新界を歩こう~川龍村で飲茶

超高層ビルが立ち並ぶ香港。都会から少し足を伸ばせば、クレソンが生い茂る、自然がいっぱいの土地が残っています。

こんにちは、香港ナビです。コンクリートジャングルのイメージが強い香港ですが、自然がいっぱい残っている地域もたくさんあります。今回ナビは荃灣からミニバスで20分の川龍村という小さな村へ、飲茶に行ってきました。

荃灣駅からバスで移動

自然がいっぱい残っている地域なので、街中からはちょっと離れています。まずは、MTR荃灣線で終点の荃灣(Tsuen Wan)駅まで行き、B1出口へ。
歩道橋を渡り路地を抜けると、80番のミニバス乗り場があります。

乗りこなすのが難しいミニバスですけれど、この路線は始発~終点なので簡単ですね。バスはお釣りが出ないので、オクトパスカードか小銭の用意をお忘れなく。

川龍村に到着

ミニバスの乗車時間は約20分。街中をグルッと回り、停留所近くの幹線道路を経由して山道に入ります。香港の道は一方通行が多いので、近くを通る場合でも回り道になるような経路をとることもあります。ミニバスがUターンして進行方向の逆を向いて停まったら終点です。
【彩龍茶楼】 【彩龍茶楼】

【彩龍茶楼】

【端記茶楼】 【端記茶楼】

【端記茶楼】

村内には、レストランが2軒あります。
バス停に近い方が【彩龍茶楼】、バス乗り場から階段を下りて民家の間を通っていくと【端記茶楼】があります。
朝早くから営業しているので15時頃には閉店してしまいますし、点心が売り切れる場合もあるので、早めに行くことをお勧めします。

レストランへ

どちらのレストランもシステムは同じ。フルセルフサービスです。
店に入っても席に案内されないので、適当に空いている席を見つけて座ってください。
(日本式の)1階と2階、屋外に席があります。

他のお客さんも勝手に相席していますので、気楽にいきましょう。
2階のテラス席には、お客さんが連れてきた鳥かごがぶら下がっていることもあります。
小鳥のさえずりを聞きながら食べる飲茶も格別ですよ。
鳴き声がうるさすぎるほど大きいこともありますが、まあご愛嬌ということで…。

席を確保したら、お茶の準備、そして点心をいただきましょう

湯沸かし器の脇にお茶が4種類(普洱・水仙・寿眉・香片)あるので、急須に自分の好きな量を入れてください。お好みで複数のお茶を混ぜたりすることも出来ますよ。
川龍村は水がきれいなことで有名です。そのきれいな水を沸かしたお湯で入れるお茶、のど越しが違います。ナビが行ったときには見かけなかったのですが、自分の気に入った茶葉を持ってきてそれを飲んでいるお客さんもいるようです。両店とも上記の4種類しかありませんので、これ以外のお茶が飲みたい方も持参をお勧めします。
はし・レンゲ・湯のみなども湯沸かし器の脇にあるので、お茶を入れるついでに熱湯消毒もお忘れなく。
やけどをしないように、注意してくださいね。

お茶の準備が済んだら、点心を取りに行きます。蒸し物はセイロの中、揚げ物・叉焼などは台の上に置いてあります。
ワゴン式のように名札がついている訳ではないので、セイロの中を見るまでは何が入っているか確認できません。香港人も平気で開け閉めしているので、真似して開け閉めしましょう。重なっているセイロには上から下まで同じ点心が入っているのですが、一度取ったセイロを元の位置に戻さない人がいるのか、たまに違った種類が入っている場合もあります。
粥やデザート系などもあります。
粥は大きい鍋の中に入っているので、自分でよそってください。よそう量が少なくても多くても料金は変わらないので、たっぷりよそいましょう。白胡椒を振ると美味しいですよ。
名物のクレソンを茹でてもらうことも出来ますが、ここで食べるクレソンは摘みたてではないのか、硬い場合もあります。また一皿の分量が多いので、これだけでお腹いっぱいになってしまったりもします。
食事が終わったら、会計です。テーブル会計ですので、店員さんに声をかけてください。
言葉が分からなくても、テーブル上の食器を指差せば大丈夫です。細かい料金設定は分かりませんが、セイロや皿の数で勘定します。チップは特に請求されなかったので渡さなくても大丈夫でしょうけれど、請求金額よりもチョッと多め(端数を切り上げるぐらい)に払うとよいでしょうね。

クレソン畑へ

【端記茶楼】に隣接している駐車場脇の階段を下りると、目の前には一面のクレソン畑が広がっています。
クレソンは、水がきれいな場所で無いと育たないそうです。だから、飲茶のお茶もおいしいのですね。
農家の方に頼むと、その場で袋いっぱいにクレソンを摘んでくれます。
これだけ入ってたったの$10。新鮮でやわらかいし、街中で買うのが嫌になってしまいます。
クレソン畑の中の道を抜けると、城門引水道へのハイキングコースにつながっています。

帰りは?

荃湾駅まで戻るには51番のバスとミニバスがありますが、51番のバスよりミニバスの方が楽です。降りた停留所に停まっているミニバスに乗り込めば、行きに乗り込んだバス停まで連れて行ってくれます。
せっかく遠いところまで来たのだからもうちょっとあちこち回ってみたいという方には、ミニバスのバス停の正面にあるバス停で駅に戻るのとは逆方向の51番のバスに乗り込み、錦田の錦慶圍まで行くことをお勧めします。終点で降りて進行方向に5分ほど歩くと、城壁に囲まれた村が見えてきます。
錦慶圍付近にはKCRマークの看板があります。看板に従って歩くとKCR西鐵錦上路(Kam Sheung Road)駅が見えてきます。KCR西鐵でMTR荃湾線美孚(Mei Foo)駅もしくはMTR東桶線南昌(Nam Cheong)駅で乗り換えて街中まで戻ってくることも、また元朗方面に行くことも出来ます。

川龍村から戻った後に聞いた話ですが、【端記茶楼】は【八仙飯店之人肉叉焼包】のロケ地だそうです。クセのある映画なのでナビは見たことはありませんが、勇気のある方は観てから行くとさらに楽しいかもしれませんよ。もちろんロケに使われたからといって、ここの叉焼包は特別なものではなく普通のものですので、ご心配なく。

街中から1時間程度でこんなにも自然に満ち溢れた地域に行くことができるので、高層ビルと派手なネオンに飽きた時には、郊外に足を延ばしてみてはいかがでしょうか?今までのイメージとまったく違った香港があなたの目の前に現れます。
以上、香港ナビがお送りしました。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2007-05-11

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