香港セブンズ2023 大会レポート

毎年恒例の香港セブンズが男女の同時開催が実現。男子・女子ともラグビー大国、ニュージーランドが制しました。日本代表は男子が15位タイ、女子が10位に終わりました

みなさんこんにちは。香港ナビです。香港最大のスポーツイベント、香港セブンズが3月31日から4月2日まで香港スタジアムで開催されました。メインの「カップ」は男女ともニュージーランドが勝利するアベック優勝となりました。日本代表は男子は15位タイ、女子は10位と悔しい結果となりました。

香港セブンズのみ1シーズン2回の開催が実現

7人制ラグビーの大会であるセブンズシリーズは、コアチームと呼ばれる15カ国プラス、招待チーム(基本的には開催国・地域の代表)の16カ国・地域の代表が世界各地を転戦してそこに応じた成績によってポイントをもらい、最終戦終了時に最もポイントが大きい人が年間王者に輝きます。F1やスキージャンプなどと似たような開催形式です。

新型コロナウイルスも世界的に落ち着き、世界各国・地域の入国制限がほぼ解除されたことから統括団体であるワールドラグビーもワールドシリーズの復活させることを決めました。2022-23シーズンは、2022年11月の香港が開幕戦で、最終第11戦は2023年5月20日からロンドンで開催されます。今回の香港セブンズは開幕戦に続く第8戦とした開催されました。つまり、1シーズンで2回開催されることになりますが、ワールドラグビーにとってどれだけ香港セブンズが重要な大会なのかわかると思います。

際立ったニュージーランドの強さ

フィジーディフェンスをかいくぐってトライ

フィジーディフェンスをかいくぐってトライ

カップの決勝に上がってきたのは、男子では香港セブンズで過去19回も優勝したフィジーとオールブラックスで有名なラグビー大国、ニュージーランドの戦いです。香港セブンズでは決勝で14回戦い、フィジーの9勝5敗。直近の決勝は2016年で、21対7でフィジーが勝っています。しかし、今シーズンのニュージーランドは、過去4大会で3勝を挙げ総合トップにたっていますが、もう一方のフィジーには今季の優勝がありません。「裏庭」である香港セブンズで復活への手ごたえをつかみたいところです。

試合は、開始1分にニュージーランドがトライ。さらに前半3分と5分にもトライを立て続けに決めて19対0としまが、前半6分にフィジーがトライを挙げて反撃。19対7で前半を折り返します。後半は先にトライが欲しいフィジーでしたが、後半2分にニュージーランドが右側にトライを決め24対7となり事実上、ここで試合を決めました。フィジーも意地を見せトライを2つ追加しましたが、24対17でニュージーランドの完勝でした。フィジーは準決勝でイギリスと対戦し延長のすえ19対17で勝ちましたが、後半最後のプレーは残り時間ゼロになってから高い強度で1分55秒もプレーがさらに続いた上での延長戦勝利だったので、決勝までで体力の回復が十分ではなかったかもしれません。」

7人制のニュージーランド代表のクラーク・レイドロー・ヘッドコーチは「セブンズのメッカである香港セブンズで勝利できたことは、これ以上のことはないほど素晴らしい結果」と手放しで喜びました。なお、3位はフランスでした。フランスは開幕戦の香港大会でも3位になるなど、ここ最近急速に力をつけている印象を受けました。

女子のセブンズは、男子と同じくニュージーランドが勝利。過去5大会のうち開幕戦のドバイを除き4連勝中でした。香港セブンズでも順当に決勝に進出し、その相手は永遠のライバルであるオーストラリアでしたが、26対17で勝利。男女ともに香港セブンズでアベック優勝を果たしました。
男子代表のハカ

男子代表のハカ

女子代表のハカ

女子代表のハカ

女子のオールブラックスは男子以上の強さを感じさせてくれました

女子のオールブラックスは男子以上の強さを感じさせてくれました

大会のもう1つの主役はシールドと獲得した香港代表でした

大会のもう1つの主役はシールドと獲得した香港代表でした

3位争いをしたフランスとイギリスはフランスが勝利

3位争いをしたフランスとイギリスはフランスが勝利

スペイン対香港

スペイン対香港

日本代表は男子15位タイ、女子10位

日本代表ですが、男子は予選リーグはプールCで、アメリカ、スペイン、オーストラリアと同組です。初戦のオーストラリア戦で26対5、アメリカ戦は31対0、スペイン戦は31対7とう予選全敗となり9位決定戦に進みます。そこでは、ウルグアイに40対0で敗れ13位決定戦に回ります。対戦相手のカナダにも19対12で敗北し、2023年の香港セブンズでは5全敗で、15位で大会を終えました。カナダとはコアチームに残るための最大のライバルですが、直接対決で敗れたこともありポイント差がさらに広がったためコアチーム残留が厳しくなってきました。
林大成キャプテンは「最後のカナダ戦ですが、自分たちが勝つときはワンスコア差という僅差のゲームをモノにしていかないといけないので、緊迫した状況の時に落ち着いてやるべきことをできるのかというのが課題であると思います」と話してくれました。また、大会全体を通じて「自分たちがやらなければという思いが空回りしたところがあった」とも話していました。

女子代表ことサクラセブンズは、予算はプールCに振り分けられました。初戦のフランスとアメリカに敗れたものの予選最後のスペインに勝って9~12位トーナメントに駒を進めます。そしてブラジルに勝利したものの、9位決定戦では予選で戦ったスペインと再び対決し、今度は26対17でリベンジを許してしまい、総合10位で戦いを終えました。
最後に記念撮影

最後に記念撮影

日本代表を応援するのは日本人だけではありません

日本代表を応援するのは日本人だけではありません

ファンとの交流は重要です

ファンとの交流は重要です

写真で見るセブンズの様子

DJ SODAは香港でも人気抜群です

DJ SODAは香港でも人気抜群です

大会期間中は小雨や曇り空の天気が続きましたが、新しい企画としてブロンズメダル決定戦の前に、南スタンド前でDJブースが作られ、そこでインスタグラムでフォロワーが約500万人にものぼる韓国のDJ SODAがパフォーマンスをしました。南スタンドはコスプレをしながらラグビー観戦をする場所として有名ですが、彼女の登場でスタジアムはさらに盛り上がりました。それを含め、これまでの記事同様に写真でその雰囲気を感じてください。
DJ SODAによる音楽でさらに盛り上げる観客

DJ SODAによる音楽でさらに盛り上げる観客

大会のオープニングでは2021年に記録的ヒットを飛ばした鄭欣宜(Joyce Cheng)によるコンサートも

大会のオープニングでは2021年に記録的ヒットを飛ばした鄭欣宜(Joyce Cheng)によるコンサートも

大会中はずっとすぐれない天候でした

大会中はずっとすぐれない天候でした

優勝カップ。男子が右、女子が左

優勝カップ。男子が右、女子が左

ラグビーをしている子供たちによるパレード

ラグビーをしている子供たちによるパレード

ビール売り場はいつものように混んでました

ビール売り場はいつものように混んでました


いかがでしたか? 現在、香港入境に制限がなくなったので、自由に香港に渡航できる用意なりましたが、フルスペックでの香港セブンズの開催はそれを強く感じさせてれるものでした。以上、香港ナビがお伝えしました。




上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2023-04-04

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