「港文化・港創意」(Heritage X Arts X Design)

こんにちは、香港ナビです。香港で最も外国人観光客が集まる街と言っても良い中環（セントラル）、上環地区。特にセントラルは新しい近代風な建物が目立ち、またイギリス植民地の名残で西洋風の雰囲気が漂う街としても知られています。しかし、そんな中でも古くから残っている香港ならではの商店や住宅も数多く残っています。そんな昔ながらの香港ならではの街並み、文化を忘れることなく、観光客のみでなく、香港人にも知らせていこうという試みが、「港文化・港創意」と題されたこのイベントです。

セントラルにある旧已婚警察宿舍（Police Married Quarters ）（旧既婚者用警察宿舎）が今回のイベントのメイン会場となっています。1843年、城隍廟というお寺があった場所で、香港で初めての中国人コミュニティーの市庁舎となりました。その後1876年には、香港で初めての公立小中学校が作られ、西洋式の教育法を取り入れた学校となりました。第二次世界大戦によりこの学校は取り壊されることになり、最後には既婚者用警察宿舎として住宅としての建物が作られました。しかしながら、この宿舎も2000年には廃止が決まり、2008年には政府により、この土地が今後、香港の若者を中心に、クリエイティブな活動を行える場所として使われることが提案されました。

会場は主に３つのテーマに分かれています。まずはこのイベントのメイン会場ともなっている已婚警察宿舍（元警察宿舎）の建築方式や、セントラル、上環地区の古い商店の建物などを紹介したHERITAGE。元警察宿舎として使われていたこの建物は後に建てられた香港の公団の模範にもなっています。

ARTをテーマにしたユニークな展示

それから次は、ARTです。アートとは日常生活とかけ離れているものではなく、毎日の生活の中から生まれてくる身近なもの。古いものを廃止し、新しいものを好む傾向にある現代っ子ですが、ここでは敢えて、ごみ箱行きの不要な物に目を向けて新たなアート作品に変身させています。

DESIGN（デザイン）をテーマにした作品

DESIGN（デザイン）をテーマにした作品は、香港の学生たちがセントラル、上環にある古い商店を観察し、そこからインスピレーションを得て作りだした作品です。まさに普段の香港の街並みと根深い関係のある作品と言えます。

いかがでしたか？日々激しく、目まぐるしい速さで動いている香港。新しいものを求めて動き続ける香港も魅力的ですが、香港独自の文化や過去からの積み重ねを大切にしようという気持ちも強く、それを守り続ける姿も魅力的です。様々な国の文化を取り入れ、過去と現在の良いところをうまく混ぜ合わせ、独自の文化を生み出し続ける香港。もっともっと香港を知りたくなりました。みなさんも色々な角度から香港を観察してみてください。以上、香港ナビがお伝えしました。