2006年 香港インターナショナルレースを見てきました!

G1レースが1日に4レースも。日本馬は惜敗あり、惨敗あり。香港で行われた競馬の祭典、香港インターナショナルレースのレポートです。

こんにちは、香港ナビです。12月10日に沙田競馬場で開かれた香港国際賽事/Hong Kong International Races(HKIR)をリポートします。HKIRは国際G1レースが1日の間に4レースも行われるという、ちょっと日本では考えられない競馬の祭典です。競馬ファンには堪えられませんね!

今年のHKIRには約5万6000人の観衆が集まりました。競馬関係者の話によると今年も日本からも観戦ツアーが組まれたそうです。
大勢の人が一攫千金を夢見て、沙田競馬場に 大勢の人が一攫千金を夢見て、沙田競馬場に

大勢の人が一攫千金を夢見て、沙田競馬場に

真剣に馬券を検討しています
記念撮影などをする人も少なくありません 記念撮影などをする人も少なくありません 記念撮影などをする人も少なくありません

記念撮影などをする人も少なくありません

競馬場内には武豊(左側)や世界最高のジョッキーの1人、デットーリの手形もあります 競馬場内には武豊(左側)や世界最高のジョッキーの1人、デットーリの手形もあります

競馬場内には武豊(左側)や世界最高のジョッキーの1人、デットーリの手形もあります

マスコミの人間ではありません。競馬ファンです

マスコミの人間ではありません。競馬ファンです

メディアセンター内。
世界各国から記者が集まってきています

メディアセンター内。 世界各国から記者が集まってきています

パドック

パドック

レース前にジョッキーが記念撮影(写真提供=HKJC)

レース前にジョッキーが記念撮影(写真提供=HKJC)

競馬場の奥には高層マンション。香港らしい光景です

競馬場の奥には高層マンション。香港らしい光景です

スタートゲート

スタートゲート

レースコースの芝は結構、
深いです

レースコースの芝は結構、 深いです

計量室。
騎手はレース前後に必ず計量しなければなりません
国際G1の最初のレースは「香港ヴァーズ」(3歳上、2400メートル、10頭)。日本ダービーと同じ距離ですね。日本から出場したアドマイアメイン(武豊)は2.3倍の1番人気に、ソングオブウィンド(武幸四郎)が2番人気に押されました。
スタートは、アドマイヤメインが先頭を、ソングが最後方から競馬を進めます。結果は、常に好位置をつけていたイギリスのコリアーヒル(ディーン・マッケノウン)がハナ差で勝ちました。ソングは4位と健闘し、逆にメインは結局8位沈みました。マッケノウン「ゴール直前は、カストリア(2着馬)に抜かれそうになったけど、なんとか先にゴール板を切れた」と喜びを語ってくれました。
ソングオブウィンド

ソングオブウィンド

アドマイヤメイン

アドマイヤメイン

先頭を走るメイン

先頭を走るメイン

次はこの日の第5レースに行われた「香港スプリント」(3歳上、1200メートル、14頭)。わかりやすく言えば陸上の100メートル走といったところでしょうか。短距離で一番早い馬を決めるレースです。香港では初出走の2002年から2005年途中まで17連勝、この香港スプリント2連覇、安田記念にも勝利したスターホース、サイレントウィットネスが有名です。さすがに年を重ねたため、今年は未勝利ですが、それでも4番人気に押されました。日本馬はメイショウボーラー(福永祐一)、シーイズトウショウ(池添謙一)が出走しました。
このレースは、最後の直線で伸びに伸びた地元香港のアブソリュートチャンピオン(ブレット・プレブル)が1分7秒80のレコードで圧勝。サイレントウィットネスが2着に入り底力を見せました。シーイズトウショウは10着、メイショウはスタートで出遅れて、故障したわけではありませんが途中で競争を中止しました。
福永ジョッキーは「馬がどうも競争に気持ちが向いていないようだった」と、とても残念そうでした。一方で勝利ジョッキーのプレブルは「最高のパフォーマンスを見せてくれた。アメージング!!」と喜びを隠し切れない様子でした。
シーイズトウショウ

シーイズトウショウ

メイショウボーラー

メイショウボーラー

最終コーナーの出口(同=HKJC)

最終コーナーの出口(同=HKJC)

勝ったのはアブソリュートチャンピオン

勝ったのはアブソリュートチャンピオン

G1レースの“セミファイナル”は「香港マイル」(3歳上、1600メートル、14頭)です。日本馬はダンスインザムード(武豊)が1着賞金912万香港ドルを狙います。本命はダグラス・ホワイト机上の香港のアルマーダです。スタート直後、前記の2頭はグループ中団につけて折り合いを付けます。最後の直線に入ると、3番手に付けていた香港馬、ザデューク(オリビエ・ドルーズ)が力強い足で先頭に立ちます。残り1ハロンとなってアルマーダが一気に伸びてきてきますが、頭の差とどかず2着に終わりました。ダンスは12着に惨敗です。
武豊は「レースはスムーズに行った。ゴーサインを出しても走ってくれなかった」と語りました。ドルーゼは「前2走はともに2着に入っていた。今日は彼の日になったね。最後の直線で先にトップにいてアドバンテージをとっていたことが勝利につながった」と大一番での勝利をかみ締めていました。
ダンスの後ろ姿

ダンスの後ろ姿

うれしそうなドルーゼ

うれしそうなドルーゼ

G1最後のレースで、賞金総額2000万ドルの「香港カップ」(3歳上、2000メートル、12頭)で、この日のメインレースでもあります。このレースは、スタート地点が、グランドスタンド前という観客の目の前で行われるので、観衆もひときわ盛り上がります。
連覇を狙う、香港馬のヴェンジェンスオブレイン(アンソニー・デルピチ)やフランスのプライド(クリストフ・ルメール)が人気。ルメール騎手は、05年の有馬記念でハーツクライに乗って無敗の3冠馬ディープインパクト(武豊)に土を付けるなど、手綱捌きは欧州でもトップクラスです。日本のアドマイアムーン(武豊)はG1初制覇を香港でと意気込んでいます。
パドックでのプライド

パドックでのプライド

コースに向かう
ディアデラノビア

コースに向かう ディアデラノビア

落ち着いた雰囲気だった
ムーン

落ち着いた雰囲気だった ムーン

道中、ムーンはプライドを前方に見ながら、集団のやや後方の位置からレースを進めます。直線で先に加速したプライドを追い、ムーンが残り200メートルを切ってから切れ味鋭い末足で急追。ただ、ハナ差とどかず、無念の2着となってしまいました。頭の上げ下げで決まるようなきわどいレースで、あと1メートルあれば…というほど最後は厳しい戦いをしていました。
またも武豊を止める形となったルメールは「最終コーナーはいい感じで回れた。最後は足がちょっと止まって、ムーンに抜かれるのではないかと恐かった。こういうレースはいかなるミスも許されないから、勝てたことは本当にうれしいね」と笑顔でコメントしました。
「スタートは良くなかったけど、上手く折り合いは付けられた。最後は良く伸びてくれた。あそこまでいったからには勝ちたかったね」と武はコメントしたが、やることはやったという満足感に近い表情を浮かべていました。
スタート後の様子

スタート後の様子

プライドとムーンの競り合い
(同=HKJC)

プライドとムーンの競り合い (同=HKJC)

人差し指を上に挙げ、
喜びを表わすルメール

人差し指を上に挙げ、 喜びを表わすルメール

最終レースが終わった後には、花火が打ち上げられるなど、華やかな競売の祭典は終了しました。実際に、馬券を買った読者の方、成績はどうでしたか? 今年の日本馬は勝てませんでしたから、来年、期待しましょう。以上、香港ナビがお伝えしました。
福永

福永

武

レース終了後の綺麗な花火
(同=HKJC)

レース終了後の綺麗な花火 (同=HKJC)

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2006-12-14

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