香港に訪れた誰もが疑問に思う、日常の些細な不思議をご紹介。今回は街中の不思議を探ってみます。
こんにちは、香港ナビです。旅先でその国や街の独特の文化や習慣に触れることは、海外旅行の醍醐味のひとつではないでしょうか?ここ香港にも日本にはない不思議なことがたくさんあります。今まで気にもとめなかった、あんなこと、こんなこと、今回は香港の街中にスポットを当てて、日常生活の不思議に迫ってみたいと思います。
雨でもないのに雨が降る?!
香港の雑踏を歩いていると、急に頭上から水がポタリと落ちて来たことはありませんか?雨が降り出したのかな?と思って、空を見上げてみても、雲ひとつない抜けるような青空。では、この水滴はどこから? 実はこれ、エアコンの室外機からの水漏れなのです。日本の節電ムードの真逆を突っ走る香港では、どこもかしこも24時間エアコンを付けっぱなし。毎日エアコンを酷使しているにも関わらず、定期メンテナンスをしている人はあまりいないようです。そのため、古くなったホースからポタリ、ポタリと水滴が落ちてくる訳です。ナビも最初は気持ち悪いと思いましたが、今では頭上からの水滴で夏の訪れを感じられるようになりました。
市街地の自転車は違法なの?!
中国などアジア各地では自転車は庶民の重要な交通手段。日本でも通勤や通学に自転車を利用している人も多いと思います。しかしながら、香港の市街地では自転車に乗っている人を見かけることがほとんどありません。なぜでしょう? 答えは簡単、危ないから。香港では自転車の走行が禁止されている訳ではなく、 トンネルやハイウェイ、その他規制区域を除く場所では自由に自転車に乗ることができるのです。ただ、人間でもまっすぐに歩けないほど人が多く、道幅も狭い歩道では自転車の走行なんて至難の業。一方、道路には視界を塞ぐ2階建てバスやタクシー、自動車があふれ、排気ガスもひどい。自転車が風を切って気持ちよく走れる場所なんて、香港の市街地にはどこにもありません。もちろん、駐輪場もありません。そのため、自転車に乗っているのは、茶餐廳の外賣(デリバリー)など、バスよりも強靭なベテランのオジサンたちのみ。一般人には難易度が高すぎるため、おとなしく電車やバスに乗って移動したほうが安全でより早いのです。ただし、新界など郊外に行くと、自転車用の専用レーンや駐輪場が完備されている場所もあり、気軽に自転車に乗ることができます。
自転車はデリバリー用がほとんど
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なぜか運転手は半裸の場合が多い
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日曜日のセントラルはフィリピン?!
日曜日にセントラルに出かけると、歩道を埋め尽くすフィリピン女性の集団に誰もが驚くはずです。「いったい、これは何?!こ、こわい・・・」。 大丈夫、恐れることはありません、彼女たちはみんなフィリピンから出稼ぎに来た家政婦さんたちなのです。日曜日は彼女たちもお休みなので、同郷の知人や親戚たちと共に、郷土料理や雑誌、新聞、トランプなどを持ち寄り、日が暮れる頃まで歩道橋の上下、公園、歩道など通行人の妨げにならない場所で一日を過ごします。これだけの数のフィリピン人が集まって来るため、彼女たちをターゲットにしたコーリングカード売りや両替商、フィリピンへの仕送り専門の宅配業者などの商売も大繁盛。ちなみに、セントラルや金鐘エリアはフィリピン人、銅鑼湾のビクトリア公園周辺はインドネシア人という風に、彼女たちの間でもテリトリーがあるようです。
街中は意外と日本よりキレイ?!
香港の街を歩いていると、人の多さや街のごちゃごちゃ具合にも関わらず、意外と地面のゴミが少ないと感じることはありませんか?ハイウェイにもほとんどゴミが落ちていません。なぜでしょう? 実は香港では、政府や提携団体の清掃員が毎日早朝から深夜まで街を掃除してくれているのです。その回数、主要エリアや観光地では1日4回以上、特に人通りの多いエリアでは、なんと8回以上にのぼるそうです。更に路上にゴミを捨てたり、タバコのポイ捨てをすると1500元の罰金が課されます。そんな法律があっても誰も見てるわけない、なんて油断は禁物。街中には白い制服を着たパトロール員がたくさん歩いているので注意が必要です。どちらにしても、香港には至るところに灰皿つきの大きなゴミ箱が設置されているため、ゴミを地面に捨てる必要はないのかもしれません。
香港には2万個以上のゴミ箱が街中に配置されています
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街をキレイにしてくれる清掃員さん
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香港には電線がない!?
香港の市街地を歩いていると電柱や電線がないことに気付きませんか? 実は、香港では電線は地面に埋められているのです。路上に電柱がないため、狭い道を邪魔するものがなく、頻繁にやってくる台風などの災害時にも危険が少なくなります。また、イギリスでは古くから電線地中化が進められていたため、その影響もあるようです。ちなみに、地下に専用の共同溝がある訳ではなく、水道管、ガス管、電話線と共にライフラインはすべて、そのまま地下に埋められています。そのため、工事の際にはアスファルトをはがし、地中にむき出しのまま埋まっている電線等を掘り出す必要があり、その都度、道路や歩道がブロックされてしまいます。
いかがでしたか?外国にやってくると、不思議なことが多いですよね。これって、ここを変えればもっとうまく行くんじゃないの?とか、なるほど、そういう手もあったのか、などなど街を歩けば歩くほど、新しい発見もあります。皆さんも、香港で不思議に思ったこと、困ったことがあればどんどんご意見をお寄せくださいね。以上、香港ナビがお伝えいたしました。
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記事登録日:2011-11-17