香港のクラブハウスサンドイッチ、その名も公司三文治。香港ならではの味わいを試してみませんか?今日は香港のオススメ公司三文治を紹介します。
こんにちは、香港ナビレポーターのサシミです。突然ですが、私はクラブハウスサンドイッチが大好きです。でも今まで香港でクラブハウスサンドイッチを頂いたことはありませんでした。それもそのはず、香港のローカルのお店にあるクラブハウスサンドイッチは英語表記でなく漢字表記なので、どれがクラブハウスサンドイッチであるのか識別できなかったのです。クラブハウスサンドイッチを漢字で書くとこうなるのです。『公司三文治(ゴンシーサンマンジー)。』公司という二文字は、会社という意味やクラブハウスという意味があります。三文治は英語のサンドイッチを漢字に置き換えたもの。この公司三文治は、茶餐廳でセットメニューになっていることが少ないので、単品の贅沢メニューというイメージがあります。その茶餐廳の贅沢メニューである公司三文治を存分に食べ歩き、独断と偏見で選んだ香港のお薦め公司三文治をご紹介したいと思います。
公司三文治は、香港のほとんどの茶餐廳や一部の粥、麺屋でも味わうことができます。もちろん西洋風のカフェやレストランでも提供されていることもありますが、こちらの場合、公司三文治ではなく、西洋風のいわゆるクラブハウスサンドイッチとなってしまい、香港風ではなくなります。香港風クラブハウスサンドイッチにチャレンジしたいなら、茶餐廳の公司三文治をお薦めします!
クラブハウスサンドイッチとは、トーストしたパン3枚の間に、主にターキー、ベーコン、レタス、トマトを挟んだサンドイッチのことです。しかし、これが香港の公司三文治になると中身も少し変わってきます。おうちでも作ることができますので、詳しくは櫻井景子先生の香港レシピ教室 公司三文治の巻をぜひご覧ください。
それでは香港のお薦め公司三文治をご紹介しましょう
第1位港式餐廳 HK$34
住所:中環德輔道中84至86號
電話:2542-2288
行き方:
1 MTR港島線中環(セントラル)駅C出口下車。
2 德辅道中(Des Voeux Road Central)を上環側(西方向)へトラム道沿いにまっすぐ進みます。
3 5分ほど歩くと中環街市が進行方向左手に見えます。
4 お店は中環街市の次の横断歩道を渡った正面のビルのグランドフロアにあります。
※同じメニューを同系列の「翠華餐廳」で食べることができます。・・・支店一覧
きれいにそろっています
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ボリュームたっぷりの卵焼き
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今回の公司三文治食べ歩き、栄えある第一位は元祖茶餐廳!とも言える翠華茶餐廳系列の、港式餐廳!この店に来ると必ず公司三文治を食べると豪語する友人の言葉に思わず納得してしまうほどおいしいんです、ほんとに!「クラブハウスサンドイッチ」好きな私ですが、港式餐廳の公司三文治を食べてからは間違いなく香港式「公司三文治」の大ファンになりました。やっぱりこれは香港式ならではの味なのです。
港式餐廳の公司三文治の中身は、まずはお決まりのSPAM。クラブハウスサンドイッチと言えばメインはターキーかベーコンですが、香港の公司三文治に使われるのはSPAMです。SPAMとは米国の食品会社が販売している缶詰のランチョンミート。そしてこの店一番の特徴ふわふわの卵焼き。どのお店でも卵焼きは入っていましたが、ここが一番ボリュームがあり、そしてそのふわふわ感が何とも言えずおいしかったです。その他ハム、チーズ、レタス、トマト、それからさらにこの味を一番にした名脇役ピクルス!このピクルスがたくさんの具の味をきゅっと引き締め、公司三文治の味を完璧に仕上げているのです。ついつい力がこもってしまいましたが、本当に驚きのおいしさでした。実はあまりにおいしかったのでみなさんに秘密にしておきたかったのですが、みなさんにもおいしい情報おすそわけしちゃいます。
第2位
檀島珈琲餅店 HK$35
住所:中環士丹利街33號
電話:2526 8063
パンのおいしさで食欲増進
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有名なエッグタルトとお菓子パン
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第2位はお馴染み檀島珈琲餅店(ホノルルコーヒーショップ)の公司三文治。このお店に入ると、必ずと言っていいほど目玉商品であるエッグタルトやパイナップルパンを薦められます。エッグタルトやパイナップルパン、その他の香港風の菓子パンがおいしいお店であることはもう言うまでもないでしょう。しかし公司三文治もなかなかのお味でした。一緒に味見をした日本人からは、「パンがおいしい」との第一声。サンドイッチパンそのものの味自体、ほのかに甘みがあり、またトーストされたその焼き加減もほんのり焼き色がついて香ばしさもあります。中身はランチョンミートに少量のコンビーフ、トマト、ハムとチーズ。レタスがなく、トマトのスライスが小さいのが残念との声もありましたがパンの味が勝ち、堂々の第二位!他のお店に比べてお値段がちょっと高めに感じましたが、贅沢メニューなのでここはちょっと寛大になって第二位に決めました。食後のデザートにぜひエッグタルトやパイナップルパンもお忘れなく。
第3位太興焼味餐廳 HK$28
住所:西湾河筲箕湾道57-87號 太安樓 26-31號舗
電話:2567-7362
ランチョンミート無しでボリュームも控えめ
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アイスコーヒーもお薦めです
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第3位は、又焼飯で有名なこのお店、太興焼味餐廳。香港ナビでも何度か登場した香港でも有名なお店の一つです。私がこのお店を訪れたのは土曜の朝の朝食時。香港人は朝から又焼飯を食べるのかと不思議に思いながらお店に近づいてみると、朝食メニューとしてトーストセットなどご飯もの以外のメニューがたくさんありました。ただし、メニューを見たところ、公司三文治の文字はどこにもなく、お店の人に直接頼んでみたところ「有(ヤウ)」との一言。心配しながら待っているとちゃんと希望の品が登場。
見た目もシンプル、味もシンプル、というのが正直な感想。具はボリューム少なめの卵焼き、ハム、チーズ、レタス、トマト、マヨネーズ。公司三文治のメインであるランチョンミートが入っていませんでした。そのため、公司三文治というよりごく普通のサンドイッチという印象。そしてほのかにピーナツバターの香りがするので何度か中身を覗いてみたのですが、その存在が見当たらず。気のせいかと思ったのですがやっぱりピーナツバターの香りが。。。私の勝手な想像ですが、朝食時、ピーナツバタートーストを注文されるお客さんが多いので、きっとその香りが公司三文治にも移ってきただけなのだと思います(余談でした)。ピーナツバターの香りがただただ気になったまま、全体的な味としてはごく普通のサンドイッチといった感じで、あっさりしていておいしいのですが、ランチョンミートが入っていないため公司三文治らしさが少し欠けていて第3位に留まりました。
第4位栄記餐廳小厨 HK$30
住所:銅鑼湾渣甸街54號
電話:2882-8299
初めて食した公司三文治
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三文治のお供に熱珈琲(ホットコーヒー)
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第4位は銅鑼湾にある栄記餐廳小厨。香港の街中ではよく見かけるごく普通の茶餐廳。店内は改装されたばかりなのか清潔で、観光客でも入りやすい雰囲気。店員さんたちもなかなかフレンドリー。ちょうど朝ごはん時に入ったので、当り前のように朝食セットメニューを見せられたのですが、しっかり公司三文治を注文。実は今回の食べ歩きで、初の公司三文治。サシミの香港史上初めての公司三文治なのでした。
具はランチョンミート、コンビーフ、トマト、ハム、チーズ、レタス。ランチョンミートとコンビーフとで塩味がきついのかと思いきや、コンビーフが少量で、ランチョンミートも薄いのでそれほどこの二つの味は強く感じられず、ちょうどよい感じ。野菜も入っていて、脂っこすぎずヘルシーなサンドイッチという感じ。全体のバランスはとても良いのですが、何か特別際立つような味もなく、可もなく不可もなくという感じ。日本から観光で訪れていた私の友人も初の公司三文治で、「想像よりもおいしかった」との一言。これまた第3位に続き特別強い印象がないため第4位に。
第5位
新釗記粥麺家 HK$30
住所:德輔道中245號
電話:28510608
第5位。5位と6位はいずれも上環にあるお店。同じ上環内にある店だからか、偶然かはわかりませんが、いずれも似たようなお味でした。しかし、卵焼きの量がわずかに多く、全体の味にまろやかさのあったこちら、新釗記粥麺家が第5位に。このお店は名前の通り、粥と麺がメインのお店。しかし公司三文治だけを注文した私たちを嫌な顔せず笑顔で迎え入れてくれた店員さんたち、とても良い人たちでした。お味はと言えば、具は基本のランチョンミートとほんの少しのコンビーフと、ハム、チーズ、卵焼き、それからトマト。トマトがパンの端から端まで満遍なく届いていてヘルシーさが際立っています。コンビーフも少量で脂っこさを感じず適度な塩加減。
第6位
萬和美食茶餐廳 HK$28
住所:上環文咸東街129號
電話 : 2815 6449
残念ながら今回の食べ比べで第6位に位置付けなければならないのは、萬和美食茶餐廳。実は、私はこの茶餐廳、以前からすごく気になっていたのです。上環に来ると必ずこの店の前を通り過ぎ、お店の外に張り出されている豊富な数のメニューを見ながらいつかはこの店でおいしい茶餐廳メニューを味わってみたいと思っていたのです。そして今回その思いが叶い、公司三文治を頂くことになったのです。メニューを見て一番に目についたのが、「迷你公司三文治」(ミニクラブサンドイッチ)の文字。どうやら下午茶(アフタヌーンティー)メニューの一つのようです。ミニ公司三文治。とっても気になります。でも残念ながら下午茶タイムではなかったため、通常の公司三文治を注文しました。
運ばれてきた公司三文治を見て皆一瞬「あれ?」と止まってしまいました。メニューの写真には厚めのサンドイッチの写真と、お皿の中央にはフライドポテトの写真もあるのに、サンドイッチは今回食べ比べた中でも最もボリュームが少なく、フライドポテトも付いていません。食べる前にテンションが少し下がってしまいました。中身はランチョンミートと、脂っこさが気になったコンビーフ、薄く少量の卵焼き、トマトにハムとチーズ。コンビーフの脂分がぽたぽたと垂れてくるほどの脂っこさであまりうれしくないお味。メニューの写真とも違うし、味もぱっとしないしで残念な結果でした。
いかがでしたか?たかが公司三文治、されど公司三文治。香港の茶餐廳を食べ歩き、味に関しては順位をつけなければならなかったですが、どのお店の店員さんも皆フレンドリーで親切でした。みなさんも茶餐廳の贅沢メニュー、公司三文治をぜひお試しください!以上香港ナビレポーターサシミがお伝えしました。
その他情報
*「港式餐廳」への行き方を追加しました。<2009.8.27>
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上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2009-06-04