どんな国にも市場やスーパーではその土地の文化や生活がよく見えるもの。お土産も勿論ですが、ディープな香港ライフを楽しみたい貴方は是非スーパーマーケットを体験してみて。思い掛けない発見と驚きが沢山ありますよ!
こんにちは、香港ナビです。観光地や名所巡りもきっと驚きいっぱいの香港ですが、もう一歩踏み込んで香港人の普段着な生活にも触れてみませんか?香港人の食の基本が見えてきます。
「スーパーなら世界どこでも大概一緒でしょう!」とお思いの貴方。確かに大まかなシステムは同じですが、細かい所に香港らしさが出てくるわけです。
輸入食品はかなりの品揃え
今回は香港のスーパーをゆっくり巡回しながら、日本のスーパーとは違う点、日本人が思いもしない発見、を切り口にご紹介していきます。
今回のレポートは香港スーパーの大手、Park N Shopワトソンズのサブブランド、フュージョンからお送りします!
入ってすぐに、違う
まずは、ショッピングカートをもって、、、あれ?鍵が掛かって自由に取れない!
全てのスーパーで必ずこれがある訳ではありませんが、これはショッピングカートを盗まれないように作られた仕組みだとか。カートを使うためには10HKDコインを鍵のところに入れてチェーンをはずします。コインはカートを返却すると戻ってくる仕組みで、無料のコインロッカーと似ています。コインが偶然無い人は?心配無用、店員さんが両替用に雑務をしながら横で立っていてくれます。そう、日本ならきっと両替機がありますが、香港はまだまだ人海戦術。
香港流野菜フルーツ売り場
入ってすぐ野菜とフルーツコーナーが広がるのは世界共通ですが、ここも、流石は香港、世界有数の貿易港。東西南北世界中のフルーツがお安く!現地と殆ど変わらない値段で手に入ります。
東アジアのフルーツ達 台湾、韓国、中国、そして日本産の違ったフルーツ達
東南アジアのフルーツ達 タイ、マレーシア、フィリピンの絶品フルーツ達(日本では超高級!)
北米、ヨーロッパのフルーツ達
日式野菜とは?
日本の野菜品種が沢山の棚がこんなに大きく
近年特に人気上昇中の日本野菜。香港では、「日本の(品種改良が進んだ)食べ物は断然美味しい!」と高くても買う消費者も多いのです。そんな理由から、香港のスーパーの多くでは日本の野菜コーナーを設けている事もあります。そこで目にするのは多くの「日式」の文字。これは言わば「和風」「日本流」と言った意味合いの言葉で、色々な野菜の品種を示すのに使われています。
香港とオーガニック
日本や欧米ではかなり定着したオーガニック食品。香港の場合は、まだまだ発展途上(地域とお店にもよりますが)と言った様子ですが、少しづつオーガニック需要に対応した棚も野菜を中心に作られるようになってきました。ただし、まだまだ「オーガニックは高い」という難しい壁に消費者も悩んでいる様子。
例えば、オーガニックと中国産オーガニック表示なしの人参の価格(1パウンドあたり)を比較してみると、この通り。5倍も違うのです。食べ物は日用品、という事も考えると、なかなか手も出ないという声も多々聞きます。
オーガニックの人参
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オーガニックでない中国産の人参
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香港流お惣菜
香港のお惣菜といえば叉焼
香港でのお惣菜は、日本の百貨店のような洗練された雰囲気や高級感はありませんが、庶民に優しいメニューは沢山揃っています。香港ならではーなお惣菜として、叉焼、アヒルの丸焼き、魚の皮のフライなどが並んでいます。
香港流シーフード
香港といえばシーフード料理も有名ですが、改めて素材に触れる機会は普段はありませんよね。日本で一般的と思われるお魚が海外では珍しいように、香港では一般的なお魚も旅行者には謎の食材達。
香港のお魚の一般的なお料理例
「これはどう調理すればいいの?」なんて香港ナビも思ってしまいますが、「香港で魚は基本は蒸して、お醤油と長ネギ生姜をかけて食べればOK」と香港人はアッサリと答えてくれます。確かに、香港でのお魚類は白身魚が中心なので、臭みや癖はなく挑戦しやすいかも知れません。
香港で非常に一般的なお魚は、タイ、ガルーパ、鯉、と言った所でしょうか。とっても大きなサイズの物も、スーパーでは水槽で販売しています。
これ、鰻なんです
日本人にとってちょっと面白いのがこのお魚の切り身。こちら、輪切りした鰻なのです!広東料理ではお米、生姜と一緒に蒸料理に使われたりします。鰻は必ず3枚おろしで甘い醤油ダレ、と思ってしまう日本人にはアッと驚きですよね。
見た目が怖い珍味達もぜひここでご紹介しましょう。いずれも見た目はビックリですが味は良く、一口食べれば見た目が気にならなくなります。日本でも少量水揚げされているので、馴染みがある人もいるかもしれません。
香港流お家でデザート
多様で、日本とは全然違う、そしてあまりまだ日本では知られていない中華デザート達。実はマンゴープリンと杏仁豆腐以外にも沢山種類があるのです!一つ一般的なのは言わば「おしるこ」類。日本にもある小豆ベースはもちろん、ゴマ、胡桃、アーモンド(杏仁)、緑豆と、ありとあらゆる豆とナッツ類からおしるこを作ります。
そんな手間はなかなか現実性が無い、と言うことで、人気なのがこちらのレトルトおしるこ♪ (なんと日清から)
余談ですが、日本人が中国人の大発明と思っている杏仁豆腐。実は、香港にはありません。。。(!)香港で杏仁を使ったデザートは一般的に杏仁糊、杏仁茶と呼ばれ、おしるこ状のあたたかいスープです。
香港流 乾物売り場
日本にも昆布や煮干、シイタケなどの乾物がスーパーにはありますが、さあ、香港の場合は勿論違うものが売っています。当然、クコの実やシイタケ、緑豆があるのは想像する方も多いと思います。
特に面白いのは、何と、中国では牛肝菌と訳されるあのポルチーニマッシュルーム(そうです、イタリア人意外も食べるのです)と、日本人しか知らないんじゃないかと思ってしまう寒天(アガーアガー)がこの乾物コーナーからでてくるのです。これらが中華食文化でどう登場するのか、まではまだ究明が必要ですね。まだまだ日本人の知らない中華グルメが沢山ありそうです!
ポルチーニ茸はイタリア人だけのものじゃない!
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寒天も。。。中華ではどう利用されるのでしょうね?
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さてさて、かなり赤裸々にスーパーで得られる香港食材達をご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?今回は紹介しきれなかった分野も沢山ありましたので、後々またレポートが出来ればいいなと思っています。普通に見えるお店や町並みの中にも、よく目を凝らすとその土地の面白さがタップリつまっているものですね。以上、食の都香港より香港ナビがお送りしました。
上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2014-09-02