気持ちのいい季節だから、ぐるぐる歩きまわっちゃえ!食べて歩いてまた食べて。予算限定で楽しむ春の横浜中華街!
こんにちは!香港ナビ勝手に横浜支局です。開港150周年を迎え、一段とにぎわいを見せている横浜。各種イベントに併せて横浜の地を訪れる方々も多いはず。ならば、ちょっと足を伸ばして中華街で香港を感じまくってみてはいかが? その昔、香港の職人が伝えた味を、今でも守り続けている人たちがいる…そんな味の源流を感じながら、2本の大通りを中心にぐるりと巡れば、今日からあなたも中華街通。(ただし香港ネタ限定!)はき慣れたスニーカーとウエストに余裕のある服を着て、さあ中華街へGO!
中華街には風水に基づいて10の牌楼(パイロウ=門)あります。そのうち、各種メディアで一番目にする機会が多いのが、中華街の顔ともいうべき善隣門でしょう。この善隣門がいわゆる正門とされ、この地を守る人々の平和を願う気持ちが込められています。ここから真っ直ぐ、東の位置にある朝陽門までが中華街大通りと称されるメインストリートとなります。
中華大通りに交わる2本目の道、右手に「香港」という文字を見つけたら一時停止!そうなんです。その名もずばり「香港路」という名の小道があるんです。なぜこの道に「香港」の名が付いたのかは定かではないのですが、150年前、開港と同時に香港-横浜間の定期航路が開設されたこともあり、横浜中華街の発展には間違いなく香港が深く関わっていますものね。その路に入ってすぐ右手。お粥の
安記でまずは腹ごしらえ。どんぶりいっぱいのやさしい味のお粥をフーフーしながら口に運んでいると、香港の湿度が肌に蘇ってきそう。1932年(昭和7年)、中華街が食材や衣料品を販売するごく普通の商店街だったころに開業し、以来変わることなく地元の人に愛され続けている名店です。
三鮮粥 800円
食事を終えたら中華大通りに戻り、さらに東へ。朝陽門をくぐり、ちょっと中華街をはずれて山下公園通りを左折。そのまま進んで産業貿易センターまで行ってみましょう。エントランス前には、香港ファンなら絶対的に反応してしまうあのロゴが!
香港上海銀行(HSBC)は1866年(慶応2年)に日本へ上陸。今日まで在日営業を続けている銀行としては最古なのです。両替などでお世話になっているあの銀行の碑を、日本で見るのはなんとも不思議な感覚で、そしてちょっと誇らしく思えてしまうのは香港ファンだからですね。
「香港」からはずれてしまいますが、そのまま山下公園へ入り、中華街方向へ散歩するのもおすすめです。この時期は手入れの行き届いた庭園内に他品種のバラが咲き誇っています。
関帝廟通りとその周辺へ…
さて、再び朝陽門をくぐって中華街に戻ったら、左手に伸びる南門シルクロードを進みます。右へ曲がるひとつ目の道が関帝廟通りです。この道を右折するのはちょっと置いておいて、そのまま少し直進します。するとすぐに見えてくるのが
媽祖廟です。凝った彫刻が施された柱はひとつひとつ文様が違い、細かな仕事に溜息が出そう。
媽祖廟を出て右手には、香港から取り寄せた中華素材やオリジナルの調味料など、家庭で気軽に香港の味を再現するためのあれこれが取りそろう
萬福臨があります。店頭から店内奥までびっしりと、でも見やすく美しく並ぶ品々は、かなりの勢いで購買意欲をかき立てます! 香港でおなじみの梅話(干し梅)は、黒糖でほんのり甘みを加えたものが人気。ちょっとしたおみやげや街歩きのお供にどうぞ。
黒糖干し梅(小)150円
さて、先ほど確認しておいた関帝廟通りへ戻り、左折して西へ進みます。ほどなく右手に現れる小さな赤い看板のお店、
紅棉。こちらは香港人の職人が伝えたエッグタルトを販売している小さな菓子店です。添加物を一切使わず、新鮮な素材にこだわって手作りされたエッグタルトは売り切れ必至。焼き上がり時間を聞いて、その時間に戻ってくれば熱々が楽しめますよ!
エッグタルト(通称プリンパイ)160円
エッグタルトの焼き上がりを待つ間に何をしましょうか?
金陵で叉焼飯を食べましょう!中華街で唯一、古き手法を守り炭火で叉焼をはじめとした焼味を焼きあげている店です。1924年に香港から横浜へ移り住んだ創業者が伝えた味は、まさに香港そのもの。つけ込まれた蜜はさらりとしていて甘みが優しく肉汁もたっぷり。ご飯が進みます。
叉焼飯 800円
関帝廟通りを進めば、通りの名にも掲げられている
関帝廟が右手に現れます。熱心にお参りをする人と観光でやって来た人でにぎわいを見せる廟は、街のシンボルでもあります。三国志にも登場する関羽を祀っています。人々を守る武の神様であると同時に商売繁盛の神様でもあるので、精神的金銭的にバックアップが欲しいときはお参りをお忘れなく。そして願いが叶ったら、お礼参りもしてくださいね。
関帝廟を背にして、関帝廟横を通る中山路へ入ってみましょう。すぐ左手に
悟空茶荘が現れます。今回の散歩のゴールです。こちらでは悟空茶荘のスタッフが香港で惚れ込んだ味、香港・九龍城にある茗香茶荘の香六安茶がいただけます。テーブル付きのポットでお湯をさして6~7杯は楽しめますので、足を休めながらゆっくりとおしゃべりを楽しんでくださいね。
香六安茶1回分 750円
ぐるりと歩き回って合計2660円。残ったお金で「あかいくつ号」(巡回バス)に乗って港が見える丘公園や横浜外国人墓地へ向かってみてもいいかも。着衣が身軽になり外気に触れることが心地良いこの季節は、街歩きにうってつけ。折しも開港150周年でいつもとはひと味ちがう熱気に包まれている中華街ですから、通い慣れた人にも何か新鮮に思えるものが見つかるかも知れません。ナビのガイドは参考程度に、ずんずん脇道に逸れながら、自分だけの「香港」を横浜中華街に見つけてみるのも楽しいですよ! 以上、香港ナビ勝手に横浜支局がお伝えしました!
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記事登録日:2009-05-19