横浜中華街で感じる香港 その17　コラーゲンたっぷりの「魚唇」が味わえる美食酒楼 心龍

こんにちは！香港ナビ勝手に横浜支局です。熱い夏いかがお過ごしでしょうか？　医食同源が根付いた香港は、日常の食事のあれこれにも熱さに負けない工夫がなされていますが、悲しいかな日本はどちらかといえばさっぱりしたものに走りがち…。紫外線を浴びて弱った肌、流れる汗に失ってしまったパワーに、長年広東料理の修行を積んだシェフが腕を振るう美食でエネルギーを注入してみませんか？　日本ではなかなかお目にかかれない魚唇や夏ならではの野菜・空芯菜の炒め物、奥深い辛さのソースが後を引くラー油餃子など、見た目も鮮やかな心龍の料理で、身体の中からぐぐっと上げて行きましょう！

きれいに磨き上げられたテーブル席のほか、1階にある掘りごたつ席はお子さん連れのファミリーやグループにうってつけ。また、こういった店では珍しくカウンター席があるのもうれしいところ。ひとりゴハンだと気が引けてしまう女性でも、相席の人の目を気にすることなくゆっくりと食事が楽しめます。

魚唇（ゆぅちゅん）ってご存じですか？　香港では比較的カジュアルなメニューにも登場する食材ですが、その実体を知っている人は意外と少ないかもしれません。実はこれ、フカヒレの“えんがわ”なんです。胴体とヒレをつなぎあわせている部位でゼラチン質たっぷり。フカヒレの根本ですから、当然コラーゲンもたっぷりです。その量は同量のフカヒレよりも1割以上多いとか。それなのに脂肪分はゼロ！　これを美容の友と言わずしてなんといいましょうかー！　魚唇そのものには味はなく、しっかりとスープをまとうことで美味しさを発揮します。ぷるんとしたとろみのある食感は、他の海鮮や野菜などとも相性抜群。

心龍で使用している魚唇は、毛鹿鮫（Salmon shark）のもの。下処理の後、オリジナル調合の漢方を抽出したスープで、エビ、貝柱などの海鮮とたけのこ・しいたけ・アスパラガスなどの野菜と共に薬膳煮込みにし、全体を淡い塩味にまとめ上げて提供しています。滋養強壮効果が高く目の疲れにも効果的な「くこの実」もふんだんにトッピングされ、立ち上る湯気に「癒し」の文字が浮かんで見えそう。お肌が気になる女性ならずとも定期的に食べたくなる一品です！

ちなみにこの「魚唇の薬膳煮込み」は、着席時に出されるメニューには載っていません。店頭に貼られたメニュー写真に紛れてさりげなく紹介されているだけの、いわば「裏メニュー」なんですよー。
魚唇の薬膳煮込み　1800円

様々な地域から入ってきた料理を受け入れるために研究を重ねて生まれた上海料理の要素も組み込みながら、美味しくヘルシー、さらに独創性も高いメニューの開発を日々続けている心龍では季節替わりの味も定期的に加わります。定番の味はきっちり守りつつ、リピーターを飽きさせない新鮮味も加えていく努力も忘れていません。夏のみならず、いつでもふらりと立ち寄りたくなる心龍から香港ナビ勝手に横浜支局がお伝えしました！