2007年 今年もホットだった香港セブンス!!

1年に一度香港スタジアムで開催される、香港セブンス。今年も白熱した戦いが繰り広げられた3日間。

みなさんこんにちは。香港ナビです。
昨年に引き続き今年も香港セブンスの取材をしました。その模様をお伝えします。

走る、走る、走る

香港セブンスとは名前の通り、最もポピュラーな15人ではなく7人で行われるラグビーです。7分ハーフと競技時間は非常に短いですが、フィールドの大きさは15人制と同じなのでスタミナが求められるスポーツです。香港でセブンスが開催される時期は、長袖を一枚着ればちょうど良かったのですが、今年は蒸し暑くて夏が来たような感じでしたから、選手はいつも以上に大変だったことでしょう。

また、人数が少ないので、15人制の特徴であるスクラムを組んでもすぐパス攻撃に変えて、ピッチ全体を縦横無尽に駆け巡る「走るラグビー」が展開されていきます。
今年もたくさんの観衆に包まれた香港スタジアムです

今年もたくさんの観衆に包まれた香港スタジアムです

入り口で切符を切るようす。
ひっきりなしに人がやってきます

入り口で切符を切るようす。 ひっきりなしに人がやってきます

常連国が香港に

今年も例年とおり、日本、香港、イングランド、フィジー、サモア、ニュージーランドなどおなじみの代表チーム、24カ国・地域が香港スタジアムに集まりました。今年はヨーロッパで15人制ラグビーのワールドカップが開催される予定なので、香港セブンスにも注目が集まりました。

コスプレ大会

セブンスを見た人なら、コスプレを楽しんでいる観衆の姿をテレビや新聞・雑誌などで見たことがあると思います。香港セブンスは、香港最大のスポーツイベントであると同時にお祭りという面があります。

南側にあるスタンドは自由席で、コスプレの中心エリアです。目立ちたいサポーターは、朝早く起きて衣装を仕込み、開場前からスタジアムの入り口に並ぶという、結構大変な思いをして南スタンドにやってきます。そこで、酒を飲んだり、友人としゃべったり、試合を見たり、ナンパしたり(いや、友人を作るという言葉に変えておきましょう)して、日ごろのことを忘れるかのように楽しんでします。

試合を除いて観衆が一番盛り上がるのは、試合と試合の間と、ハーフタイムの間に流れる音楽。コスプレグループにとっては、この時間がテレビや雑誌のカメラマンに写される最大のチャンスだからです。時間的には長くありませんが、それぞれが曲にあわせて思い思いにダンスをしています。ここでは、なつかしのナンバーから新しい曲、クラブでの定番の曲まで使われるのですが、盛り上がる曲、盛り上がらない曲の差がはっきり出るので、ある意味、香港市民の嗜好がわかりますね。
スタンドの様子。それぞれがイベントを楽しんでいるのがわかりますね スタンドの様子。それぞれがイベントを楽しんでいるのがわかりますね スタンドの様子。それぞれがイベントを楽しんでいるのがわかりますね
スタンドの様子。それぞれがイベントを楽しんでいるのがわかりますね スタンドの様子。それぞれがイベントを楽しんでいるのがわかりますね スタンドの様子。それぞれがイベントを楽しんでいるのがわかりますね

スタンドの様子。それぞれがイベントを楽しんでいるのがわかりますね

ラグビー以外のイベントもあります

ほかにも、人気の国のユニホームなどを買うことができたり、吹奏楽の演奏が会場内で行われていたり、ドラゴンダンスのショーなどと、ラグビーの試合以外のことでも楽しめます。

ビジネスの社交場という一面

楽しんでいる人が大勢いる一方で、セブンスにスポンサーとして名を連ねている会社は、VIP席を確保して、大人の社交場としてセブンスを楽しんでいます。クライアントの接待をかねたビジネスの場所としても使われているようです…香港セブンスは、日本人お得意の接待ではありませんが、こういう側面も持っています。

ビールの売り子さんが一番大変?

セブンスで一番大変な人は誰だと思いますか? 選手や運営する人も忙しいと思いますが、ひょっとしたら客席を回ってビールを売る女性が最も大変なのではないかと思っています。香港セブンスでのビールの売れ方は半端ではありません。そんなせいか、セブンスも中盤あたりを過ぎると、会場の一部がビールのにおいが充満しているところがあるぐらいです。これを3日間、細い香港の女の子が階段を上り下りしながらすっと売り回っているのです。今年は暑かったので、ビールがいつも以上に売れたようですので、本当に肉体的にはかなり大変だったと思います。
プログラム売り場に売り子も暑い中声を出して売っていました

プログラム売り場に売り子も暑い中声を出して売っていました

子供たちも、
ボランティアでセブンスを支えます

子供たちも、 ボランティアでセブンスを支えます

サモアが逃げ切り勝ち

試合のほうに話を移しますと、優勝したのはサモアというダークホースでした。強豪国ではありますが、大体、ベスト8とか、ベスト4とまりという印象です。ところが2月に行われたニュージーランドのセブンスでも優勝するなど今年は好調です。決勝の相手は、世界各国で開催されているセブンスシリーズのランキングトップに位置するフィジーです。ちなみに香港セブンスでは無類の強さを見せるイングランドは準々決勝でニュージーランドに敗れてすでに姿を消していました。

前半の1分、2分、4分に立て続けのトライを決めます。前半の残り1分を切ってからも相手のパスミスをトライにつなげて27対0という予想にしないスコアでサモアが前半をリードします。

ところが、後半に入るとフィジーの猛攻が始まります。5分、6分、8分にトライを重ねて一気に追い上げます。10分にもトライをあげて5点差まで詰め寄りますがここまで。前半に細かいミスを連発してサモアにトライを許した王者フィジーの敗北でした。
キック、ボールの奪い合いなど、どのプレー1つ取っても、力が入ります キック、ボールの奪い合いなど、どのプレー1つ取っても、力が入ります キック、ボールの奪い合いなど、どのプレー1つ取っても、力が入ります

キック、ボールの奪い合いなど、どのプレー1つ取っても、力が入ります

試合後の選手は積極的にサインをします

試合後の選手は積極的にサインをします

優勝カップを掲げるサモアの選手たち

優勝カップを掲げるサモアの選手たち

日本は惜敗

日本代表は、若手を中心としたメンバー構成で、15人制ラグビーにつながる人材の発掘もかねています。予選は、初戦がカナダ、2戦目は優勝したサモアで両チームに完敗。中国に勝って1勝2敗となって予選の下位のチームが戦うボウルというトーナメントに回ります。トーナメント初戦のチャイニーズタイペイに完勝しました。2戦目は、今大会は絶不調のフランスです。前半を7対5と不調とはいえラグビー先進国にリードして前半を終了しますが、後半に日本がミスなどを連発して、相手のトライにつなげられて24対7で敗れてしまいました。
山本英児キャプテンは「フランスに勝てた試合だったと思いますが、後半の一本が出なかったのが敗因です。課題も見つかったのでそれを修正すれば次のオーストラリアでの大会は何とかなると思います」と語ってくれました。
試合前に円陣を組んで気合いを入れる日本人選手

試合前に円陣を組んで気合いを入れる日本人選手

相手のタックルにかまわず走ります

相手のタックルにかまわず走ります

いかがでしたか?1年に1度のお祭り騒ぎの香港セブンス。来年は皆さんも早めにチケットを手配して、ビール飲んで、踊り狂って、最高に盛り上がる3日間を過ごしてみませんか?以上、香港ナビがお伝えしました。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2007-04-04

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