香港ホテル辞典『チェックイン/チェックアウト編』

安宿から最高級ホテルまで選べる香港のホテル。知っているようで知らないホテルでの常識、非常識をご紹介!今回は、チェックイン、チェックアウトについて解説します。

こんにちは、香港ナビです。日本から出国すると、そこはもう海外。言葉の違いはもちろんのこと、文化や風習の違い、すべてが非日常の連続です。旅先での多少の失敗も、日本に帰ればいい土産話になりますが、できれば事前に予習をして、スムーズに旅を進めたいものですよね。そこで今回は、知っているようで知らない、香港のホテルの常識を解説。香港ビギナーの方も自信を持ってホテルに滞在できる数々のヒントを伝授したいと思います。出発前にこれだけ読んでおけば、あなたも旅慣れた旅行者に大変身できること間違いなし!

ステップ1 チェックイン(※香港ナビでホテルを予約した場合のチェックインの流れです)

ホテルに到着した後、最初に行うことは「チェックイン」。フロントデスク(Receptionと呼ばれます)に行き、チェックインをしたい旨を伝えましょう。英語が苦手な方でも「チェックイン・プリーズ」と言って、ナビの予約確認書とパスポートをスタッフに渡せばOKです。

スタッフが予約の有無を確認した後、宿泊日数、チェックアウト日の再確認を行い、レジストレーションカードへ住所(ローマ字)、サイン(パスポートの署名と同じものでOK)などスタッフから指定される欄に必要事項を記入します。

チェックインの時間は?
香港の多くのホテルのチェックイン時間は14~15時です。日本からのフライトの多くは、13時以降に空港に到着するため、14時前にホテルに到着することはないかと思いますが、マカオや中国からの到着、他のホテルからの移動などで14時前にホテルに到着した場合、どうしたらよいのでしょう?そんな場合も、チェックインの手続きを行うことが可能です。ただし、部屋番号の確定、入室は14時以降になります。いったん荷物をベルカウンターに預け、観光に出かけましょう。

深夜のチェックインは可能?
深夜に到着するフライトで香港入りする場合、ホテルのチェックイン時刻が午前0時を過ぎてしまう場合もあるでしょう。通常、ホテルのフロントデスクは24時間オープンしているため、深夜でもチェックインすることは可能ですが、ゲストハウスなど小さなホテルでは、深夜になるとフロントデスクに誰もいなくなる、ビルの鍵が閉まってしまうなど、深夜のチェックインができない場合もあります。ゲストハウスに宿泊する場合は、チェックインが何時までかを確認するようにしましょう。

また、事前に深夜に到着することがわかっている場合には、宿泊予約を行なう際に、あらかじめ到着便名とホテル到着予定時刻を伝えるようにしましょう。フライトの遅延や欠航などで、ホテル到着予定時刻が大幅に遅れそうなときにも、必ずホテルに連絡をしてください。

香港のホテルで日本語は通用する?
一昔前までは、4つ星以上の有名ホテルには必ず日本人スタッフが勤務し、日本人客のお手伝いや通訳を行っていましたが、ここ数年その数は減少しています。ローカルスタッフで日本語を話す人もいますが、簡単な挨拶ができる程度で、韓国や台湾と比べると香港のホテルでの日本語通用度はかなり低め。英語もしくは広東語、北京語が主流になっています。香港人の英語は独特の訛りがあるため、英語が得意な方でも聞き取るのに苦労することもあるかも。ベルボーイや客室係は英語が苦手なスタッフもいます。

<ひとことアドバイス>
☆パスポートは念のため同行者の分もすべて渡しましょう。レジストレーションカードに記入した人数分しかカードキーを発行してくれないホテルもあります。
☆「予約がない」といわれた場合は、予約時に使った名前と手元のパスポートが同じか(旧姓や同行者の名前で予約をしていないか)、ホテル名が間違っていないかなど、落ち着いて予約確認書をチェックしましょう。
☆チェックイン時、自分の手荷物には十分に気をつけましょう。

ステップ2 デポジット(保証金)の支払い

次に「デポジット(保証金)」の支払方法を聞かれます。日本国内のホテルにはない、このデポジットの支払いに戸惑ってしまう方もいらっしゃると思います。デポジットとは、ホテル内施設やホテルで利用できるサービス(国際電話、ルームサービス、有料チャンネル、ホテル内レストランでの飲食)に対する保証金です。デポジットを支払うことにより、客室内の電話、ミニバーの利用、また館内施設での部屋付け精算が可能となります。チェックイン時に払うデポジットは、これらの付帯サービスに対する保証金ですので、既に香港ナビを通して宿泊代金を全泊分支払っている場合でも支払う必要があるのです。

これらの客室内サービスを使うにはデポジットが必要。 これらの客室内サービスを使うにはデポジットが必要。 これらの客室内サービスを使うにはデポジットが必要。

これらの客室内サービスを使うにはデポジットが必要。

通常、デポジットは次の3つの支払方法から選ぶことができますが、クレジットカードでの支払いが一般的です。
1 クレジットカード 
2 現金(香港ドル) 
3 現金(アメリカドル、日本円、人民元などの外貨)


デポジットの金額やシステムは各ホテルにより様々です。不明な点は必ずその場でホテルスタッフに確認しましょう。ちなみに、預けたデポジットは、滞在期間中に何も利用しなかった場合、チェックアウト時に全額返金されます。
デポジットを支払わないとミニバーも空になります。

デポジットを支払わないとミニバーも空になります。

デポジットを払いたくない!余分なお金もない!
クレジットカードもないし、十分な現金も持っていない場合は、デポジットを支払わないという選択肢があるホテルもあります。その場合、チェックイン後、客室内の電話、有料チャンネルをロックされ、ミニバーも空にされます。

<ひとことアドバイス>
☆現金でデポジットを支払った場合に発行されるレシートはなくなさないように気をつけてください。チェックアウト時にこのレシートと引換えにデポジットを返金してくれます。
☆グループ旅行の場合、代表者が全部屋分のデポジットを払うことも可能です。

ステップ3 チェックイン完了

レジストレーションカードに必要事項を記入し、デポジットを支払えばチェックインは完了です。部屋番号の案内と共に、ルームキーを渡されます。最近の香港のホテルでは、カードキーが主流です。このカードキーを持っていないと、エレベーターでゲストルームへアクセスできないホテルもありますので、カードキーの場合は、宿泊者の人数分もらっておきましょう。

部屋の準備ができていないと言われることも

チェックイン時刻である14時以降にホテルに到着したにも関わらず、客室の準備ができていないために、入室ができない場合があります。特に連日満室の繁忙期や大型見本市が開催され、多くのビジネスマンがレイトチェックアウト(追加料金を支払い、チェックアウト時間を延長し夜まで客室を使う)を行っている場合によく発生します。つまり、客室の掃除が追いついていない、入室可能な状態の客室がない、ということです。

ホテルによっては、待ち時間にドリンククーポンを配るところもありますが、到着後の予定が決まっている場合は、荷物を預け、観光に出かけてしまいましょう。

<ひとことアドバイス>
☆朝食の有無(クーポンの有無、朝食会場、時間の確認)やチェックアウト時間など不明な点があれば聞いておくのもよいでしょう。
☆日本の電化製品用のアダプター(日本のコンセントの形から香港のものへ変更するもの)も併せてフロントデスクで借りておくと便利です。(フロントデスクにアダプターの予備がない場合は、ハウスキーピングのスタッフが客室まで持ってきてくれます)

ステップ4 ベルボーイへのチップ

4つ星以上のホテルには、フロントデスク付近や、フロントデスクが上階にある場合には、ホテルの玄関付近にベルデスクがあり、荷物の手伝いをしてくれるベルボーイが待機しています。タクシーやバスでホテルに到着すると、ベルボーイが挨拶と共に「チェックインですか?」と聞いてきます。「イエス」と答えると、スーツケースを持ってくれ、フロントデスクまで案内してくれます。ちなみに、人手が足りない場合は、スーツケースはいったんベルカウンターに留められ、引換えにバゲージタグを渡されます。このタグをチェックイン時にフロントに渡すと、後からベルボーイが客室まで荷物を持って来てくれます。

ここで悩むのが、チップ。香港にはチップの文化がありますから、荷物を客室まで運んでもらった場合には、必ずチップを渡しましょう。相場は、荷物の量にもよりますが、スーツケース1個の場合、HK$10~20(110~220円)。香港に到着したばかりで小銭がない場合は、チェックイン時にレセプションでHK$100を細かく崩し、ポケットにあらかじめ準備をしておくと、いざチップを渡すときに慌てずに済みます。米ドルやユーロなどの外貨でもOKです。その場合は、必ず紙幣で支払うようにしましょう。硬貨の両替はできないので、アメリカやヨーロッパにベルボーイ自身が旅行をしない限り、せっかくのチップも価値がありません。日本円の100円や500円玉もNGです。

渡すタイミングはベルボーイが客室を出る時。そっと彼の手元に手渡すようにします。あくまでもさりげなくがポイントです。クラブフロアやスイートルームに宿泊する場合は、ゲストリレーションのスタッフが部屋を案内後、ベルボーイが荷物を運んできます。この場合、チップは2人別々に支払ってください。

<ひとことアドバイス>

☆チップはよいサービスに対して渡すものです。サービスに満足しない場合は渡す必要はありません。
☆グループ旅行の場合、代表者1人がお金を崩してもらい、小銭をみんなでシェアしましょう。フロントデスクには十分な小銭がない場合があります。
☆HK$1やHK$2などの小銭を渡すのは、逆に失礼にあたるので注意してください。
☆フロントデスクまでの案内のみで、客室まで荷物を運んでくれない場合はチップは不要です。

ステップ5 チェックアウト

チェックアウト時間は混み合います。

チェックアウト時間は混み合います。

楽しい香港旅行も終わりに近づきました。あとはチェックアウトをするのみです。香港のホテルのチェックアウト時間は昼の12時が一般的です。12時前になると、フロントデスクはチェックアウト客で混み合いますので、十分に余裕を持ってロビーへ行きましょう。

チェックアウトに必要なものは、ルームキーと保証金のレシート(現金で支払った場合)。チェックインと同様、チェックアウトも簡単です。スタッフに部屋番号を伝えると、「客室内の冷蔵庫(ミニバー)の中のものを飲食したか、金庫の中は空になっているか」を聞かれます。同時にスタッフは客室係にミニバー、客室内の確認の連絡ををします。客室係から問題がない旨の連絡が入り、部屋付け精算にしている飲食費や電話、有料チャンネルの利用がなければ、チェックアウトは完了です。追加の請求がある場合は、請求書がプリントアウトされ、内容の確認と署名、そして支払いをします。

<ひとことアドバイス>
☆クレジットカードでデポジットを支払った場合でも、チェックアウト時には現金や別のクレジットカードでの支払いが可能です。
☆荷物が多い場合は、ベルカウンターに電話をして、ベルボーイに荷物を引き取りに来てもらいましょう。

ステップ6 出発まで荷物を預ける


最終日も朝から観光へ出かけ、ぎりぎりまでショッピングやグルメを楽しみたいという方は、早朝にチェックアウトをして、出発まで荷物をベルカウンターに預けておくことができます。もちろん無料です。また、いったんチェックアウトをした後、マカオや中国へ旅行し、後日同じホテルに戻ってくるという旅程の場合、次の予約が確認できた場合は、不要な荷物を預けておくことも可能です。詳しくは、ホテルスタッフに聞いてみましょう。

いかがでしたか?次回は、客室内での常識を数々のヒントと共に解説する予定ですので、お楽しみに!以上、香港ナビがお伝えいたしました。
関連タグ:ホテル マニュアル

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2012-07-30

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