 芝麻糊(ごま汁粉)編

アンチエイジング効果があると言われる、魅惑の黒ゴマをたっぷりと使った芝麻糊。老舗糖水屋さんVSインスタント!勝敗はどちらに?

こんにちは、香港ナビです。今回のLet`s 食べ比べは、中華デザートのいぶし銀的存在、芝麻糊(チーマーウー)です。中国語で「芝麻」とは「ゴマ」のことで、「芝麻糊」とは「ゴマのお汁粉」のことです。甜品(デザート)や糖水(スープ状のデザート)を売るお店には必ずある定番中の定番のデザート。黒ゴマはカルシウム、鉄分、リン、ナトリウムを多く含み、大豆よりも栄養価が高いと言われるほどの健康食材。この黒ゴマをたっぷりと使って作られた芝麻糊は、足りない栄養素を補ってくれる、とってもヘルシーなデザートなのです。
今回は、数ある糖水屋さんの中でもローカルに人気のあるお店や観光客にお馴染みのお店など6店、そして香港の味を日本にお持ち帰りできてしまう、インスタントの芝麻糊を2種類、全部で8つの芝麻糊を食べ比べてみました。香港人にとっては、小さな頃から食べ慣れたデザートのはずが、意外な結果が出てしまった今回の食べ比べ。いったいどこのお店が一番おいしかったのでしょう?

ただいま、食べ比べ中!

まずは芝麻糊の買出しに出かけたナビ食べ比べ担当。旺角、佐敦、尖沙咀と有名店を探しながら南下します。あらかじめ開店時間を調べて行ったにも関わらず、お店がまだ開いていなかったり、工場から芝麻糊が届いていなかったりと、意外と難航。店の前でシャッターが開くまで芝麻糊を求めて張り込み状態のナビです。夜が更けるにつれて繁盛する香港の糖水屋さんは、どのお店も朝は遅いようですね。
なんとかお目当ての芝麻糊がすべて勢ぞろいしました。早速、食べ比べの開始です。洗濯のりの黒色バージョンのようなグロテスク液体に、日本人スタッフはやや引き気味。それでも、果敢に挑戦中です。
ナビ饅頭の母は、甘いものが苦手。周りのスタッフから「全然甘くないから食べてみてくださいよ」と言われても「見ただけで歯が痛くなる」と断固として拒否。拍子抜けするほど本当に甘くないんですけども…
「芝麻糊って、どれも一緒だと思ってたけど、それぞれ味が違うね。」
飛び入り香港人、スプーンを使わず一気に飲んで「マズイ!」と一言。まるで青汁のコマーシャルのようですが、「もう一杯!」とは言ってくれませんでした。え?香港人って芝麻糊好きじゃないんですか?
微妙に甘いデザートのお供は、塩辛いチップスです。ナビ饅頭の母は芝麻糊を食べずにずっとお菓子をポリポリポリポリ。

結果発表です!

第1位
日清美味寳 糖水 生磨芝麻糊(220g ×2袋)HK$12.9
なんと老舗の糖水店を差し押さえて第一位に輝いたのは、日清のレトルト芝麻糊。作り立ての芝麻糊と比べるとゴマの味がやや人工的で100%ナチュラルな味ではない、という意見も多かったのですが、計算されつくした芝麻糊は、香港人スタッフが全員一致で「一番おいしかったと」コメントするほど、香港人の舌に合った味に仕上げられていました。さすがは我等が日清。出前一丁と並んで香港人の心をわしづかみにしているようです。
作り方は簡単です。電子レンジでチンしてもよし、熱湯に入れて温めてもよし。いつでもどこでも香港の糖水を再現できます。

第2位
杏花樓甜品 Hang Fa Lau Dessert(300g)HK$17
日清のレトルトに僅差で負けてしまったのが杏花樓。ドロドロと粘りのある芝麻糊は、ゴマの風味がしっかりと残って、一番伝統的な味を残していました。ゴマの香ばしい香りが好きな日本人スタッフ、懐かしい味を求める香港人スタッフ両者共にポイントが高く、納得の第二位です。ただし甘みは少ないので、デザートとは甘いものである!と思っている人にはイマイチ物足りないかもしれません。

第3位
糖朝 The Sweet Dynasty(350g)HK$20
全員から可もなく不可もない、均等な評価だったのが糖朝。HK$20という、芝麻糊にしては高めの値段に食べる前からやや反感を買ったものの、味はまあまあ。他のものに比べると粘りが少なく、さらさらとしているため「薄い、水っぽい」という意見も出ました。
蓮子(蓮の実)が入って、シンプルな汁粉にアクセントをつけています。

第4位
老友記 Friends House(400g)HK$17
香港人の間で口コミ評判の高い老友記が第四位です。さらさらと水っぽく、甘さがない薄めの味です。ゴマの味がまったくしない、味が薄くて食べ応えがない、という意見がほとんどですが、量は400gと一番たっぷりと入っているのでお徳感はあります。でも、この味のない芝麻糊を400gも食べることができるかどうかは、疑問です。味はイマイチでしたが、お店のスタッフはフレンドリーでサービスは一番良かったですよ、と念のため付け加えておきます。

第5位
滿記甜品 Honeymoon Dessert(310g)HK$18
マンゴーのデザートで有名な滿記ですが、伝統的な糖水は苦手分野のよう?他の芝麻糊とは、まったく異なる系統の味で、焦げたような味がするという意見がスタッフ数人から出ました。ゴマの味がほとんどしない、何の糖水だか想像がつかない、という辛口なコメントもあったものの、日本人スタッフ1名はこのお店を一番おいしいと言ってみたり、評価がはっきりと二分されたお店です。おいしいと感じるか、まずいと感じるか、ぜひ皆さんの舌で確かめてください。

第6位
多多 Torto 即溶芝麻糊(50g×7袋)HK$7.9
インスタントの芝麻糊ですが、一位に輝いた日清とは評価がまったく異なった結果となりました。パウダー状の芝麻糊の素を熱湯で溶かすだけ、と作り方は簡単なのですが、調理を担当したスタッフがお湯の分量を間違え、非常に濃厚なまるでゴマペーストのような(ベビーフードみたい?)芝麻糊になりました。甘さは十分、芝麻糊と思って食べると…ですが、パンに塗ったり白玉粉の中に入れたりすればおいしいんじゃないか?という、いろいろ可能性が広がりそうな芝麻糊です。

第7位
九記甜品 Kau Kee Desert(300g)HK$13
他の芝麻糊と比べると、色がまるでセメントのような不気味なグレー。一口食べて、全員が全員、「まずい!」と叫んでしまいました。ゴマの味がまったくしません。本当に芝麻糊を買ってきたのか?と疑いの目を向けられるほど、他の芝麻糊とは一線を画した微妙な味です。ほぼ液体で粘り気のないお白湯(墨汁の香りという意見もあり)のようで、あえてお金を出して食べるほどではない、と結論付けられました。

第8位
大良八記(350g)HK$10
第七位の九記甜品とほぼ同点だった大良八記。たったのHK$10という不況のせいで軽くなったお財布にとっても優しい値段には、それなりのものしかついてこない、ということを思い知った結果でした。全員一致で「味がない」というコメント。味がないのになぜ食べなければいけないのか、素朴な疑問からこの順位です。

ご紹介した芝麻糊はこちらのお店で購入できます

住所:旺角亞皆老街8號朗豪坊4樓409號
電話:2191-6618
営業時間:11:00-23:30

老友記 Friends House
住所:旺角通菜街24號泰豐大廈地下E號舖
電話:2780-2083
営業時間:12:00- 2:00

九記甜品 Kau Kee Desert
住所:佐敦白加士街5345號地下
電話:2957-8623
営業時間:12:30~

住所:尖沙咀廣東道100號
電話:2199-7799
営業時間:(月~木)10:00-00:00(金)10:00-23:00(土)07:30-01:00(日)07:30-00:00

住所:尖沙咀樂道9號地下A號舖
電話:2366-4720 / 2367-3360
営業時間:(月~土)07:30-00:00(日祝)11:00-00:00

恵康 Wellcome(香港各地に支店があります)
住所:香港銅鑼湾記利佐治街25-29 
電話:2577-4958/2577-3215
営業時間:24時間営業

いかがでしたか?黒ゴマは若白髪や便秘、新陳代謝の促進のほかに、二日酔にも効くんだそうです。香港で何か体に優しいデザートが食べたいな、でも甘いものは苦手という方には、オススメの芝麻糊。今回の食べ比べを参考に、ぜひ皆さんも芝麻糊で健康デザート体験をしてください!以上、香港ナビが黒ゴマにまみれながら、お伝えしました。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2009-02-23

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