香港セブンズ2019 大会レポート

2018年の香港セブンズはフィジーが大会記録を更新するカップ戦5連覇。日本代表はボウル戦の決勝で敗れました

みなさんこんにちは。香港ナビです。香港最大のスポーツイベント、香港セブンズが4月5日から7日まで香港スタジアムで開催されました。メインの「カップ」はフィジーが5連覇という偉業を果たしました。日本代表はボウルという9、10位決定戦でスコットランドに敗れました。

香港大会だけはワールドシリーズ参加の予選大会あり

今、7人制ラグビーはコアチームと呼ばれる15カ国プラス、招待チーム(基本的には開催国・地域の代表)の16カ国・地域の代表が世界10カ国・地域(ドバイ、ラスベガス、シンガポール、パリなど)で開催されるワールドシリーズを戦い、香港は第7戦になります。ただ、香港はセブンズ大会の聖地みたいなところがあり、香港大会のみ来シーズンのコアチーム昇格を決める予選大会が、男女それぞれ12カ国・地域で開かれることです。日本女子代表のサクラセブンズも参加しました。

カップ戦はフィジーがフランスを下す

カップの決勝に上がってきたのは、香港セブンズ4連覇中のフィジーと古豪のフランスという対戦になりました。フィジーは大勢駆けつけるサポーターの大声援が4連覇を後押してきたところがあります。フランスは15人制では強豪ですが、7人制において2017-18年のランキングは13位でした。セブンズの過去の成績を見ても、399勝487敗と大きく負け越しているほか、香港セブンズでみると、カップ戦の決勝に進出したことがないどころか、カップ戦の1つ下の戦いである「プレート」を1996年、2000年、2008年に制したのみです。

 試合は膠着状態がすすみ、7人制ラグビーではめずらしくなかなか点が入りません。均衡を破ったのはフィジーで、前半4分49秒に右に展開して最後はヴィリモニ・ボティトゥが中央にトライ。ゴールも決まって7対0と宣誓します。前半終了間際、フランスが攻め込みますが、フィジーがボールを奪いかえしてアミニアシ・トゥイマバがトライを決め14対0とフランスをリードして前半を終えます。後半は、フランスが1分31秒にフィジーの反則でペナルティートライをあげ14対7と反撃の狼狽を上げますが、その後、フランスがラフプレーでシンビンを受けるなど少し荒れた展開になります。3分29秒になると再びトゥイマバがダメ押しともいえるトライを決めました。最終的には21対7でフィジーがカップ戦5連覇という記録を打ち立てました。

元香港代表のヘッドコーチも務め、現在はフィジーのヘッドコーチをしているガレス・バーバー・ベッドコーチは「ファンタスティックな気分」と喜びながらも、3月半ばに発生したクライストチャーチで発生した銃乱射事件について遺族を気遣うコメントをしていました。なお3位はアメリカ、「プレート」はアルゼンチン、「ボウル」はスコットランド、「シールド」はスペインでした。
フィジーの大応援団

フィジーの大応援団

観客に喜びを表すフィジーの選手

観客に喜びを表すフィジーの選手

日本代表はボウルの決勝戦で負ける

日本代表ですが、予選リーグはプールAに入り、南アフリカ、サモア、スコットランドと対戦することになりました。初戦の南ア戦は先制トライをあげるものの22対7で敗北します。2戦目の対サモアは31対21、予選最後のスコットランドは33対19と予選全敗となります。対サモア、対スコットランドはいずれも日本の守備の隙やほころびをつかれたもので小澤大主将も「勝てた試合を落とした」と答えていたほどでした。

日曜日は予選下位のチームが対戦するトーナメントで、勝者はボウル、敗者はシールドに回るというシステムです。初戦のウェールズ戦は38対7で圧勝しボウル戦に回ることが決まりました。2戦目はボウル戦の準決勝となりケニアには21対12で勝利。ボウルの決勝は予選リーグで敗れたスコットランドとの再戦となりました。日本は前半から順調にトライを重ね19対7で前半を終了。後半にもトライを決めて24対7と大きくリードします。しかし、ここから守備がスコットランドの攻撃を防ぎきれずに3トライを奪われ、最後にキックが決まって26対24で競り負けました。今大会、日本はリードしても勝ちきれないという弱点が露呈した形となりました。

岩渕健輔ヘッドコーチは、「前半は良かったけど、後半にはいって3つ続けてキックオフでボールを取れず、流れを断ち切れなかった面があった。最後は勝てなかったけど3日目に2勝できたので気持ちは前向きです」と話しました。
あとはトライをするだけ

あとはトライをするだけ

パスを左に展開しようとしています

パスを左に展開しようとしています

観衆と一緒に写真

観衆と一緒に写真

サクラセブンズは惜しくも昇格を逃す

Hong Kong Rugby Union

Hong Kong Rugby Union

女子のセブンズ大会もおこなわれました。「サクラセブンズ」はイタリアに54対0、スコットランドに27対19、ベルギーに35対0と予選を圧勝で通過。準々決勝は地元香港で27対7と負ける気配がないほどの強さ見せていました。しかし、準決勝は予選で下したスコットランド戦でしたが、今回は24対19で敗れて、昇格を逃しました。男子のボウルといい、2019年はスコットランドに男女とも敗北するという偶然でした。

写真で見るセブンズの様子

香港セブンズは7人制ラグビーの祭典ですが、友人と遊ぶ、企業の接待に使うなどラグビー以外の部分でも、人と人をつなぐ潤滑油のような役割をしています。もちろん、コスプレを楽しむ大勢の人がいるというのも変わりません。例年同様に写真でその雰囲気を感じてください。
フレディ・マーキュリーのそっくりさんがコンサートを

フレディ・マーキュリーのそっくりさんがコンサートを

南スタンドのようす

南スタンドのようす

思い思いの仮装が見られます

思い思いの仮装が見られます

スーパーマンのロゴが入ったシャツ

スーパーマンのロゴが入ったシャツ

スタジアムの通路の雰囲気

スタジアムの通路の雰囲気

お土産店は大混雑

お土産店は大混雑

ビールがはいったものがずらり

ビールがはいったものがずらり

ビールを入れる器をリサイクルしましょうという試み

ビールを入れる器をリサイクルしましょうという試み

ラグビーキッズも参加したパレード

ラグビーキッズも参加したパレード


いかがでしたか? 日本代表はシリーズのポイント争いで最下位を脱出しています。来年もワールドシリーズのほうで香港セブンズに参加していることを期待しましょう。以上、香港ナビがお伝えしました。








上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2019-04-12

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